月桃(ゲットウ)とは?育て方・栽培方法|植物図鑑
- 植物名
- 月桃(ゲットウ)
- 学名
Alpinia zerumbet
- 英名
- Shell Ginger
- 和名
- 月桃
- 別名・流通名
- シェルジンジャー、サネン、サンニン
- 科名
- ショウガ科
- 属名
- ハナミョウガ属
- 原産地
- 東南アジア
月桃(ゲットウ)の特徴
月桃(ゲットウ)は、東南アジア原産のショウガ科の多年草のハーブで、日本では沖縄や九州南部に自生しています。白いつぼみの先がほんのりとピンクに色づいている姿が桃に似ているので「月桃」と名付けられたという説があり、沖縄では「サンニン」、奄美地方では「サネン」と呼ばれています。また、貝殻のような形のつぼみから「シェルジンジャー」という名前もあります。
月桃(ゲットウ)は地下茎で広がり、地上に茎を立ち上げ光沢のある深緑色の楕円形の葉を出し、茎の先端に5月~7月に穂状の白い花が開花します。唇弁は黄色と赤の発色の良い色合いをしています。
花のあとに実る果実は緑→オレンジ→赤と色づき、最近は切り花やドライフラワーとして流通しています。
清涼感のある独特な香りの月桃(ゲットウ)の葉には、抗菌、防虫、防腐、消臭などの効果があり、昔から生活に根付く野草として、餅やまんじゅうなどの食材を包む材料やお茶などに利用されてきました。、近年はその効能が注目され、精油、健康食品、コスメなどとしての流通もあります。
月桃(ゲットウ)の詳細情報
園芸分類 | 草花 |
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草丈・樹高 | 2~3m |
耐寒性 | 弱い |
耐暑性 | 強い |
花色 | 外側:白~薄ピンク 内側:黄色~赤 |
開花時期 | 5月~7月 |
月桃(ゲットウ)の種類
日本に生息している月桃(ゲットウ)には、沖縄に生息しているシマゲットウと大東島に生息しているハナソウカの2種があります。沖縄に生息しているシマゲットウは、鹿児島県の佐多岬まで生息しています。ハナソウカは八丈島や小笠原諸島にも生息しています。
月桃(ゲットウ)の花言葉
月桃(ゲットウ)の花言葉は「爽やかな愛」
月桃(ゲットウ)の育て方カレンダー
時期 | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 |
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種まき | ||||||||||||
開花 |
月桃(ゲットウ)の栽培環境
日当たり・置き場所
日向~半日陰程度の風通しの良い場所を好みます。沖縄に自生している植物なので寒さは苦手です。関東以西の暖地であれば露地で越冬が可能です。
用土
水はけと水保ちの良い肥沃な土を好みます。
市販の草花用の培養土でも栽培可能です。
月桃(ゲットウ)の育て方のポイント
水やり
地植えは、根付いてからの水やりの必要はありません。
鉢植えは、鉢の表面の土が乾いたら鉢底から水が流れ出てくるくらいたっぷりと与えます。
肥料
生育期間中、緩効性肥料もしくは液体肥料を施します。
病害虫
目立った病害虫の害はありません。
月桃(ゲットウ)の詳しい育て方
種まき
4月下旬から5月が種まきの時期です。育苗ポットにまき、日陰に置いて管理します。早ければ1か月後には発芽します。
植え付け
月桃(ゲットウ)の植付けは、十分に気温が暖かくなった晩春が適時です。関東以西の暖地であれば露地で管理できますが、寒冷地では鉢植え栽培が適当です。
剪定・切り戻し
特に剪定は必要ありませんが、枯れり傷んだ葉があれば切り取りましょう。
植え替え・鉢替え
鉢植えは、数年に一度、一回り大きな鉢に植え替えるか株分けを行いましょう。
花
初夏に開花し、花後、秋にかけて赤い実が実ります。
収穫
種:9月~10月に実が茶色くなったころが収穫時期です。
実:お茶などに利用する場合は、赤く色づく完熟したころが収穫時期です。
葉:4月から10月に収穫できます。収穫した葉は、日陰で乾燥させて、防腐剤や防虫剤などに活用することができます。
冬越し
露地栽培は、冬は地上部分がなくなりますが、春になると再び芽吹きます。鉢植えは、冬も土が乾いたら水を与えましょう。
耐寒性はないため、寒冷地では室内管理が適当です。
増やし方(株分け、挿し木、葉挿しなど)
種まきと株分けで増やすことができます。
株分けは4月下旬~7月初旬が適時です。株を鉢から引き抜き、株の真ん中あたりにナイフやスコップを入れて、株を切り分けます。それぞれの株の根に付いている土を丁寧にほぐし、根の先を少し切り落とします。植木鉢に用土を入れて植え付け、最後に水をたっぷりと与えます。