ドリナリアの種類や冬の管理・枯れそうなときの対処方法、原生地での様子ってどんなの?

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伊藤 彰洋

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ドリナリアって何?

ドリナリアの育て方ポイント

ドリナリアの冬の管理ポイント

ドリナリアが枯れそうなときの対処方法

ドリナリアの原生地での様子 in セブ

一見不思議な植物「ドリナリア」って何?

アフリカ~アジア~オセアニアの熱帯雨林に自生しているドリナリア。樹木などに着生して育つシダで、一見するとただ枯れた葉が折り重なったように見える葉は泥除け葉やシールドなどと呼ばれており、ドリナリアが生長するときの新葉を守ったり、落ち葉などを貯めて貯水するような機能があると言われています。

ドリナリアの長く伸びる葉は栄養葉と呼び、光合成をおこない生長する為の葉で、栄養葉の裏側に胞子が付いている葉は胞子葉と呼びます。

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ドリナリアの育て方ポイント

ドリナリアは主に熱帯地域に自生する着生植物です。最低温度は10度を切らないようにし、水やりを多めにして管理すると良いでしょう。

置き場所

ドリナリアは着生シダの中でも比較的強く、耐陰性もありますが、温かい春から夏の終わりにかけては定期的に屋外に出して管理するのが好ましいです。ドリナリアは寒さに弱いので、秋から冬は室内の日が当たるところで管理します。

日当たり

ドリナリアは自生地では木の幹に着生し、木洩れ日の中で生長しています。ドリナリアの栄養葉は直射日光に当たると葉焼けすることがあるので、夏場などは特に注意が必要です。日陰が無い場合は遮光ネットを張るか、ドリナリアの置き場所を変えた方が無難です。

水やり

ドリナリアは水好きですが、鉢植えの場合は置き場所により乾くのが遅い場合があり、濡れた状態が続くと根腐れや根茎が傷んだりするので、少し乾いたら水やりします。

ドリナリアを何かに着生させている場合は乾燥しやすいので水やりの頻度を多くしましょう。ドリナリアは根が張っていればある程度の乾燥や水切れは耐えますが、水切れさせない方が無難です。乾きすぎないように注意します。

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ドリナリアの冬の管理ポイント

ドリナリアは寒さに弱いので10度を下回らない場所で管理する方が無難です。寒くなってきたら室内か温室で管理します。室内で管理する場合、日が当たらない暗すぎる場所は避けましょう。

冬はドリナリアの生長が鈍ります。温度が低すぎる場合はあまり濡れすぎないようにします。緑の栄養葉が枯れ、泥除け葉のみになって状態がわかりにくい場合は根茎を見て判断します。ドリナリアの根茎の先端が真っ黒に変色していないか、張りはあるか、固さはあるかチェックします。

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ドリナリアが枯れそうなときの対処方法

ドリナリアの状態は根茎で判断します。黒く変色していても、張りがあり、固ければ中は生きていますので、そのままいつもどおり管理して様子を見ます。ドリナリアの根茎が水を切らしていないのに萎んでいたり柔らかくなったりしている場合はその箇所は枯れていて、そのまま管理すると腐っていく場合があるので、固さがある根茎だけ残してカットします。

ドリナリアの水を切らしてしまって萎んでいる場合は、根が生きていれば水をやり続ければ復活します。水をやっても戻らない場合は乾燥でドリナリアの根が死んでいる可能性があるので、根茎の上に水苔を被せるか、湿度を高く保って表面から水分を吸わせてみます。

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ドリナリアの原生地での様子 in セブ

ここからは、ライターの小野寺さんがセブに移住しているので、セブ島に生息しているドレナリアの様子をレポートしてもらいます!

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先日「ドリナリアの画像ありますか?」と社内連絡が来たので、ドリナリアってどんな植物だろうか、と検索したら見たことがある・・・。

ん、これ毎日見ている植物だぞ?と思い、撮影して送ってみたところ見事ビンゴでした。Club Paraisoというダイビングリゾートに何個もあります。

プルメリアに着生しているドリナリア

プルメリアの木に着生するドリナリア。プルメリアに立てかけてあるのはバンブーの物干し台です。

プルメリアの木に着生するドリナリア。プルメリアに立てかけてあるのはバンブーの物干し台です。

 

栄養葉を思いっきり広げるドリナリア。名前がわかると途端に愛着がわきますね。このドリナリアは12年ほど前にセブの山で購入してきたもので、購入してきた当時はサッカーボール程度の大きさだったそうです。フィリピンの気候はドリナリアの生育に適しているので生長スピードはとても速く、時折剪定(っていうんですか?)が必要とのこと。

栄養葉を思いっきり広げるドリナリア。名前がわかると途端に愛着がわきますね。このドリナリアは12年ほど前にセブの山で購入してきたもので、購入してきた当時はサッカーボール程度の大きさだったそうです。フィリピンの気候はドリナリアの生育に適しているので生長スピードはとても速く、時折剪定(っていうんですか?)が必要とのこと。

ヤシに着生しているドリナリア

こちらのドリナリアは、ヤシに着生しています。

こちらのドリナリアは、ヤシに着生しています。

 

先ほどの個体よりも上へ上へと伸びているので生長の様子がわかりやすいですね!

先ほどの個体よりも上へ上へと伸びているので生長の様子がわかりやすいですね!

 

どんどん上に生長してついにヤシの花茎が出てくる部分まで到達しているので、そろそろヤシの成長を阻害しそうな予感です。オーナーが「手でバリバリはがさないとなあ」と言っていたので、バリバリはがされるようです・・・。

どんどん上に生長してついにヤシの花茎が出てくる部分まで到達しているので、そろそろヤシの生長を阻害しそうな予感です。オーナーが「手でバリバリはがさないとなあ」と言っていたので、バリバリはがされるようです・・・。

 

また、シールドの隙間にヤシの実が落下し、発芽しています。ここからまた新しく植物が生まれるとは・・・ドリナリアに影響はないのでしょうか?  植物は生長に適した環境にいるとこんなに大きくなるんだということがわかりました。

また、シールドの隙間にヤシの実が落下し、発芽しています。ここからまた新しく植物が生まれるとは・・・ドリナリアに影響はないのでしょうか?

植物は生長に適した環境にいるとこんなに大きくなるんだということがわかりました。

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自生地のセブ島では、どんどん増えるドリナリア。自生地の様子を思い浮かべながら育てると、その植物に適した育て方や環境が自然と浮かんできそうです。

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伊藤 彰洋

愛知県出身。幼少時から生き物・自然や美術が好きで、大学では日本画を専攻。美大に通っていた時に実家から離れて生活し趣味が爆発。植物の進化や形態美に引き込まれる。実家の地下ワインセラーを魔改造して雲霧林と化し、熱帯の着生植物を中心に育てながら各地イベントにも出店。まだ見ぬアリ植物を探しに海外のジャングルに行くようになる。ずっと植物の事を考えられる仕事をしたいと思っていた時にストロボライトに出会う。正しい知識・情報を発信し、人との繋がりを大切にして盛り上げていきたい。

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