世界の植物紀行 – 四代目金岡又右衛門 –スペインのいろいろな植物

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スペインの植物といえば今までお届けしたオリーブやユッカ、ヤシ類が頭に浮かぶ方が多いと思うが、その他にも魅力的な植物が多くあるので今回はそのあたりをお届けしようと思う。

目次

ドラセナ・ドラコ

さて一つ目はインパクトのある大きなこの木を紹介したい。

ドラセナ・ドラコはスペイン カナリア諸島などを原産とする高木である。スペイン本土でもかなり前に移植もしくは、種から育てられたものが大きく育っている。その大きさは、見上げても足りないくらい。かなりの迫力であった。

ドラセナ ドラコ さて一つ目は、インパクトのある大きなこの木を紹介したい。 ドラセナ ドラコはスペイン カナリア諸島などを原産とする高木である。スペイン本土でもかなり前に移植もしくは、種から育てられたものが大きく育っている。その大きさは、見上げても足りないくらい。かなりの迫力であった。 この種を探しに山や畑に入った際にはこのような光景で、栽培しているというより、もはや森のようになっていて、想像もしていなかった状況に反り繰り返ってしまうような驚きを感じたのを覚えている。

この種を探しに山や畑に入った際にはこのような光景で、栽培しているというよりもはや森のようになっていて、想像もしていなかった状況に反り繰り返ってしまうような驚きを感じたのを覚えている。

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トックリラン

これはトックリランの栽培地である。ちょうど開花期に訪れたときの写真。可愛くもあり豪華にも感じる花が素敵である。これだけの多くの開花を見たことがなかったために、とても感動的であった。

これはトックリランの栽培地である。ちょうど開花期に訪れたときの写真。可愛くもあり豪華にも感じる花が素敵である。

これだけの多くの開花を見たことがなかったために、とても感動的であった。

 

 この木はフォルムがとてもユニークなため人の目を引く。日本の植栽でも使われているのを見かけることが多くなってきている。

この木はフォルムがとてもユニークなため人の目を引く。日本の植栽でも使われているのを見かけることが多くなってきている。

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ノリナ・ネルソニー・トルネード

 ノリナ ネルソニーはシルバーの葉が魅力的な種である。そしてこの葉の縁は、ススキの葉をさらに鋭くしたようで、うっかり素手で触るとナイフのように切れることもあるから用心が必要。私は畑で全身傷だらけになったことを覚えている。そしてそのネルソニーの中から、ごく稀にこのようにウェーブがかったユニークなものが変異で現れる。なぜこのようなものが出てくるかはわかってはいないが、とても興味深い。奥の、鋭くまっすぐな葉っぱと見比べれば違いが分かっていただけるだろう。

ノリナ・ネルソニーはシルバーの葉が魅力的な種である。そしてこの葉の縁は、ススキの葉をさらに鋭くしたようで、うっかり素手で触るとナイフのように切れることもあるから用心が必要。私は畑で全身傷だらけになったことを覚えている。

そしてそのネルソニーの中から、ごく稀にこのようにウェーブがかったユニークなものが変異で現れる。なぜこのようなものが出てくるかはわかってはいないが、とても興味深い。奥の鋭くまっすぐな葉っぱと見比べれば違いが分かっていただけるだろう。

 

私たちはこの変種を「トルネード」とよんでいるが、地元のナーセリーの管理者は、「ノリナネルソニー var. MATAEMON」と呼んでいる。きっと私の髪の毛のようにクルクルだからであろう。大変面白く、嬉しい話である。

私たちはこの特別なネルソニーを「トルネード」と呼んでいるが、地元のナーセリーの管理者は、「ノリナ・ネルソニー・MATAEMON」と呼んでいる。きっと私の髪の毛のようにクルクルだからであろう。大変面白く、嬉しい話である。

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ダシリリオン

ダシリリオンは何種か栽培されている。このことによって日本の環境でも管理しやすいダシリリオンが輸出されるようになってきているので今後が楽しみである。

ダシリリオンは何種か栽培されている。このことによって日本の環境でも管理しやすいダシリリオンが輸出されるようになってきているので、今後が楽しみである。

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柑橘類

スペインの植物でユッカ、アガベなどが頭に浮かんでくるのは、あくまでも植物好きの人の中でもデザットプランツなどに興味がある人で、オリーブ以外にスペインの植物と言えばオレンジ、レモンなどの柑橘やブドウなど果樹が頭に浮かぶ人のほうが多いかもしれない。

実際に果樹の生産量は世界トップクラスである。そしてその用途は生食用であったり、ジュースやワイン用の加工用であったりする。しかし食用以外にも実際には観賞用に地中海地方でPOT栽培された柑橘も多く流通している。それは本当に可愛らしく、私が初めて欧州の展示会で見たときにはオリーブ並みに日本で紹介したいと興奮した。

 スペインの植物でユッカ、アガベなどが頭に浮かんでくるのは、あくまでも植物好きの人の中でもデザットプランツなどに興味がある人で、オリーブ以外にスペインの植物と言えばオレンジ、レモンなどの柑橘やブドウなど果樹が頭に浮かぶ人のほうが多いかもしれない。実際に果樹の生産量は世界トップクラスである。そしてその用途は生食用であったり、ジュースやワイン用の加工用であったりする。しかし食用以外にも実際には観賞用に地中海地方でPOT栽培された柑橘も多く流通している。それは本当に可愛らしく、私が初めて欧州の展示会で見たときには、オリーブ並みに日本で紹介したいと興奮した。

日本でも百貨店やフルーツパーラーなどではスペインから輸入された果実が山積みにされ販売されているが、スペインからの観賞用にPOT栽培された柑橘などの植物は、園芸店などでも見かけることができない。

こんなに素敵な鉢植えなのに何故、日本には輸入されていないのだろうか?

