倒れて枯れる前にしっかり予防!「立ち枯れ病(苗立枯病)」の原因と対策
LOVEGREEN編集部
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立ち枯れ病(苗立枯病)とは
病原はカビの一種です。草花や野菜、観葉植物など、ほとんどすべての植物に発生し、発病部に単黄色や赤色のカビを生じます。主に地際部の茎が褐色になって腐敗し、そこが細くくびれます。そのため、苗はすぐに倒れて枯れてしまいます。定植後は下葉が黄化し、やがてしおれが拡大し、枯死します。
※苗の状態の時に発生したものを「苗立枯病」と称して区別する場合があります。
立ち枯れ病(苗立枯病)が発生しやすい時期
4~11月の梅雨時など湿度の高い時期に発生します。
立ち枯れ病(苗立枯病)が発生しやすい植物は?
立ち枯れ病は、草花や野菜、観葉植物など、ほとんどすべての植物に発生する可能性があります。したがって十分な対策をしておくことが必要です。
草花:アスター、インパチェンス、カーネーション、ケイトウ、コスモス、ヒマワリ,ユリなど
野菜:サツマイモ、ホウレンソウ、エンドウ、ハーブ類など
立ち枯れ病(苗立枯病)の発生を予防するには?
予防のポイントは次の通りです。
・有機質分の少ない清潔な用土を使う
・種まき用土は空気を入れながらよく混ぜる
・まき床を水浸しにしない
・同じ種類の作物の連作を避ける
・株間や株元を高温多湿にしないために、間引きや剪定をして蒸れないようにする
・窒素肥料を与え過ぎない
・カリ分の不足を改善するため、ネギ類を混植する
立ち枯れ病(苗立枯病)が発生してしまったら?
地上部に病気を見つけたらその部位を切除して処分します。発病株は見付けしだい根の周りにある土とともに取り除いて焼却します。畑全体に病気が広がってしまった場合は、薬剤による防除をするしか手はありません。発生した場所の土は7~8月の暑い時期に太陽熱で消毒をします。
立ち枯れ病(苗立枯病)の原因
立ち枯れ病の原因は、土の中にある糸状菌、つまりカビの一種です。病原菌は多湿状態を好み、-5~30℃前後で生育します。収穫後に土中に病原菌が残って越冬する場合もあり、春になって気温が上がると、病原菌が再び繁殖を始め、降雨時などに畑全体に広がっていきます。立ち枯れ病に感染した野菜から取った種子には、病原菌が付着している可能性がありますので、そのような種子から育てた植物では土中で菌が再繁殖を始めるため、病気が再発します。
ケイトウの立ち枯れ病の症状
ケイトウでは、葉柄の基部の茎に発病が多く、暗褐色のち、内部が灰色でへこんだ病斑を生じ、そこから折れたり、上部が立ち枯れます。
エダマメの立ち枯れ病の症状
まず根が侵されて褐変して腐敗し、上部の葉が黄色く変色してしおれます。ひどくなると株が立ったまま枯れます。
立ち枯れ病(苗立枯病)のまとめ
・水はけの悪い粘土質の土壌で多湿になると発生しやすくなります。
・土壌が酸性化すると病気の発生が助長されますので土壌の改良が必要。
・同じ種類の作物の連作を避ける
・窒素肥料を与え過ぎない
・地上部に病気を見つけたらその部位を切除して処分
・発病株は見付けしだい根の周りにある土とともに取り除いて焼却
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