ポテンティラとは?育て方・栽培方法|植物図鑑
- 植物名
- ポテンティラ
- 学名
Potentilla
- 和名
- 金梅(キンバイ)
- 科名
- バラ科
- 属名
- キジムシロ属(ポテンティラ属)
- 原産地
- ヒマラヤ
ポテンティラの特徴
ポテンティラは、春から初夏にイチゴに似た花が開花するバラ科の多年草。植物分類上のポテンティラは種類がとても多く、日本に自生するヘビイチゴもポテンティラの仲間です。
「ポテンティラ」の名で園芸店に並ぶ園芸品種は、最近の宿根草人気で流通する種類が年々増えています。高温多湿に弱いため、どちらかというと寒冷地向きのものが多いですが、適所に植えれば年々花数が増え、春から初夏にかけてたくさんの花が開花します。
ポテンティラの花色は、オレンジ、アプリコット、黄色、白、赤、ピンク系濃淡、複色など。草丈は、矮性でグランドカバーとして使えるものから、60cm以上になる高性のものまで様々です。
矮性種は足元でカーペットのように花が咲き誇り、高性種は株元から花茎をあちこちに伸ばして自由な雰囲気に散らばって咲きます。ひとつひとつの花の日持ちは短いですが、次から次へと開花し、春から初夏の庭を明るくしてくれる存在です。
ワイルドストロベリーに似た葉も魅力のひとつで、花がない時期もリーフプランツとして楽しむことができます。
品種によって葉の色や形、大きさに違いがあります。中には小葉タイプのものやシルバーグリーン色など、葉に特徴がある品種もあります。
ポテンティラの詳細情報
園芸分類 | 草花 |
---|---|
草丈・樹高 | 10~60cm |
耐寒性 | 強い |
耐暑性 | 普通 |
花色 | オレンジ、アプリコット、黄色、白、赤、ピンク系濃淡、複色 |
開花時期 | 4月~8月(品種と栽培地域による) |
ポテンティラの種類
ポテンティラ・ベルナ
ポテンティラの中では矮性でグランドカバーに向いています。花は黄色です。
ポテンティラ・ゴールデンスターリット
花は黄色で葉がシルバーグリーンのポテンティラ。
ポテンティラ・ルペストリス
ワイルドストロベリーに似た白花のポテンティラです。草丈は30~40cm程度です。
ポテンティラの育て方カレンダー
時期 | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 |
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植え付け | ||||||||||||
開花 |
ポテンティラの栽培環境
日当たり・置き場所
ポテンティラは、春から初夏と秋から冬は日当たりが良く、真夏は半日陰程度になる風通しの良い環境が適しています。半日陰程度までなら栽培可能ですが、日当たりは花付きに影響します。夏の高温多湿には若干弱いので、株が蒸れないように注意します。
用土
水はけの良い土が適しています。雨が降ったあとにぬかるむような場所への植え付けは避けましょう。
鉢植えは、草花用の培養土で栽培可能です。
ポテンティラの育て方のポイント
水やり
地植えは、根付いてからの水やりは必要なく、降雨に任せます。
鉢植えは、鉢の表面の土が乾いたら鉢底から水が流れ出るくらいたっぷりと与えます。
肥料
春と秋に緩効性肥料を株元に与えます。
ただし、自然の循環ができていて、周囲の草花が問題なく開花している土なら与えなくても栽培可能です。
病害虫
目立った病害虫の害はありません。
ポテンティラの詳しい育て方
選び方
株元が黄色くなっていない、生き生きとした緑色の葉の苗を選びます。
ポテンティラは品種によって草丈が様々です。どこに植えるかを決めてから品種を選びましょう。
植え付け
春か秋が地植えの植え付け適時です。次第に株が大きくなるので隣の植物との間隔は余裕をもって植え付けます。
植え替え・鉢替え
鉢植え
1~2年に一度、一回り大きな鉢に植え替えるか、株分けを行いましょう。
花
ポテンティラは春から初夏に小さな花が次々と開花します。1本の花茎から茎先が枝分かれして数輪の花がつく形状をしています。終わった花がらを摘み取り、花茎のすべての花が終わったら、株元から茎を剪定しましょう。
夏越し
最近の暖地の夏の気温や日差しだと、葉焼けを起こすことがあります。状況に応じて、落葉樹の株元のような優しい光が当たる場所に鉢を移動させましょう。
冬越し
ポテンティラは耐寒性があるので、特別な冬越し対策の必要はありません。鉢植えは、冬の間も土が乾いたら水やりを行いましょう。冬は生長が止まりますが、春になると再び株元から芽吹き始めます。新しい葉が動き出したころ、茶色くなった昨年の葉があるようなら取り去ります。
増やし方(株分け、挿し木、葉挿しなど)
ポテンティラは、株分けで増やすことができます。種を採ることも可能ですが、最近の園芸品種は、種をまいても同じ花が咲かない場合があります。