その理由は、スペインを含む地中海地方の柑橘類などには、日本の柑橘類に甚大な被害を及ぼす恐れのあるチチュウカイミバエなどの成虫や卵などが付着している可能性があるからである。そのために通常の厳しい検査に加えて、日本に到着してから隔離検査などが必要とされている。

その隔離検査場も日本に潤沢にはないため、検査をするまでの順番待ちの時間も予測できず、検査合否が出るまでに数年を要するからである。そして数年後に必ず合格できるかどうかも約束されたものではない。さすがにそのような輸入リスクを考えると観賞用の柑橘類を輸入する人はいないからであろう。

私もそのような魅力的な柑橘の輸入を成功させてみたいとは思ったことがあるが、さすがに取り組まなかった。

なぜならば、場合によっては日本の生産者や植物に大きな問題を引き起こすかもしれない可能性がある植物輸入は控えるべきだと考えているからだ。また、隔離検査など植物に大きな負担を強いてしまう。

その結果枯れてしまう植物もある。先日書かせていただいたオーストラリアのバオバブのように、行き場を失ってしまうような植物をサバイブして取り組む場合以外には、一か八かの輸入は行うべきでないと考えている。これは生まれながらに植物と共に育ち、幾度もの輸入によって植物に教えられたことである。

 

日本でも百貨店やフルーツパラーなどではスペインから輸入された果実が山積みにされ販売されているが、スペインからの観賞用にPOT栽培された柑橘などの植物は、園芸店などでも見かけることができない。こんなに素敵な鉢植えなのに何故、日本には輸入されていないのか?  その理由は、スペインを含む地中海地方の柑橘などには、日本の柑橘に甚大な被害を及ぼす恐れのあるチチュウカイミバエなどの成虫や卵などが付着している可能性があるからである。そのために通常の厳しい検査に加えて、日本に到着してから隔離検査などが必要とされている。その隔離検査場も日本に潤沢にはないため、検査をするまでの順番待ちの時間も予測できず、検査合否が出るまでに数年を要するからである。そして数年後に必ず合格できるかどうかも約束されたものではない。さすがにそのような輸入リスクを考えると観賞用の柑橘類を輸入する人はいないからであろう。私もそのような魅力的な柑橘の輸入を成功させてみたいとは思ったことがあるが、さすがに取り組まなかった。  なぜならば、場合によっては日本の生産者や植物に大きな問題を引き起こすかもしれない可能性がある植物輸入は控えるべきだと考えているからだ。また隔離検査など植物に大きな負担を強いてしまう。その結果命をなくす植物もある。先日書かせていただいたオーストラリアのバオバブのように、行き場を失ってしまうような植物をサバイブして取り組む場合以外には、一か八かの輸入は行うべきでないと考えている。これは生まれながらに植物と共に育ち、幾度もの輸入によって植物に教えられたことである。

おまけにそのようなことを考えているときに、ちょうど日本にも世界に誇る柑橘類があることをパートナーが教えてくれた。それは「橘(たちばな)」である。

シークアーサーと並んで日本に2種類しかない固有種に出逢うことができたのだ。この話はまた機会があれば書かせていただければと思う。

 

おまけにそのようなことを考えているときに、ちょうど日本にも世界に誇る柑橘があることをパートナーが教えてくれた。それは「橘(たちばな)」である。シークアーサーと並んで日本に2種類しかない固有種に出逢うことができたのだ。この話はまた機会があれば書かせていただければと思う。話は少しそれてしまったが、何回かに分けてお届けしたスペイン編いかがでしたか?さすが長い日照時間など恵まれた環境からなる世界に誇る園芸の国スペイン。魅力的な植物が多くあるのはお分かりいただけたかと思う。ただ、今までのスペイン編で紹介した植物はほんの一部でまだまだ紹介しきれていない種が多くあるのだが、残念ながら今回でスペイン編はおしまい。  次回からは又右衛門が植物に会いに行った他の国をご紹介させていただきたいと思う。それは北か南か東か西か・・・とってもとっても素敵な国であるのは確かであるので乞うご期待!

話は少しそれてしまったが、何回かに分けてお届けしたスペイン編いかがでしたか? さすが長い日照時間など恵まれた環境からなる世界に誇る園芸の国スペイン。魅力的な植物が多くあるのはお分かりいただけたかと思う。ただ、今までのスペイン編で紹介した植物はほんの一部でまだまだ紹介しきれていない種が多くあるのだが、残念ながら今回でスペイン編はおしまい。

次回は又右衛門が植物に会いに行った他の国をご紹介させていただきたいと思う。それは北か南か東か西か……。とっても素敵な国であるのは確かであるので乞うご期待!

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