シュラブ(低木)やペレニアル(宿根草)がますます充実!PWの展示会レポート

アバター画像

LOVEGREEN編集部

このライターの記事一覧

更新日 :

5月の下旬、「PW」ブランドの花苗を日本で展開する㈱ハクサンが、園芸業界の関係者を招いて新品種を披露する「ハクサン展示会2023」を開催しました。会場では多くの花苗の生産農家さんや小売り・売店の業界関係者から、次シーズンに登場する新品種に熱い視線が注がれました。今秋~来春にかけて本格販売される新品種・新企画をひと足早くご紹介します。

目次

種苗会社が行う展示会ってなに?

園芸業界では、春に種苗会社による展示会が行われます。

展示会では、花の種や苗を開発・供給する種苗メーカーが、花苗の生産農家さんや小売り・売店の業界関係者を招いて新品種のお披露目をします。花苗農家さんはここで新しい品種の特長や栽培方法を見聞きして、次シーズンにどんなお花を生産するか、また小売り・売店さんはお店にどういった商品を導入するかを検討します。つまり、次シーズンに店頭に並ぶであろう新品種たちがずらりと勢ぞろいする、お花好きにとってはたまらない場。

ただし、これらの展示会は業界関係者のための展示会なので、一般の人は入ることができません。そこで、ハクサン社の「ハクサン展示会2023」の様子を少しだけご紹介!

今秋~来春にかけて店頭に並ぶ植物たちを、いち早くチェックしてみてくださいね。

目次に戻る≫

24年春には39品種が新登場!PWの新品種

「PW」は、その育てやすさや美しさから、日本でも熱狂的なファンを数多くもつ花苗ブランドです。園芸売り場でも一度は「PW」のロゴが入ったポットやラベルを目にした人は多いのではないでしょうか?

最近ではインスタグラムやYouTubeでもPWの輪が広がり、ますますその人気が加速しています。

そのPWから、2024年春にむけてシュラブ(低木)、ペレニアル(宿根草)、アニュアル(一年草)など計39品種がお披露目されました。

なかでもシュラブ(低木)、ペレニアル(宿根草)は、ローメンテナンスで年々株が生長し、庭や花壇を長年彩ってくれるため、近年人気急上昇のジャンルです。

目次に戻る≫

ますます充実するシュラブ(低木)

PWでは、2023年からシュラブ(低木)の販売を開始し、2024年からは大幅に品種数を増やしてアップデートします。日本の気候で育てやすく、見た目もバラエティーに富む品種がずらりと登場。その一部を少しだけご紹介します。

シュラブ(低木)って?

地植えをしても人の背丈を少し超えるぐらいまでの高さまでしか生長しない低い樹木類です。身近なところではアジサイもシュラブのひとつ。品種によって、さまざまな花や草姿、季節によって移り変わる美しい葉の色などを楽しめます。大きな木を植えるスペースが少ない日本の庭で、急速に人気を集めているジャンルです。

 

「イテア スノーフィズ」は、猫のしっぽのような白い花穂がこんもりとしたマウンド状に咲きます。花が咲くシュラブ(低木)のなかでも最も耐陰性が高い部類で、日向と日陰どちらでも楽しむことができます。また、一般的な品種の1/3程度の大きさでコンパクトに育つため、小スペースな庭や鉢植えでも楽しむことができます。(2024年春販売予定)。

 

シモツケ「ダブルプレイ® ドゥージー」は、新芽は赤く、そのあと緑の葉へと色の移り変わりも楽しめ、春から秋まで連続開花するシュラブ(低木)です。樹形も丸くコンパクトにまとまり、とても育てやすいので初心者の方にもおすすめ。ふわふわとした綿毛のような花が、お庭に楚々とした風情をもたらしてくれますよ。(2024年春販売予定)。

 

こちらは、今年の春から販売されているシモツケ「ダブルプレイ® キャンディーコーン」。晩春から初夏にかけて咲く綿毛のような濃い紫色の花が美しく、また季節による四季折々の美しい葉色の変化楽しめます。丸みがある樹形で、剪定いらずのとても育てやすいシュラブ(低木)です。

アジサイ「ラグランジア®」に「クリスタルヴェール2」が登場

なんと一株が3年冬を越すとこの大きさに!より育てやすく、より花がたくさん咲くアジサイ「ラグランジア® クリスタルヴェール2」

圧倒的な花数で、これまでのアジサイのイメージをくつがえした「ラグランジア®」シリーズに、「クリスタルヴェール2」が新登場します。すべての枝(側枝)から花があふれるように咲き、株全体を覆う姿は圧巻。先代の「クリスタルヴェール」から根がさらに強くなり分枝性・株張り・花数がパワーアップ。また「ラグランジア®」シリーズの特長である葉が小葉で小さめのため、水の蒸散も少なく水枯れの心配も軽減されています。

 

