アメジストセージ|ベルベットのような花とシルバーリーフの秋に咲く多年草

戸松敦子
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アメジストセージ
トゥデイズプランツ、今回ご紹介するのは「アメジストセージ」。ふわふわした紫、白、ピンクの花を咲かせるシソ科の多年草です。
アメジストセージは、天然石のアメジスト(紫水晶)に花色が似ていることからその名が付いたそうです。また、メキシコから中米原産であることから、メキシカンブッシュセージとも呼ばれます。さらに、学名がSalvia leucantha(サルビア・レウカンサ)なので、サルビア・レウカンサの名で流通していることもあります。
「レウカンサ」には「白い花」の意味があります。実は、もこもこした質感の花に見える紫色の部分は「ガク」なんです。花はガクから飛び出すように咲き、この写真だと白い部分が花です。花色は白や紫、ピンクがあります。
アメジストセージは薬効のあるセージではなく、9月~11月頃に咲く美しい花とシルバーグリーンの葉を観賞するタイプのセージです。残念ながら特に良い香りがすることは無いのですが、細く長く伸びた花茎の先に、小さな花穂をたくさんつける姿がとてもきれいで、シルバーがかった葉との相性もぴったりです。
このふわふわした花と、うぶ毛が生えていているシルバーグリーンの葉の質感が、少し肌寒くなる秋にとても合っているなと思います。切り花として飾ってもいいですね。
アメジストセージはどちらかというと乾燥気味を好み、肥料もそれほど必要とせず、とても丈夫で育てやすいため、公共の場所でも美しく育っている姿を見かけます。真っすぐ上にではなく、株元に近い部分から斜め上に伸びる特徴があります。
地植えで放任するとものすごく大きく育つので、コンパクトに育てたい場合は梅雨前くらいに草丈1/2くらいまで剪定するのがおすすめです。
公園などで見かけたら、ベルベットのような花をやさしく触ってみてください。ふんわりした質感がたまらなく可愛いですよ。
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アメジストセージ(サルビア・レウカンサ)
- アメジストセージはメキシコから中米原産の観賞用のセージの一種です。学名はSalvia leucantha(サルビア・レウカンサ)ですが、アメジストセージの名前で流通しています。 とても丈夫で植えっぱなしで年々大株になります。花は秋から開花し、大株になると紫色の長い花穂が株一面を覆うように咲き誇り、秋の庭を美しく彩ります。 花に見えるベルベットのような肌触りの部分はガクで、花はガクから突き出すように咲き、色は白や紫、ピンクなどがあります。暑さにもとても強く、春に植え付けると一年目からたくさんの花が楽しめるため、秋の庭に植えておきたい一株です。 アメジストセージ(サルビア・レウカンサ)は、とても生長が早く、株元は次第に木化します。あまり大きくしないためには春から初夏に剪定して仕立てるとよいでしょう。また、株はまっすぐ上には伸びず、広がるように生長します。強風で倒れてしまうこともあるので、必要に応じて支柱を立てましょう。