トラディスカンティア・クラッシフォリア・アカウリスとは?育て方・栽培方法|植物図鑑

植物名
トラディスカンティア・クラッシフォリア・アカウリス
学名

Tradescantia crassifolia var. acaulis

英名
Tradescantia crassifolia var. acaulis
科名
ツユクサ科
属名
ムラサキツユクサ属
原産地
メキシコ

トラディスカンティア・クラッシフォリア・アカウリスの特徴

メキシコが原産のムラサキツユクサです。熱川バナナワニ園の学芸員である清水さんがメキシコより採取し、同定したものになります。

日本で見られる一般的なムラサキツユクサと違い、葉が多肉質で表面部がガラス層になっています。

そのため日光が当たると葉がキラキラと輝き、ツユクサとは思えない非常に美しい姿を見せてくれます。

性質は強健で、非常に育てやすいですが、マイナーなためか扱っているナーセリーが限られており、入手するためには植物系イベントで購入するか、趣味家が放出する余剰株を狙うのがおすすめです。

宿根草で冬場は葉を全て落として休眠します。春先の暖かくなってきたころに葉を展開し、6月~10月頃にかけて美しい花を見せてくれます。

トラディスカンティア・クラッシフォリア・アカウリスの詳細情報

園芸分類 草花、多肉植物
耐寒性 強い
耐暑性 強い
耐陰性 ある
花色 紫~薄紫
開花時期 6月~10月

トラディスカンティア・クラッシフォリア・アカウリスの栽培環境

日当たり・置き場所

35℃を超えない気温であれば直射日光で大丈夫です。ただし、直射日光に当たっていなかったものをいきなり直射日光に晒してしまうと葉焼けを起こすことがあります。
最も理想的な日当たりは午前中のみ日が当たり、午後の強い日差しの時は半日陰~日陰になることです。
置き場所は蒸れと害虫対策のため、風通しが良い棚の上などに置くと良いでしょう。

温度

基本的に5℃~35℃を目安にしてください。また、気温が下がってくると葉を落とすので、目安にしてみてください。

用土

小粒の赤玉土のみで大丈夫です。鉢底に鉢底石などを敷いて通気性と排水性を良くすると蒸れにくくなるためおすすめです。

トラディスカンティア・クラッシフォリア・アカウリスの育て方のポイント

日常の管理

黄色く変色してしまった葉や、長雨により腐ってしまった葉を取り除いて下さい。

水やり

土の表面が乾燥したらたっぷりと水やりをしてください。気温が下がり葉を全て落とし始めたら水やりの回数を減らし、根だけになったら断水するか1ヵ月に1回ほど土を軽く湿らせてください。

肥料

特に必要ありません。確かに施肥をした方が成長がはやいですが、過度な施肥は徒長にも繋がります。成長は遅くとも、じっくり育てた方が葉と葉の感覚がギュッと締まった株になりやすいです。

病害虫

ハダニ
黄緑や赤い体色をした0.5mmほどの小さな害虫です。葉の裏側に潜み吸汁します。ハダニに吸汁された箇所は白い斑点状になるのですぐ分かります。そのまま放置しておくと最悪の場合枯れてしまいます。

アブラムシ
アブラムシは2~4mmほどの小さな害虫です。幼虫、成虫ともに葉や蕾を吸汁します。群生していることが多く、早めに対処しないと手遅れになる場合があります。
アブラムシはスス病などのウイルス病の媒介者で、吸汁されてしまうとそこからウイルスがアカウリスの中に侵入し、病気を発症させます。
また、発症しなくても吸汁されたことで体力がなくなり、そのまま枯れてしまう場合があります。

カイガラムシ
3mmほどの小さな虫で、白い綿毛のようなものを背負っています。吸汁して生長していくと、身体からワックスなどを分泌し、身体を守ろうとします。
カイガラムシに吸汁されると株が弱ってしまい、そのまま枯れてしまうことがあります。

ナメクジ
葉や花芽など、食べれる場所ならどこでも食害する性質の悪い害虫です。
外に出していると寄ってくる場合があるので、注意してください。
大食漢でもあるので、梅雨時などナメクジが発生しやすい時期は夜に見回りをしてください。
少し食害された程度なら生長に問題はありませんが、子株の場合は葉の大半を食害されたり、生長点を食害されると枯れてしまう可能性があります。

ダンゴムシ
柔らかい花芽や新葉、発芽したての株を食害します。ナメクジより食害される可能性は低いですが、外で管理しており地面の近くにを置いている場合は注意が必要です。

【バッタ】
イナゴなどのバッタは葉の硬さに関係なく食害します。また、食害する量も多いので気付かないでいると手遅れになっていることがあります。
割り箸などで見つけ次第捕殺してください。防虫ネットも有効です。

トラディスカンティア・クラッシフォリア・アカウリスの詳しい育て方

選び方

葉が分厚く、徒長していないものを選ぶと良いです。

仕立て方

赤玉土など水はけの良い土に植え、肥料を少なくし十分な日光を与えるとギュッと締まった株になりやすいです。
一般的なツユクサの様に伸ばしたい場合は半日陰程度の遮光をし、肥料を通常量与えれば長くのびるようです。

剪定・切り戻し

種を収穫するのが目的でないならば、開花後は花茎を付け根から剪定してください。そうすることでそこから子株が出てくる場合があります。

植え替え・鉢替え

1年に1回春頃新葉が展開してきた辺りに植え替えを行ってください。鉢増しをしない場合は根の量を減らすなどして調節してください。

紫~薄紫の大輪を咲かせます。夜明け頃から開花しはじめ、正午にはしぼんでいることが多いです。花の寿命は1日と短いですが、その分非常に美しい花を咲かせます。
真夏や梅雨時などは上手く開花しないことがあります。そのため、綺麗な花を見るならば秋頃の気温が下がってきた時期がおすすめです。

夏越し

特に気にする必要はありませんが、気温が35℃を超えてくる場合は涼しい場所に移動してください。

冬越し

気温が低くなってくると葉を落として休眠状態になります。霜が降りなければ問題ないですが、暖かい場所に移しておく方が安心です。

増やし方(株分け、挿し木、葉挿しなど)

挿し木で増やすことが出来ます。子株が出てきたら切り取り、細粒赤玉土かミズゴケに挿してください。

  • 監修者:LOVEGREEN編集部
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