バラの葉も蕾もたべられた!何ものの仕業!?正体と対策
小野寺葉月
このライターの記事一覧
犯人はだれだ
ある日バラの花が咲き終わって枯れ落ちているのを見つけたので、摘み取ろうと思ってかがみこんだらバラは咲き終わったのではなく、蕾の状態で枯れていたのでした。もう、それなんてホラー?って感じですが、よく見たら蕾の下の茎が途中から茶色く変色して枯れてしまっていました。あわててほかの株も点検したのですが、食べられてる葉や蕾がごろごろ。もう今まで気づかなくてごめんね状態。。。バラは薬がなくては無傷で育てることは難しいと聞いていたのですが、それを実感しました。
▼パッと見気が付かなかったのですが、よく見ると。。。
▼もうボロボロになっている。犯人は?
こんなに食い散らかした犯人はだれなのかと探してみたら、いました。それらしき芋虫・・・。
▼あ、見つけた!と思わず口に出てしまったら、聞こえたのかなんなのか硬直して動かない芋虫
▼蕾もこの通り・・・
くまなく探しましたが1匹しか見つからず。一匹でこんなに食べたの!?
▼見事に太い葉脈しか残っていない。
犯人の正体はどうやらアカスジチチュウレンジハバのようです。「幼虫 みどり 黒い 斑点」で検索して画像を探したらヒットしました。虫が苦手な人はおすすめしずらい検索方法です。ちなみに、頭が黒い場合はチュウレンジハバチです。
▼とらえられたハバチ幼虫。
アカスジチュウレンジハバチ/チュウレンジハバチ
成虫のチュウレンジハバチ。「ハチ」とついているが針はないため人には無害。
チュウレンジハバチの生態
ハチ目 ハバチ亜目 ハバチ上科 ミフシハバチ科 に属する完全変態の有翅型昆虫です。青虫なので蝶や蛾の仲間かと思いきや、ハチの仲間です。ただ、ミツバチやスズメバチのように針はなく、人に害はありません。幼虫にも毒はありません。雌の産卵管がノコギリ上になっており、成虫のメスは植物の茎に産卵管で傷をつけ、茎の中に卵を産み付けます。
発生時期
4月~10月ごろ。年に4~5回発生します。幼虫は集団で発生します。今回見つけたのは体長20mmほどだったので、もう一人で行動していた模様。
幼虫で越冬
幼虫は冬になると土の中に潜り、蛹になって越冬します。今回はその直前だったのでしょうか。。。
被害にあいやすい植物
バラ属(セイヨウバラ・ノイバラ・ハマナス)の植物、つつじ、アジサイ、カブなど
防除方法
成虫・・・成虫は飛来してくるのでなかなか駆除が難しく、具体的な策としてはネットを張るくらいしかない。が、雌が産卵している間は動けないようで、最中に捕殺するのがよいのだとか。
幼虫・・・一番効果的なのはテデトール(※手で地道に取り除くこと)。若齢幼虫の内は集団で行動するため、一匹見つけたら20匹くらいいる。みんなで葉を食害しているので、比較的見つけやすいそう。終齢幼虫に近づくと今回のように単独行動になる様子。
食害あとの手当て
虫に食害されてしまった箇所は、蕾や花は根元からカットしておきます。葉も、同じくカットしました。
その他バラの食害あと
▼無残な花弁。。。この株では何も見つけられなかった。
▼小さい蕾もがぶがぶ食べられている・・・・
▼不思議な食害あと。蕾に小さく穴が開いている。穴の直径はたぶん1mmないくらい?咲かずに枯れてしまった。
▼犯人かも?!ハバチ目の幼虫とはまた違うような・・・
▼花にアリがびっしり。ということはアブラムシもびっしり。
いかがでしたか?今回はバラの食害をするアカスジチュウレンジハバチについてでした。早期発見がバラを守る鍵ですので、もっとこまめに様子を見ていこうと思いました。
関連ワード
今月のおすすめコンテンツ
「バラの葉も蕾もたべられた!何ものの仕業!?正体と対策」の記事をみんなにも教えてあげよう♪