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ナンバンギセルとは?育て方・栽培方法|植物図鑑

  • 夏(6月~8月)に咲く紫色の野草の花ナンバンギセル
植物名
ナンバンギセル
学名

Aeginetia indica

英名
Forest Ghost Flower, Indian broomrape
和名
南蛮煙管
別名・流通名
思い草
科名
ハマウツボ科
属名
ナンバンギセル属
原産地
東アジア、東南アジア、南アジア

ナンバンギセルの特徴

ナンバンギセルは、ハマウツボ科 ナンバンギセル属の一年草の寄生植物。ススキやサトウキビなどのイネ科の植物や、ミョウガなどを好んで寄生します。ナンバンギセルという名前は、花のフォルムが喫煙具の煙管(きせる)に似ていることによります。南蛮というのは外国を指す言葉なので、外国製の煙管に見立てたということのようです。

ナンバンギセルは、草丈15~20cm程度、真直ぐに伸びた茎に対して直角、あるいはうつむくように花を咲かせます。花色は淡い紫、先はあまり開かずつぼのようなフォルムで、開花時期は8月~10月の晩夏から秋にかけて。ススキが穂を出している頃、株元でひっそりと花を咲かせています。葉緑素を持たず、自分で光合成を行わないため、宿主から栄養をもらって生長するという植物です。花がうつむくように咲く様子を思い悩んでいる人に見たて、古くは思い草という名前で呼ばれていたそうです。

ナンバンギセルは、あまり流通がなく、あったとしても他の植物の株元に寄生しないと生育できないので、宿主とともに育てる必要があります。

ナンバンギセルの詳細情報

園芸分類 草花
草丈・樹高 15~20cm
耐寒性 弱い
耐暑性 普通
花色 淡い紫
開花時期 8月~10月

他にもある!身近な場所で見られる寄生植物

ヤドリギ

  • 科名・属名:ヤドリギ科・ヤドリギ属
  • 見られる時期:冬

ヤドリギは、クリスマスの頃に流通する常緑の半寄生植物。高木の上の方の枝に寄生して、大きなまりものようなフォルムに枝葉を広げます。冬になると半透明の実を付けるのが特徴で、実付きの枝が流通します。木々が葉を落とす秋から冬にかけて、高木の枝に忽然と姿を現したように見えますが、一年中寄生しています。

ヤセウツボ

  • 科名・属名:ハマウツボ科・ハマウツボ属
  • 見られる時期:4月~5月

ヤセウツボは、ナンバンギセルと同じハマウツボ科の一年草の寄生植物。花が咲くのは4月~5月で、マメ科やキク科の植物の株元に寄生します。自分で葉緑素を持たず、光合成をしないので、宿主から栄養をもらって生育している点もナンバンギセルとよく似ています。

ナンバンギセルの育て方カレンダー

時期 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
開花

ナンバンギセルの栽培環境

日当たり・置き場所

宿主となる植物が好む環境で育てます。

用土

宿主の好む土壌に合わせましょう。

鉢植えは、市販の園芸用培養土で問題なく育てられます。

ナンバンギセルの育て方のポイント

水やり

降雨に任せて問題ありません。乾燥が続くようなときは様子を見て水やりしてください。

肥料

宿主の様子を見て、適宜施肥を行いましょう。

病害虫

特に目立った病害虫の被害はありません。

ナンバンギセルの詳しい育て方

選び方

宿主の株元で生育しているものが流通することがあります。ススキなどのイネ科の植物は大きくなる種類が多いので、育てやすいサイズのものを選んでください。

種まき

花後に種ができたら冷蔵庫で保管し、翌春に宿主の株元にまきます。

植え替え・鉢替え

一年草なので、植え替えの必要はありません。宿主の根が詰まってきたら、一回り大きな鉢に植え替えましょう。

ナンバンギセル

ナンバンギセルの開花時期は、8月~10月。茎に対して直角、あるいはうつむくように花を咲かせます。

収穫

花後にできた種を収穫して翌春にまけば、翌年の秋も花を楽しむことができます。

冬越し

冬には枯れてなくなる一年草です。特に必要な冬越しの作業はありません。

増やし方(株分け、挿し木、葉挿しなど)

種まきで増やすことができます。

  • 監修者:LOVEGREEN編集部
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