油かすを使用するときは気を付けて!正しい油かすの使用方法や注意点を知っておこう
LOVEGREEN編集部
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油かすといえば古くから農業で使用される有機質由来の肥料です。土壌の微生物を増やし、土をふかふかにしてくれます。しかもこの油かすは、水と合わせて熟成させ液肥としても使用できる肥料です。
今回は、この植物由来の肥料「油かす」についてご紹介します。
目次
油かすとは
油かすという言葉から連想できるように、油を絞った残りの部分を油かすといいます。油かすの原料にはどんなものがあるのでしょうか。
植物質肥料
油かすは魚かすや鶏糞などの有機質肥料の中でも、植物が原料の植物質肥料の仲間です。菜種などの種子から油を採った残りかすで、製油工場の副産物として生産されています。
リン酸とカリも多少含んでいますが、主に窒素の含有量の多い有機肥料です。。
油かすのいろんな種類
油かすの原料となる植物のほとんどの割合をしめるのは菜種です。この他に大豆やごま、ニーム、椿などの種類があります。菜種や大豆、ごまは食用でも馴染みがありますが、ニームや椿は通常の油かすとは少し違った使われ方をします。
ニーム油かす
木酢液のように、害虫を防ぐ目的で使用されるニームの実のオイルの絞りかすで作られた油かすです。肥料としてだけでなく、害虫忌避の効果も期待できる油かすです。
椿油かす
椿油の油かすには天然サポニンが含まれています。このサポニンという物質には、水と振り混ぜると石鹸のように泡が立つ界面活性作用の性質があります。
この界面活性作用を利用して芝生に椿油かすをふりかけ、水をかけ泡立てることでミミズやナメクジの駆除に使用されます。
骨粉入り油かす
菜種などの一般的な油かすに含まれる栄養素は、窒素4~7%、リン酸1~3%、カリ1~2%程度が含まれています。つまり葉肥である窒素がその成分のほとんどを占めるため、実肥のリン酸の成分を多く含む骨粉と合わせることで窒素4%、リン酸7%、カリ1%ほどのリン酸の成分を上げた油かすです。
醗酵油かす
油かすに10種類以上の有機素材をバランス良く配合し醗酵させた油かすなので、窒素3%、リン酸6%、カリ3%位のバランスの良い栄養を含んでいます。
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油かすの液肥の作り方
油かす100%の肥料では、土に混ぜ熟成されるまでに時間がかかる緩効性の肥料です。これを速効性の肥料にするために、油かすを液肥に加工して植物に与えてみましょう。
油かすと水の割合は1:10~15位にですが、それぞれのメーカーによりおすすめの希釈率がありますので、パッケージに記載されている割合を参考にしましょう。
油かすの液肥の材料
・油かす 200g
・水 2ℓ
・ペットボトル
油かす液肥の作り方
1. ペットボトルに油かすを入れます。
2. 水をいれ、よく混ぜ合わせます。
3 . ガスが発生しますので、できれば毎日ペットボトルをふって混ぜ合わせた後ガスを抜いてください。
4. 1ヶ月ほどで完成です。
油かす液肥の使い方
油かすで作った液肥の希釈の倍率もメーカーによっておすすめの倍率があります。液肥を与える対象植物によって多少希釈倍率は違いますが、だいたい2~10倍位に希釈して与えます。
粉末や固形の油かすは緩効性肥料といって、植物が油かすの栄養分を吸収するまでに時間ががかりますが、油かすの液肥は1ヶ月程かけて醗酵させているので植物がすぐ吸収できるようになっています。
\次は油かすを使用するときの注意点です!/
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