ワレモコウ(吾亦紅)とは?育て方・栽培方法|植物図鑑
- 植物名
- ワレモコウ(吾亦紅)
- 学名
Sanguisorba officinalis
- 英名
- Garden Burnet
- 和名
- 吾亦紅、吾木香
- 科名
- バラ科
- 属名
- ワレモコウ属
- 原産地
- 日本、アジア、ヨーロッパ、北米
ワレモコウ(吾亦紅)の特徴
ワレモコウ(吾亦紅)は、バラ科ワレモコウ属の多年草。晩夏から秋にかけて日当たりの良い野原や川辺に咲く山野草です。その華奢で風にそよぐ草姿は風情があり、茶花にも使われています。
ワレモコウ(吾亦紅)の花は、茶色に近い赤花が一般的ですが、白や桃花種もあります。草丈は50~160cmほどになり、華奢な茎先を枝分かれさせて複数の花を咲かせます。ワレモコウ(吾亦紅))の花のように見える部分は、花びらの無い1~2cm程度の小さな花穂です。小さなツブツブとしたものが一つ一つの花で、ボールのような花穂を形成しています。葉は楕円形で、ギザギザとしたノコギリの葉のような切れ込みがあり、その形は羽毛のようにも見えます。改良品種には斑入り葉の品種もあります。
サラダバーネットというハーブは、このワレモコウ(吾亦紅)の仲間で、よく見るとワレモコウ(吾亦紅)に良く似た葉をしています。サラダバーネットは日本の多湿に弱く、夏の蒸れで枯れてしまいがちですが、寒冷地や風通しの良い場所で管理することで長く楽しむことが出来ます。
ワレモコウ(吾亦紅)の詳細情報
園芸分類 | 草花 |
---|---|
草丈・樹高 | 50~160cm程度 |
耐寒性 | 強い |
耐暑性 | 強い |
花色 | 赤、白、ピンク |
開花時期 | 6月~10月 |
ワレモコウ(吾亦紅)の種類

ナガボノシロワレモコウ
- 学名:Sanguisorba tenuifolia Fisch
ナガボノシロワレモコウは、名前の通り、ワレモコウ(吾亦紅)よりも花穂が長く、白花を咲かせる品種です。

ナガボノアカワレモコウ
- 学名:Sanguisorba tenuifolia Fisch
ナガボノアカワレモコウは、ワレモコウ(吾亦紅)よりも花穂が長く、赤い花を咲かせる品種です。

サラダバーネット
- 学名:Sanguisorba minor
サラダバーネットは、ハーブとして栽培されるワレモコウ(吾亦紅)の仲間。葉にはキュウリのような爽やかな芳香があり、サラダやスープの薬味に使用します。
ワレモコウ(吾亦紅)の育て方カレンダー
時期 | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 |
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開花 |
ワレモコウ(吾亦紅)の栽培環境
日当たり・置き場所
日当たりの良い場所を好みます。蒸れが苦手なので、風通しが良くなるように管理しましょう。
用土
痩せ地でも育つ植物です。あまり土壌は選びません。
鉢植えは、市販の園芸用培養土で問題なく育てられます。。
ワレモコウ(吾亦紅)の育て方のポイント
水やり
過湿を嫌いますが、乾燥も苦手です。地植えの場合も晴天が続くようであれば、たっぷりと水やりを行います。
鉢植えは、表土が乾いたらたっぷりと、鉢底から水が出てくるくらい与えます。
肥料
痩せ地でも育つ植物です。過肥にならないように管理しましょう。あまり過肥にすると葉や茎ばかり生長してしまい、山野草の風情が損なわれます。
病害虫
特に目立った病害虫の被害はありません。
ワレモコウ(吾亦紅)の詳しい育て方
選び方
株元から茎がしっかりと伸びていて、葉が黄色くなっていないものを選びましょう。
種まき
種まき時期は、春です。特に用土は選びません。
植え付け
購入した苗は、真夏と真冬を避けた春か秋が植え付け適期です。植え付け後はたっぷりと水を与え、土となじませましょう。
植え付けから開花までの期間を長く設けたほうが初年度から多くの花を楽しむことができます。
仕立て方
風にそよぐような自然な姿が風情ある草花です。非常に茎が華奢なため、強風などで中途から折れてしまうこともあります。台風の前や心配な場合は、支柱を立てたり囲いで覆うなどの対策をしてください。
剪定・切り戻し
草丈が高くなる植物です。夏の早い時期に一度刈り込んでおくと、晩夏から秋にコンパクトに仕立てることができます。
植え替え・鉢替え
鉢植えの植え替えは、2月~3月に行います。この時、根も整理するようにしましょう。黒くなって傷んだ部分などをハサミでカットします。
花
ワレモコウ(吾亦紅)の花は、6月~10月に咲きます。茶色に近い赤の小さな穂状の花を分枝した先に複数咲かせます。
収穫
ドライフラワーにしても楽しめます。6月~10月の花が咲いている時期に収穫して、風通しの良い場所に吊るしておきましょう。
夏越し
夏は生育期です。乾燥させすぎないように注意して管理しましょう。
冬越し
冬期は、地上部が枯れたようになって越冬します。特に必要な作業はありません。
増やし方(株分け、挿し木、葉挿しなど)
株分けで増やすことができます。