トキワシノブの育て方|植物図鑑

植物名
トキワシノブ
学名

Humata tyermannii

英名
Bear’s foot fern
科名
シノブ科
属名
キクシノブ属
原産地
中国

トキワシノブの特徴

トキワシノブは着生植物です。着生植物とは、地面に根を生やし自生するのではなく、他の植物に着生し自生する植物のことです。

なので通常は土の上で栽培しませんが、コケや水分の多い土を使用することによって鉢植えで育てることが可能です。栽培し年を増すごとに根茎が渦巻き、ぐるぐるになってヘビがとぐろを巻いている格好に見えるのが特徴です。

またトキワシノブの葉は、葉の根元から先端に掛けて、長い葉から短い葉へと変化していきます。逆三角形の様に生えるのです。これらの形を整えて楽しむことが出来るので、盆栽として需要が非常に増えています。

また、トキワシノブは生長するにつれて鉢を包み込むように丸くなっていきます。岩にも着生できるのでアイディア次第でとても面白い仕立て方が出来るのも魅力の一つです。

トキワシノブの詳細情報

園芸分類 シダ・コケ
耐寒性 強い
耐暑性 強い

トキワシノブの育て方カレンダー

時期 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
植え付け
植え替え
剪定
肥料

トキワシノブの栽培環境

日当たり・置き場所

日光
トキワシノブは真夏の直射日光に弱いため半日陰で管理してください。
【屋外】
春~秋にかけて屋外で管理することができますが、夏の直射日光を当ててしまうと、刺激が強すぎて葉焼けを起こしてしまうので、30%~50%の遮光をしてください。遮光率はそれぞれの環境に合わせて調整してください。
気温が高ければ高いほど葉焼けは起きやすくなるので、40℃を超える場合は日陰に移すことをおすすめします。
遮光するときに遮光ネットや寒冷紗を使用すると簡単に遮光することができます。遮光ネットと寒冷紗はホームセンターや園芸店だけでなく、100均でも購入することが出来ます。

【屋内】
耐陰性があるので、屋内でも大丈夫です。しかし、日光がよく当たった方が健康な株になるので、なるべく日光が当たる場所に置いてください。
室内だからと言って直射日光を当ててしまうと葉焼けを起こしてしまうので、レースのカーテン越し程度の日光を当てて下さい。

【置き場所】
高温多湿に強く、耐陰性もあるため、室内の日光が入る場所なら大丈夫です。 ただし、エアコンなどの風が直接当たると葉が傷んでしまうので、直接当たらない場所に移動してください。
日光の入る浴室などに置くことも出来ますが、熱いシャワーやカビに注意してください。。

温度

低温に強いので、-5℃以下にならない様に気をつけましょう。
ベランダ等で育てられている方は、外の気温が5℃ぐらいから室内に取り込むと安心です。
気温が10℃前後になると成長が緩慢になるようです。

用土

トキワシノブに使う用土は通常園芸に使う赤玉小土や腐葉土ではありません。使用するのは山野草用の用土(鹿沼土など)です。こちらも勿論園芸店などで購入可能です。より良い環境で成長させたい場合は、この山野草用用土だけでなく、コケを使用することをオススメします。トキワシノブは着生植物なので、水分のあるコケを土の上に敷くだけで格段に着生率が良くなります。

トキワシノブの育て方のポイント

水やり

トキワシノブは気温が低くなると休眠するので季節や気温(室温)によって水やりのタイミングを変える必要があります。
【気温が10℃以上のとき】
主に春~秋の成長期では土の表面が乾燥したらたっぷりと水を与えるようにします。

【気温が10℃以下のとき】
トキワシノブは気温が10℃前後を切ってくると成長が緩慢になってきます。そのため、水をあまり必要としなくなるので、水やりの回数を減らします。具体的には、土の表面が完全に乾燥してから2~3日後に水やりをしてください。
トキワシノブを乾燥させて樹液の濃度を高めることで耐寒性を上げる事が出来ます。
水やりの回数を減らしてトキワシノブの葉が落ちてきたりするようならば水やりの回数を増やすなど調整してください。

【葉水】
葉水は乾燥を防ぐだけでなくハダニやアブラムシなどの害虫を予防する意味もあるので、毎日1回は霧吹きなどでするようにしましょう。
トキワシノブは葉にホコリが積もりやすいので、葉水のときに濡らしたティッシュペーパーか、ハンディモップを使って拭いて下さい。

肥料

トキワシノブは極端な寒さには弱いですが、基本的には丈夫な植物です。元肥をあげる必要も、追肥を施す必要もあまりありません。どうしても成長具合が気になってしまうと言う方は、生育期である春から秋にかけての季節に液体肥料を施しましょう。頻度は月に一度あるかないかで十分です。

