青梅と完熟梅の違い|青い梅を簡単に追熟させる方法
とまつあつこ
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青梅と完熟梅の違いと、追熟の方法をお話しします。初夏は梅の実がなる季節。梅の実はこの季節にしかない旬のものなので、梅干しや梅酒、梅ドリンクなどを作るご家庭も多いですよね。今年は梅で何か作ってみませんか?
目次
花梅と実梅
梅は園芸上、花を観賞する梅(花梅)と果実の収穫を目的とする梅(実梅)に分けられます。
花梅
花梅は、花を観賞するために改良された品種。花の色や香り、咲き方、樹形を楽しむものです。花は八重咲きや濃いピンク、淡いピンク、白の他に複色もあり華やかです。花梅の果実は種が大きくて実が少なく食用に不向きであったり、食べても美味しくないことが多いそうです。また、観賞用として農薬を使っていることもあるので、食べる目的の際は食用の梅(実梅)をおすすめします。
実梅
実梅は、果実の収穫を楽しむことを目的とする品種のことですが、実梅も良い香りがする観賞価値の高い花を咲かせてくれます。実つきが悪い場合は、異なる品種の梅を2本以上植えたり、人工受粉を行うとよく実がつきます。
青梅と完熟梅の違い
梅の実は花後すぐに膨らみ始め、6月の初めに青梅の収穫が始まります。その後、梅雨のひと雨ごどに実が大きくなって熟し、6月中旬~7月中旬頃まで完熟梅の収穫時期となります。完熟した実は自然に落ちます。
青梅も完熟梅も、毒成分を含んでいるため生では食べられません。熟すほどに毒成分は少なくなり、漬けたり干したり加工すると、安全に食べることができます。
青梅とは
青梅は、出回り始めの最初にお店に並ぶ、熟す前に収穫されたかたく青い梅のことです。フレッシュで爽やかな香りがして、酸味があります。一般的には、梅酒、梅シロップ、梅肉エキス、甘露煮、カリカリ梅などに向いています。
青梅を調理に使う場合は、1~2時間くらい水に漬けてアク抜きしてから使いましょう。
完熟梅とは
※写真は追熟中の梅です。左上のオレンジ色の梅だけ完熟しています。
完熟梅は、あんずのようなオレンジ色に熟した梅。触ると柔らかいです。一般的には、梅干しや梅ジャムを作るには完熟梅が向いていると言われます。好みによって、梅酒や梅シロップなどを完熟梅で作る人もいます。
完熟梅は、水に漬けてアク抜きする必要はありませんが、生食はできないので必ず加工して食べましょう。
青梅を追熟させる方法
青梅しか手に入らず、完熟梅を使いたい時にはどうしたらよいのでしょう。そんな時は、とっても簡単です。
梅を、ざるや新聞紙の上に並べて、室内の風通しの良い場所に置いておくと、どんどん黄色くなっていき、3日~5日後くらいには追熟が完了します。日に当てる方法もありますが、直射日光に当てると傷むことがあるので、室内の直射日光の当たらない場所で追熟させるのがおすすめです。毎日梅の様子をよく見て、実が熟しすぎないように気を付けましょう。
梅の実は袋に入れたままでも追熟しますが、重なっていると水が出たり傷みやすいので、必ず袋から出して隙間をあけて並べて追熟させます。
追熟作業の前に梅は水で洗わずに、汚れていたら布で拭く程度にします。水に濡れると腐りやすくなるため、追熟が終わって実際に調理する直前に洗いましょう。
左側半分くらいは追熟が進んでいますが、右側半分は追熟が遅い様子です。日ごとに緑色から黄色にどんどん変化します。追熟のグラデーションがとてもきれいで、徐々に梅の甘い香りが強く漂うようになりワクワクします。
今回は、白加賀という品種の梅を追熟中です。白加賀は、果肉が厚いけれど繊維が少なくて果肉がしっかりしています。青梅の状態では梅酒に、完熟した状態では梅干しにと、複数の楽しみ方ができるそうです。友達の実家で収穫した梅をいただいたのですが、お庭に梅の木があると、初春のまだ寒い時期に美しい花が楽しめ、初夏には実を収穫して梅仕事ができるので本当に素敵だなと思います。
梅仕事をしてみよう!
梅は、梅干しや梅酒、梅ジュース、梅シロップ、梅ジャム、はちみつ漬けなど、様々なものに加工することができます。加工品は長期間保存がききますし、時間がたつほど美味しくなったりします。ひと手間かけて加工した梅は、料理やお菓子作りなどに使ってさらにアレンジすることもできます。
加工方法は、伝統的なものから最近人気の簡単レシピなど様々あります。私は今年、簡単にできる梅干しを作る予定です。ぜひ、皆様も一緒に梅仕事を楽しみましょう♪
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