岡井路子先生による鉢で育てるオリーブ~春の作業(植え付けなど)とそれぞれの楽しみ方
とまつあつこ
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オリーブを鉢で上手に育てる方法を紹介します。プロトリーフガーデンアイランド玉川店で、ガーデニングカウンセラー「岡井路子先生」による春のオリーブセミナーに参加してきました。2年半前の同じセミナーで樹形づくりを教わったオリーブを持参して、先生に状態を見ていただき、植え替えやソフトピンチも習ってきました!
目次
春のオリーブセミナー
ガーデニングカウンセラー「岡井路子先生」による春のオリーブセミナーに参加するため、プロトリーフガーデンアイランド玉川店を訪れました。毎回、秋のオリーブセミナーに参加してきたので、春は初めて。暖かくなるにつれて芽も根も動き出すオリーブ。お店の入口にたくさんの品種のオリーブが並んでいました。
▼オリーブの基本的な育て方と剪定、樹形づくり体験レポート、岡井路子先生についての詳しいご紹介は、2017年のオリーブセミナーの様子をご覧ください。
プロトリーフガーデンアイランド玉川店では、オリーブフェア期間になるとオリーブコーナーが設置されます。そんなコーナーを見ると、オリーブを上手に育てたい気持ちがかきたてられます。春は植え付けや植え替えの最適期。新しく育てたい品種を考えるのも楽しいですね。
春の植え付けと樹形づくり
今回のセミナーは、春の植え付けから。お店で購入したオリーブの苗木は、一回りか二回り大きな鉢に植え付けましょう。たまたま参加者全員が庭植えでなく、鉢でオリーブを育てたい方だったこともあり、岡井先生は鉢に植え付ける方法をメインで教えてくれました。
オリーブの苗木をポットから抜き出し、根をほぐしていきます。
岡井先生は、いつもこのイギリス製の根かきフォークを使って根をさくさくとほぐす作業を見せてくれます。この根かきフォークは、岡井先生のおすすめでプロトリーフガーデンアイランド玉川店でも販売されていたのですが、午前中のセミナー終了後には売り切れてしまったそうですよ!
今後の入荷情報については、プロトリーフガーデンアイランド玉川店にお問い合わせくださいね。
植え付けにおすすめの土は、もちろん岡井路子先生監修のオリーブの土。おすすめの理由は、オリーブが好きな環境にブレンドしてあることはもちろんなのですが、私が感じたのは水やりの時の爽快感です。通常新しい土に水をあげると、土が水を通すまでに少し時間がかかることがあるのですが、このオリーブの土は、植え付けた後すぐに水をあげても、水がさーっと吸収、排水されるのでとても快適です。過湿に弱いオリーブを植えるのに最適ですね。
水やりの時に土が流れ出ないよう、ウォータースペースを残して土を平らに整えて植え付け完了です。
ご家族で参加のパパさんが、植え付け後の樹形づくりに挑戦!「力を入れすぎると枝が折れてしまうので、少しずつ調整しながらひっぱる角度を決めてね。」と、岡井先生。
樹形づくり後は、目立って長く伸びている枝、重なっている枝、下向きや内側向きの枝などのいらない枝をカット。暖かくなって新芽が動き出す今からの季節には、冬の剪定のように枝を大きく切り詰める剪定ではなく、すべての枝の先を少しカットしておくと、枝数が増えて花も実もつきやすくなるそうです。
▼オリーブの植え替えと剪定方法、2017年の樹形づくり体験レポートの続きについては、2018年のこちらのオリーブセミナーの様子もご覧ください。
春の植え替えと剪定
先生が持っている2鉢のオリーブは、私が2017年のオリーブセミナーで樹形づくりを習ったオリーブ「ネバディロ・ブランコ」と、2018年のオリーブセミナー後に購入した2本目のオリーブ「アルベキーナ」です。
▼オリーブの実・品種・植え方など、オリーブの様々な楽しみ方については、2018年のこちらのオリーブセミナーの様子もご覧ください。
