エレムルスとは?育て方・栽培方法|植物図鑑
- 植物名
- エレムルス
- 学名
Eremurus
- 英名
- Desert candle、Foxtail lily
- 別名・流通名
- エルムルス、デザートキャンドル、砂漠のキャンドル、キャンドルリリー、フォックステールリリー
- 科名
- ツルボラン科
- 属名
- エレムルス属
- 原産地
- 中央アジア
エレムルスの特徴
エレムルスは、尻尾のような花姿が印象的な球根植物です。球根はクモのような不思議な形をしています。
ロゼット状の葉から春にすらりとした穂状の花茎を立ち上げ、花穂の下から上に向かって小さな花が開花していきます。キツネのしっぽのような花姿から「フォックステール」、水はけの良い土壌を好むことから「砂漠のキャンドル」などとも呼ばれます。
下から開花する花はとても長持ちし、3~4週間楽しむことができます。エレムルスは存在感のある花でありながら、同じ季節に咲く宿根草とも調和します。宿根草の隙間にところどころに植え付けると、組み合わせ次第で様々な魅力的な風景になります。また、道沿いに植え付けると線の要素を作り出すこともでき、植え付け方次第で初夏の庭を様々な雰囲気に演出してくれます。
エレムルスの詳細情報
園芸分類 | 球根 |
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草丈・樹高 | 100~150cm |
耐寒性 | 強い |
耐暑性 | 弱い |
花色 | 黄色、オレンジ、ピンク、アプリコット、白 |
開花時期 | 5月〜6月 |
エレムルスの育て方カレンダー
時期 | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 |
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植え付け | ||||||||||||
開花 |
エレムルスの栽培環境
日当たり・置き場所
日当たりと風通しの良い場所での栽培が適しています。寒さには強いため、霜よけなどの必要はありません。
用土
水はけの良い土が適しています。
鉢植えは草花用の培養土で問題なく栽培可能です。
エレムルスの育て方のポイント
水やり
鉢植えは、鉢の表面の土が乾いたら鉢底から水が流れ出るくらいたっぷりとを目安に与えます。水を好むため、水を切らさないようにしてください。
肥料
植え付け時に緩効性肥料を入れて植え付けます。培養土に肥料が入っている場合は特に入れなくても大丈夫です。
病害虫
特別な病害虫の害はありません。
エレムルスの詳しい育て方
選び方
カビの生えていない球根を選びましょう。球根販売の他、芽出し苗も流通しています。
植え付け
球根の植え付けは10月中旬~12月に行います。埋める深さは約15cmくらいが目安です。植え付けは水はけの良い土が向いています。
クモのような形の球根の太い根の部分に栄養を貯えているので、折らないように注意して植え付けてください。
鉢植えの場合は、 草花用の培養土でも問題なく育ちます。 市販の培養土に肥料が入っていない場合は、植え付け時に緩効性肥料を混ぜておきましょう。
<地植えの場合>
エレムルスは、100~150cmになる背丈の高い花です。最終的な高さを想定した場所に植え付けましょう。
<鉢植えの場合>
直径30cmの鉢に1球が目安です。水を好む植物のため大きめで深い鉢が向いています。
※水をやって球根が見えてきてしまったら、土を追加で被せましょう。
花
初夏に花が開花します。花は切り花としても流通しています。丈があるので大きなサイズの花束やフラワーアレンジ向きの花材です。
夏越し
花が咲き終わったら花茎を切り取ります。葉は徐々に葉先から茶色くなり始めるので、葉がすべて枯れた頃に球根を掘り上げ、風通しの良い所で吊るして保管し、球根を乾燥させます。一般的な球根とは違ったユニークな形をしているので、堀り上げ時に球根を傷つけないように注意深く行いましょう。
球根が乾燥したらバーミキュライトなどに入れて涼しい場所で秋まで保管します。
冬越し
エレムルスは耐寒性があるため特別な冬越し対策の必要はありません。
増やし方(株分け、挿し木、葉挿しなど)
分球で増やすことができます。
切り花のエレムルスの生け方、扱い方
切り花のエレムルスは、葉がついていない花茎のみの状態で出回ります。草丈があり、重さのある花材なので、その重さに耐えられる花瓶をセレクトします。花は下から上に向かって徐々に咲き進みます。
水に浸かった部分の茎が腐りやすいため、花瓶に入れる水の量は浅水にしましょう。こまめに水を交換するか、切り花延命剤を利用し、水が腐らないように管理することが長持ちさせるコツです。水を交換する際に切り口を数ミリずつカットして、切り口を新鮮な状態にしておくと水の吸い上げが良くなります。