病害虫

【ハダニ】
黄緑や赤い体色をした0.5mmほどの小さな害虫です。葉の裏側に潜み吸汁します。ハダニに吸汁された箇所は白い斑点状になるのですぐ分かります。そのまま放置しておくと最悪の場合枯れてしまいます。

【アブラムシ】
アブラムシは2~4mmほどの小さな害虫です。幼虫、成虫ともに葉や蕾を吸汁します。群生していることが多く、早めに対処しないと手遅れになる場合があります。
アブラムシはスス病などのウイルス病の媒介者で、吸汁されてしまうとそこからウイルスがトキワシノブの中に侵入し、病気を発症させます。
また、小さな株は発症しなくても吸汁されたことで体力がなくなり、そのまま枯れてしまう場合があります。

【カイガラムシ】
3mmほどの小さな虫で、白い綿毛のようなものを背負っています。吸汁して生長していくと、身体からワックスなどを分泌し、身体を守ろうとします。
カイガラムシに吸汁されると株が弱ってしまい、そのまま枯れてしまうことがあります。

【ナメクジ】
葉や花芽など、食べれる場所ならどこでも食害する性質の悪い害虫です。
外に出していると寄ってくる場合があるので、注意してください。
大食漢でもあるので、梅雨時などナメクジが発生しやすい時期は夜に見回りをしてください。
少し食害された程度なら生長に問題はありませんが、小さい株の場合は葉の大半を食害されたり、生長点を食害されると枯れてしまう可能性があります。

【ダンゴムシ】
柔らかい花芽や新葉、根、発芽したての株を食害します。ナメクジより食害される可能性は低いですが、外で管理しており地面の近くにトキワシノブを置いている場合は注意が必要です。

【バッタ】
イナゴなどのバッタは葉の硬さに関係なく食害します。また、食害する量も多いので気付かないでいると手遅れになっていることがあります。
割り箸などで見つけ次第捕殺してください。防虫ネットも有効です。

トキワシノブの詳しい育て方

選び方

トキワシノブを買う時は必ず病害虫に注意してください。
ハダニやアブラムシ等が付着している株を買ってしまうと後々トキワシノブが弱ってしまったり、最悪の場合他の植物へ付着してしまう可能性があります。
トキワシノブはポットに入れられた苗として購入することが出来ます。園芸店でも購入可能ですし、盆栽を扱っているお店でも購入可能です。良く湿った土で育てられていることが好ましいでしょう。また、ポットに入れられているのではなく、コケ玉として販売されているトキワシノブもあります。育てやすさはどちらも同程度なので、お好きな方を選んでください。

種まき

シダ植物なので種はありませんが、胞子を湿らせたミズゴケなどに蒔くことで発芽する場合があります。
胞子を蒔く場合はなるべく高湿度を保つようにしてください。また、発芽したての株は乾燥に極端に弱いので注意してください。

植え付け

植え付けを行う際、根が土やコケに絡まっていないかを注意してください。渦を巻き複雑に根が生えるので、こんがらがってしまうのです。根が絡まっている場合は土やコケを丁寧に取り除いてください。その上で新しい、土、コケに植え付けましょう。

剪定・切り戻し

ほぼ一年中緑の葉を茂らせますが、同じ葉が延々と茂っているのではなく勿論枯れて、また緑を増やしてと言う風に成長していきます。この時、枯れた葉を枝につけたままにすると養分を吸い取られてしまうので、枯れてしまったらすぐに剪定を行いましょう。

植え替え・鉢替え

基本的に必要ありませんが、根が鉢からはみ出してくるようならば植え替えてください。

花は咲きません。

夏越し

屋外で、気温が40℃以上になった場合は日陰に移動してください。30%~50%程度の遮光をすると葉焼けを防止することが出来ます。
水やりは土の表面が乾いたら夕方~夜にたっぷり与えてください。
午前中に行うと暑くなり煮えてしまいます。 活力剤を1000倍に希釈して水やりの2~3回に1度のペースで行うと夏バテを防止できます。

冬越し

気温が10℃以下になったら生長が緩慢になるので、水やりを土の表面が完全に乾燥してから2~3日後に行うようにしてください。
気温が-5℃を切ると枯れてきてしまうので、切らないように5℃前後になったら室内に入れるか、温室内でファンヒーターなどを使って保温してください。
ファンヒーターなど暖房器具を使う場合は火事に注意してください。
温暖な地域ならば屋外越冬が可能です。

増やし方(株分け、挿し木、葉挿しなど)

品種によりますが、株分けと胞子で増やすことが出来ます。

病害虫の駆除

ハダニアブラムシナメクジカイガラムシダンゴムシはLOVEGREEN内の記事で詳しく紹介しているのでご覧ください!

バッタ、ヤスデ、は見つけ次第割りばしなどを使い捕殺するか、防虫ネットをお使いください。

  • 監修者:LOVEGREEN編集部
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