セミナーの中で、持参した2鉢のオリーブを植え替えさせていただきました。「本当は、オリーブの苗木を購入する時に根の状態を見たいくらい。それほど根は大事なんです。でも、なかなかそれはできないので、地上部の元気具合で苗を選ぶしかできないんですけどね。」と、岡井先生。
根をほぐして、新しい土に植え替えます。
しっかりと土を入れて、土の表面を平らにします。
極端に伸びた枝が一本だけあったので、他の枝の長さとそろえてカットします。その他のすべての枝は、枝の先に出てきている新芽だけを手でピンチしました。
枝の先に出てきている新芽とは、写真の丸く印をつけた部分のことです。この新芽の先端を一芽だけ手でピンチしておくことで、残した枝先の葉の付け根にある芽が伸びやすくなり、その枝が春から初夏に伸びる枝ということで、来年実がつく可能性がある枝となるそうです!手でカットするソフトピンチは、枝をふやして実をたくさんつけたい時に行うと良いそうですよ。
2鉢ともに植え替えとソフトピンチ完了です。高さのあるアルベキーナは、支柱を立てて麻ひもで固定しました。
新芽をソフトピンチしたので、枝先には新芽がなく、このような状態です。かわいい新芽をとってしまうのはもったいないような気がしてしまいますが、岡井先生のお話を聞いて、その後のオリーブの生長のためにすべての枝をソフトピンチしました。
「こんなにたくさん新芽が出てきて、素晴らしい!しっかり育っているね。」と、岡井先生からお墨付きをいただき、安心しました。
ソフトピンチから10日後のオリーブの新芽の様子です。植え替えと、ソフトピンチをした成果もあってでしょうか。新芽がぐんと生長したように見えます。この芽が花芽になるのか葉芽になるのか楽しみです。
オリーブの幹を楽しむ剪定
このように、オリーブの太い幹をカットし、その後に出てきた枝葉を楽しむ方法もあります。
セミナー当日、店内に展示されていたオリーブを見た岡井先生は、「この位置で幹をカットしたら、かっこいい樹形になるので切ってみましょうか。」と話されました。
「小さいのこぎりしか無いんだけど、誰か切ってみたい人いる?」の声に元気よく立候補してくれた女性が、参加者皆さんの前で幹をカットしました。
小さなのこぎりで、女性の力でも切ることができました!
「年輪も見えるし、かっこいいでしょ。」と、岡井先生。なるほど、オリーブの年輪まで楽しむのですね!「オリーブは捨てるところが少ないの。切った幹もオブジェとして楽しんでね。」と。確かに、オリーブの幹はとっても味がありますね。
オリーブの盆栽的楽しみ方
こちらの方は、オリーブを盆栽サイズで楽しまれており、3鉢のオリーブをご持参。
オリーブの盆栽!素敵ですね。最近ミニ盆栽がブームですが、オリーブをこのくらいのサイズで育てられたら、スペースが無くてもたくさんの品種を楽しめるのでとても良いアイデアだと思いました。
不要な枝かどうか確かめるため、切るか迷った枝は手で隠してみて、いらないことがわかったらカットします。
「私だったらもっと切っちゃうけど(笑)、毎日見て少しずつ好きな形に仕上げていけばいいのよ。」と、岡井先生。すべての枝をピンチしたので、これからどんどん枝数が増えて実も楽しめそうですね。
それぞれの鉢植えオリーブを楽しもう
鉢植えのオリーブは移動ができるので、最適な環境に置けるのが良い点です。また、根の生長を鉢の中に制限し、剪定しながら好きなサイズで楽しめ、スペースがあまり無くても、数多く育てることができます。地植えに比べて実も早くつけるそうで、良いことがたくさん!
岡井先生のセミナーの中で、「伸びやかに枝を育てても良し。樹形づくりを楽しむのも良し。変わった器に植えるのもいいし、盆栽風にコンパクトにも、太い幹を楽しんでも良し。型にはまらず、自分の好きなかたちでオリーブを育ててみてね。」というお話がありました。
オリーブを育てる春の作業は、植え付け、植え替え、軽めの剪定や手を使ったソフトピンチの最適期。ぜひ、この機会に自分にぴったりな育て方でオリーブをお楽しみください。
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