移植を嫌うって?気をつけたい「直根性」の植物【冬~春編】
金子三保子
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プランツタグなどの育て方について説明を見ていると「移植を嫌う」という表現を見たことがありませんか?
植物は、根の性質によって植え替えの時の苗の扱い方が違います。今回は移植を嫌う直根性の植物についてご紹介します。
目次
移植を嫌う性質・直根性
一般的にプランツカードに「移植を嫌うので根を痛めないようにして植え替えましょう」と書かれている植物は、根の性質が直根性の植物であることが多いです。
直根性とは・・・
根っこが地中深く枝分かれすることなく、まっすぐに伸びていく性質のことをいいます。地中深く伸びた後に分岐するものもありますが、基本的には太い根が下に伸びていく性質です。
そのため直根性の植物は、太い根を少しでも痛めてしまうと植物のダメージが大きく、うまく根付きません。このことから植え替えの時に注意が必要な植物と言えます。
この性質上、直根性の植物の育て方で一番理想的なのが、種で直まきで育てるということになります。
直根性の野菜の代表として大根やゴボウがありますが、こうした理由からポット苗などで市場に出回ることは、まずありません。それでは実際に春の草花で直根性のものをご紹介します。
春の直根性の草花
ポピー
ケシ科の花は直根性のものが多いです
花菱草
別名カリフォルニアポピー。お日様に反応する性質で、昼間だけ写真のように花が開き夜に閉じる性質があります。
ルピナス
スイトピーをはじめ、マメ科の草花は直根性です。
ネモフィラ
矢車菊
ボリジ
春の球根植物では、チューリップ、ヒヤシンスも直根性です。
直根性の草花を植える時のポイント
・ポットから苗を抜くときに根を痛めないように優しくそっと抜きます。
・抜いた苗は根を触らず、土にすぽっと入れるだけ。根を崩したり土を落としたりしないようにして植えこみます。
・直根性の植物は、できるだけ若いうちに定植させた方が、根付く確率が高くなります。
・一度定植したら、移植は難しいと思った方がよい性質の植物です。直根性の多年草(宿根草)を地植えにする時は、植える場所をよく考えて決めましょう。
直根性の草花は、若い苗を選び、早めに定植しましょう。
直根性の草花苗の場合は、プランツタグに「移植を嫌う」ということが書かれていることが多いです。
初めて育てる草花は、根っこの性質を調べてから植えこむと根付く確率が高くなります。普通の苗に比べて、少し植え替えに神経を使いますが、そっとやれば大丈夫です。お試しください。
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