コレオプシスとは?育て方・栽培方法|植物図鑑
- 植物名
- コレオプシス
- 学名
Coreopsis
- 英名
- Tickseed
- 和名
- 金鶏菊(キンケイギク)、波斯菊(ハルシャギク)
- 科名
- キク科
- 属名
- ハルシャギク属
- 原産地
- 北アメリカ
コレオプシスの特徴
コレオプシスはキンケイギクやハルシャギクをはじめ、たくさんの種類があるキク科の草花の総称です。国が生態系を脅かす恐れがあるため特定外来生物に指定しているオオキンケイギクもその仲間です。
種類によって一年草と多年草の分類が違い、キンケイギクやハルシャギクは種から育てる一年草、イトバハルシャギク、ロゼア、グランディフロラ、オオキンケイギクは多年草に分類されます。近年は品種改良が盛んにおこなわれ、新品種が多数作出されているほか、種間交配種のハイブリッド種も流通しています。
種類によって開花時期が違いますが、いずれも丈夫で手間いらず、多花性で開花期間も長いため、夏の庭や花壇、鉢植え栽培などに利用されています。黄色やオレンジなど明るくカラフルな色のものが多いため、夏の庭を明るく彩ってくれる存在です。
コレオプシスの詳細情報
園芸分類 | 草花 |
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草丈・樹高 | 30~100cm |
耐寒性 | 強い |
耐暑性 | 強い |
花色 | 黄色、オレンジ、赤、ピンク、複色 |
開花時期 | 5月~10月 |
コレオプシスの種類
ハルシャギク
Coreopsis tinctoria
一年草。開花時期は6月~8月。花は黄色で中心が赤の蛇の目が入ることからジャノメギクの別名がある。
キンケイギク
Coreopsis basalis
一年草。開花時期は5月~6月。花は黄色で中心に近い部分が茶褐色。
イトバハルシャギク
Coreopsis verticillata
多年草。黄花で糸のように細い葉。別名宿根コスモス。コレオプシス・ザグレブの名前でも流通している。
ロゼア
Coreopsis rosea
多年草。花色はピンクでコンパクトな草丈。
アメリカン・ドリーム、ブルームセイション カメレオンなどはロゼアの園芸品種。
グランディフロラ
Coreopsis grandiflora
多年草。花色は黄色で花の直径が7~8cmの大輪種。
オオキンケイギク
Coreopsis lanceolata
北アメリカ原産の多年草。以前は苗として流通していたが、あまりの強健さで広がりすぎ生態系を脅かす恐れがあるため、現在は特定外来生物に指定され、栽培、運搬、販売などが禁止されている。
コレオプシスの育て方カレンダー
時期 | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 |
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種まき | ||||||||||||
植え付け | ||||||||||||
肥料 | ||||||||||||
開花 |
コレオプシスの栽培環境
日当たり・置き場所
日当たりと風通しが良い場所が適しています。日光不足は花つきに影響します。
用土
水はけが良い土を好みます。
鉢植えは、草花用の培養土で栽培可能です。
コレオプシスの育て方のポイント
日常の管理
草丈が高くなる品種は支柱で株を保護するとよいでしょう。
水やり
地植えは、根付いてからは降雨に任せます。
鉢植えは、鉢の表面の土が乾いたらたっぷりと水やりをしましょう。
肥料
過肥の必要はありません。肥料が多すぎると、草丈が高い品種は倒れやすくなるので注意しましょう。
地植えは、周囲の草花が問題なく開花しているなら無肥料でも栽培可能です。
鉢植えは、元肥と春と秋に緩効性肥料を施します。
病害虫
灰色かび病、べと病
日当たりや風通しが悪く、過湿になると発生する確率が高くなります。水のやりすぎに注意し、株が混みあっているようなら透かし剪定をして、風通しの良い株を維持しましょう。
コレオプシスの詳しい育て方
選び方
株元まできれいな葉がついたぐらつきのない苗を選びましょう。
種類や品種が多く、最近は交配種も流通しています。種類によって一年草のものと多年草のものがあり、多年草とされているものでも日本では一年草扱いされるものもあります。草丈も品種によって矮性種から高性種まで様々です。苗についているプランツタグで性質や扱いなどを確認してから、適した場所で育てましょう。
種まき
発芽適温は20℃前後です。秋まきが一般的ですが、春にまくこともできます。
庭や花壇には直まきも可能です。ポットにまいて良い芽を残して育苗すると移植の手間が省けるため手軽です。根が回ったら定植しましょう。
植え付け
水はけが良い土を好みます。問題があるようなら、腐葉土や赤土などをすきこんで改善してから植え付けましょう。
庭への植え付け時期は秋のうちに行うか、霜の心配がなくなってから行います。
剪定・切り戻し
初夏から咲いている花がひと段落したら、真夏前に株を半分程度に切り戻しをするとコンパクトな姿に仕立てることができます。
伸びすぎて株が見苦しくなったら、すきこみ剪定をすると、風通しの良い株になり病気の発生予防にもなります。
植え替え・鉢替え
多年草のコレオプシスは、株分けをかねて1~2年に一度、春に植え替えを行いましょう。
花
5月~10月に開花します。(種類や栽培地域によって開花時期が異なります)
花がらをこまめに摘み取ると次のつぼみが上がりやすくなります。
収穫
花は切り花として楽しむことができます。
夏越し
蒸れには弱いため、長時間雨が続く場合は鉢を軒下などに移動させましょう。
冬越し
耐寒性は-5℃程度まであり温暖地では露地で越冬可能ですが、株を凍らせないようにしましょう。花が終わったら株を刈り込み、株元をマルチングすると防寒対策になります。
増やし方(株分け、挿し木、葉挿しなど)
一年草タイプは種まき、多年草タイプは株分けで増やすことができます。多年草で地下茎で広がるタイプのコレオプシスは、自然に広がっていきます。