世界の植物紀行 – 四代目金岡又右衛門 –セネガル編4「マルロッジ島にて」
LOVEGREEN編集部
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今回は、セネガル本土から海を渡ったところにある素敵な小島(マルロッジ島)で過ごした一泊二日約20時間のことを書こうと思っている。
目次
マルロッジ島へ
夕方、今回セネガルでの拠点としている宿泊地から少し離れた小さな港に到着。ここで車を預け、足早にボートに乗り込み小島へと向かう。
船で渡ると聞いていたので、ある程度大きな船かと思いきや、想像とは違ったボートに少し驚いたが、スリリングな感じもしてワクワク感いっぱいで乗り込んだ。
心地よい緩やかな風を受けながら静かな海を進む。何とも爽快な気分である。時折、すれ違う他のボートに手を振って軽く挨拶を交わしたりしながら、滑るように進んでいく。まるでこの地をリゾートで訪れたかのように錯覚しそうである。
途中には人が住んでいないような小島があり、バオバブの木が立っている。とても素敵な光景。できることなら、ここでバオバブや訪れる鳥たちと共に住んでみるというような、とびっきりの贅沢をしてみたいとさえ思える。
そして、太陽が早く沈むように感じる時間帯を海上で眺めながら、気がつけば小島の船着き場へと到着。
ホテルにて
島に上陸すると間もなく日は沈み、美しい海上のショータイムは幕が下りた。
その後チェックインを済ませ、とりあえず部屋に荷物をおいて、ホテルのフロントに隣接するところでパートナーたちとディナーをいただいた。
肉厚の白身魚にクリームソースがかかっているメインに、野菜の付け合わせがついていてとても美味しい。朝からクロワッサンやバナナなどシンプルな食事だったので、とても贅沢な感じがした。
そしてパートナーとミーティングをした後、明日の起床時間を決めて各自部屋へと戻った。
部屋はアフリカではお決まりの蚊帳がついていた。アフリカではマラリアなど蚊が媒介してかかる病気が多いため、部屋には蚊帳がついていることが多い。実は又右衛門はこの蚊帳が少々苦手である。決して閉所恐怖症というわけではないが、何となく息苦しく感じるからである。
今日のレポート作成がまだであったので、少しデスクワークをしようと思ったが、この島には電線が通っておらず、供給源は小さなソーラーパネルなので、電気は大切に使わなければならない。各部屋にはコンセントはない。おまけに机もない。
これは、仕事から離れて自然を満喫しなさいということであろうと切り替え、デスクワークは早朝からやることにして、しばらく部屋の外で光り輝く夜空を見上げ、日付が変わるころに真っ暗な部屋で一人就寝した。
植物を求めて島を散策
早く目覚める私は、集合時間までは時間があるので、いつものようにホテル周辺を自由散策。
素敵な石段に誘われて海辺に降りてみる。
波の音と風の音とが混ざり、朝にふさわしい素敵なハーモニーを奏でてくれて、とてもよい気分。
少し動いたので、ホテルに戻り、お決まりのシンプルな朝食をいただき、しばらくして、お目当ての植物を求めて島を歩いてみることにした。
中心部には住居がある。決してしっかりした建物とは言えないが、ここで住むなら必要最低限でいいのかなとも思える。
また歩き続けると、お気に入りの黒いヤシ。やはり素敵だ。昨日のヤシよりは少し光沢は少ないが、やはり黒くて存在感がある。
またその近くには、今度はヤギが……。昨日のハチワレ猫さんと同じく、このヤシの実を食べたから黒くなったのか? とは思わなかった。
続いてとてもユニークな巨木に出逢う。異なった2種類の植物が絡み合っている。見るからに相当長い年月この地で暮らしているのだなと分かる。ずっと眺めていても飽きがこない不思議な魅力である。
その後も島内を周り、教会などを訪れ、島に住む人たちの生活や植物に触れる貴重な時間を過ごすうち、あっという間に島を離れる時間となってしまった。マングローブを横目に、後ろ髪引かれる思いでホテルに戻り荷物を持って船着き場に向かう。
再びボートに乗り込み、心地よい風を受けながら本土に戻り、約20時間のゆっくり時が流れるショートトリップを終えた。
さて、次はお待たせ。様々なバオバブと人びとの関りを紹介します。お楽しみに!!!
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