店頭に並ぶ時にはブルー系仕立てですが、育てる土の環境(酸性orアルカリ性)によって、ブルー系やピンク系に花色が変わります。

目次に戻る≫

ビギナーにもおすすめ!PWのベビー苗

ベビー苗は可愛い赤ちゃんマークが目印

シュラブ(低木)には、「ベビー苗」という小さな苗木サイズの商品規格も登場予定です。直径11cmの小さめのポットサイズで、植えた年から翌年にかけてじっくり育てて、翌年以降に花を楽しむベビーサイズの苗木です。

「小さな苗から育てるのって大変そう……」と思われるかもしれませんが、育てる環境に赤ちゃん苗のころから時間をかけて慣らしていくことで、しっかりと根と株を充実させることで厳しい環境にも適応して健やかに生長し充実した株に育っていくので、むしろビギナーの方にこそおすすめしたい商品規格です。

 

「赤ちゃんのようにじっくり育てて生長していく姿を楽しんでもらいたい♪」と話すハクサン企画部の安井さん

『庭木を上手く育てられるか不安といった方は、まずはベビー苗から試してみるのもおすすめです。 環境に適応しながら育つので安心感は高く、価格もお手頃なので、初めて育てる方のハードルを少しでも下げて、シュラブを暮らしに取り入れてもらえればうれしいです♪』(安井さん)

目次に戻る≫

人気急上昇のペレニアル(宿根草)たち

シュラブ(低木)とともに、庭に欠かせない植物となっているのが、ペレニアル(宿根草)です。冬に地上部の葉や茎が枯れても根は生きたままで、翌春には芽吹きにはじまり、充実した立派な株にはたくさんの花を咲かせ、私たちの目を楽しませてくれます。

言葉は悪いですが「地植えして放ったらかしでも、毎年勝手に育って季節を感じさせてくれる」ローメンテナンスな植物たち。また、そのナチュラルな雰囲気も人気の理由のひとつです。

 

PWからも2023年春からスタートしたペレニアル(宿根草)が、2024年春には販売が本格化します。

ベロニカ、フロックス、ヘリオプシス、ルドベキア、カンパニュラなど、強く、育てやすく、四季の移ろいを感じられるPWの進化系ペレニアル(宿根草)がリリース予定なので、来年の春はPWのペレニアル(宿根草)からスタートしてみませんか?

目次に戻る≫

アニュアル(一年草)にも注目品種が目白押し

シュラブ(低木)、ペレニアル(宿根草)という毎年生長しつづける植物に対して、アニュアル(一年草)も豊富に紹介されました。

アニュアル(一年草)は、ペチュニアやパンジー・ビオラなど、その年のシーズンだけ開花を楽しめる草花たち。これまでガーデニングといえばアニュアル(一年草)が主流でした。

そして、シュラブ(低木)、ペレニアル(宿根草)をベースに、季節の花としてアニュアル(一年草)植えるという楽しみ方は、これからのガーデニングのスタンダードになりつつあります。

 

SNSなどの情報普及によってますます再び注目を集めているトレニア。会場で話題になっていたトレニアの新品種PW「スーパートレニア カタリーナ ラムレーズン(手前)アメジスト(奥)」(2024年春販売予定)

 

園芸品種としてはじめて登場するPW「カリロファス サニーチャープ」。見た目の軽やかさからは想像できないほど暑さや乾燥に強く、晩春~冬まで次々と長く咲くので、ローメンテナンスに楽しむことができるアニュアル(一年草)です。(2024年春販売予定)

目次に戻る≫

ポリネーターフレンドリーの花苗たち

もうひとつ、ハクサン&PWの新しい取り組みとして「ポリネーターフレンドリー」があります。

ポリネーターとは「花粉媒介者」のこと。つまりミツバチやチョウなどの昆虫類や、鳥など植物の花粉を媒介して受粉させる生き物をさします。

ポリネーターは、植物を含む生態系の基盤としてなくてならない存在ですが、その数は激減しつづけ、大きな課題となっています。

PWシュラブ(低木)やPWペレニアル(宿根草)にはポリネータフレンドリーのラインナップが多くあることから、ポリネーターが好む種類の植物たちをカテゴライズ。自宅の庭や花壇で、小さくても貴重な生態系を生み出すことで、ガーデニングを通して「陸の豊かさを守る」という大きな目標に貢献することができます。

小さなミツバチやチョウが集まる庭って、なんだかほっこりしますよね。少しぐらい葉っぱをかじられても、おおらかな気持ちで見守ってガーデニングを楽しんでみませんか?

目次に戻る≫

▼編集部のおすすめ

 

LOVEGREEN(ラブグリーン)メールマガジン会員募集中!

関連ワード

今月のおすすめコンテンツ

「シュラブ(低木)やペレニアル(宿根草)がますます充実!PWの展示会レポート」の記事をみんなにも教えてあげよう♪

アバター画像
LOVEGREEN編集部

LOVEGREEN(ラブグリーン)の編集部アカウントです。育て方の記事や、編集部としての取材記事やオフィシャル情報などを配信。

このライターの記事一覧