コエビソウとは?育て方・栽培方法|植物図鑑
- 植物名
- コエビソウ
- 学名
Justicia brandegeeana
- 英名
- Shrimp-plant, Mexican shrimp-plant, Shrimpbush
- 和名
- 小海老草
- 別名・流通名
- ベロペロネ
- 科名
- キツネノマゴ科
- 属名
- キツネノマゴ属
- 原産地
- メキシコ、熱帯アメリカ
コエビソウの特徴
コエビソウは、初夏から秋にユニークな形をした花を咲かせるキツネノマゴ科の多年草。色づいて幾重にも重なった苞の間から小さな花が開花し、苞の姿が小海老の尻尾に似ていることが名前の由来です。日本では多年草として扱われるのが一般的ですが、本来は草ではなく、常緑低木に分類されます。熱帯で育つ植物なので冬は室内で管理しますが、温暖地では戸外で越冬している姿も見かけます。冬でも15℃以上の気温が維持できれば、周年開花することがあります。
丈夫で花期が長いため、環境に合う場所で育てるとワンシーズンで多くの花を楽しむことができます。草丈も高いことから、切り花としても流通しています。「ベロペロネ」「ベルベロン」「ペロペロネ」という名前で流通していることもありますが、これは旧学名の名残です。
コエビソウの詳細情報
園芸分類 | 草花 |
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草丈・樹高 | 30~100cm |
耐寒性 | 弱い |
耐暑性 | 強い |
花色 | 赤、黄色、白 |
開花時期 | 5月~10月 |
コエビソウの種類
エビーナ
苞が上向きにつく特徴があり、鉢ものとして多く流通している。
イエロークイーン
苞が淡い黄色、花が白の品種
バリエガタ
葉に不規則な白い斑が入る品種
コエビソウの育て方カレンダー
時期 | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 |
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開花 |
コエビソウの栽培環境
日当たり・置き場所
日当たり~半日陰程度の風通しの良い場所を好みます。日当たりが良い方が発色が良くなりますが、夏の日差しが強すぎると葉焼けを起こすので、夏は半日陰程度の場所での栽培が向いています。
耐寒性がないため鉢植え栽培が主流ですが、関東以南であれば地植えにでき、戸外で冬越しが可能です。寒冷地では、鉢植え栽培か地植えにして秋に掘り起こし、冬は室内管理をしましょう。
用土
水はけの良い土を好みます。
鉢植えは、一般的な草花用の培養土で栽培可能です。
コエビソウの育て方のポイント
水やり
地植えは、根付いてからの水やりは必要ありません。真夏に日照りで土が割れてしまうほど雨が降らない場合は、朝か晩に水やりをします。
鉢植えは、極端に乾燥させると弱ってしまうので、土の表面が乾きはじめたらたっぷりと水を与えましょう。
肥料
開花期間中の春と秋に緩効性肥料を株元に与えます。
病害虫
目立った病害虫の害はありません。
コエビソウの詳しい育て方
選び方
葉の色が美しく、引き締まったものが良い株です。苞の色などに違いがあるさまざまな品種が流通しているので、こだわりのある方は見比べて購入しましょう。
植え付け
真夏と真冬以外なら植え付け可能です。地植えにする場合は、耐寒性が強くない植物なので、春から初夏に植え付け、冬までにしっかりと根付かせた方が冬を越せる確率が高まります。
購入した品種の草丈を確認し、それぞれの丈にあった場所に腐葉土や堆肥をすき込んで植え付けます。植え付けたらたっぷりと水を与え、周囲の土となじませましょう。
仕立て方
大株になり背丈が高くなると、風などで倒れやすくなります。支柱などで早めに保護するとよいでしょう。
剪定・切り戻し
混みあったり、伸びすぎた茎は、その都度剪定をして風通しの良い株に仕立てましょう。剪定した茎は、切り花として利用できます。
植え替え・鉢替え
鉢植えは1~2年に一度、鉢が根で周ったら一回り大きな鉢に植え替えます。根詰まりを起こすと、生長が悪くなり、花付きが悪くなるので注意しましょう。
花
初夏から秋の長期間、開花します。苞が黒ずんできた花がらはこまめに摘み取ります。
収穫
切り花として利用でき、流通もしています。苞の部分を鑑賞する植物なので、とても日持ちがする花材です。
冬越し
耐寒性がないため、温暖地以外では冬は室内で管理し、昼間は日光に当てるようにしましょう。温室のような15℃以上の温度が保たれていれば、冬でも花が開花します。
東京程度の冬の気温なら、秋までに大きく育った株は戸外で越冬することもあります。
増やし方(株分け、挿し木、葉挿しなど)
挿し木で増やすことができ、春から初夏が適期です。