前田有紀の一“花”言vol.60 「夏の暑さに強い花」
LOVEGREEN編集部
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フラワーアーティストの前田有紀さんが、一家言ならぬ一“花”言と称して、その時期に気になる旬のお花や魅力、そして前田さんならではのアレンジ術などをお届けするこちらの企画。今回も特別編として前田さんのコラムをお届けします!
”初夏”から”真夏”へ。季節の花をご紹介
雨が続いたり、蒸し暑かったり、ここのところの毎日は、”初夏”から”真夏”へと季節が移ろっていく頃。鎌倉暮らしを楽しんでいる我が家も、雨上がりに草がぐんと伸びて、たくさんの虫が飛び交い、賑やかになってきました。
ダンゴムシ、蝶、ムカデ、ヤスデ、クモ、アリ、ナメクジ。庭にでると名前のよくわからない虫たちも毎日たくさん登場するので、「ぎゃー苦手ー!」とは言っていられなくなってきました。春先にしっかり整えたはずの庭もジャングルのように草花が色んな方向に伸びてきて、すっかりカオスの庭になっています。
お花も日持ちが難しいので、私たち花屋としても、一年の中で最もお花の取り扱いに気を遣う季節です。今回の「一”花”言」では、この季節に湿度や暑さにも耐え、比較的長く楽しむことのできる季節のお花をご紹介いたします。
夏の暑さに強い花
まずは夏の代名詞、”ひまわり”。オレンジイエローの八重咲きが美しい「東北八重」。茎もとってもしっかりしていて、長く楽しむことができます。
そして、オレンジがかった色が絶妙な「サンリッチライチ」他の草花と合わせるときにも、このニュアンスカラーがちょうどよくなじませてくれます。
この時期からぐぐっと出回る頻度が高くなる”エキナセア”。ハーブとしても有名ですが、飾っても可愛いお花です。色のバリエーションも、ピンク、オレンジ、グリーンと色々ありますが、最近涼しげなホワイトのエキナセアが気に入っています。
自宅の庭でも咲いている”アガパンサス”。公園の植栽などでも目にすることが多いお花ですが、もちろん切り花として飾ることもできます。涼しげな透明感のあるブルーが、とっても爽やか。ユーカリなどのグリーンと一緒に飾るとより涼やかに楽しめます。線を生かして、長く伸びるように生けてあげると、自然の風景が感じられて、ほっとくつろげる空間になるでしょう。
春先から最近まで私のフラワーブランドgui で登場回数が一番多いのは、”アンスリウム”。個性的なルックスですが、色と形を選ぶと他の草花とも合わせやすく、少ない本数で飾っても長く楽しめる優秀なお花です。写真は「マライケ」という種類で、グリーンとピンクが絶妙に混ざっています。
日持ちするお花の代表選手のような”オーニソガラム”。星型をした白い花が、下から上までしっかりと咲いていきます。清涼感のあるお花が一つずつ咲いていくのを楽しめます。
この季節におすすめの夏の暑さに負けないお花たちをご紹介しました。日持ちするお花を飾って、お家空間をより彩りのあるものにしていただけたら嬉しいです。暑さに負けずにたくましく咲いている草花からたくさん元気をもらえるはず。
PROFILE
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フラワーアーティスト 前田有紀さん
10年間テレビ局に勤務した後、2013年イギリスに留学。コッツウォルズ・グロセスター州の古城で見習いガーデナーとして働いた後、都内のフラワーショップで3年の修業を積む。「人の暮らしの中で、花と緑をもっと身近にしたい」という思いからイベントやウェディングの装花や作品制作など、様々な空間での花のあり方を提案する。2018年秋に自身のフラワーブランドguiを立ち上げる。
Facebook/前田有紀『一日一花』
instagram/前田有紀 『一日一花』
Instagram/“guiflower”
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