- えごまは日本ではゴマよりも古くから栽培され、縄文時代の遺跡からも種子が発見されているシソ科の一年草です。葉を焼肉と一緒に食べたり、キムチ漬けなど韓国料理にもよく利用されています。
えごまは別名「ジュウネン」と呼ばれていますが、えごまを食べると10年長生きできるといわれていることから名づけられるほど、大変栄養価の高い植物です。
種子からとれるエゴマ油は、栄養価が高い健康食品として近年注目を浴びるほか、塗料にも利用されます。
えごまの見た目はシソによく似ています。茎はシソ科に多い角型で、高さは1mほどになり、葉には白い毛がはえています。葉は長さ7~12cm位で、シソよりもやや厚みがあり、卵円形でさわやかな独特の香りがあります。葉の色は緑色ですがシソと比べると鮮やかさはありません。
- エダマメは大豆を未成熟の時期に収穫したものをさします。主茎と分枝に分かれ、それぞにエダマメの実がなります。エダマメの花は白や紫色で、房から3~4つほどの花が咲きます。分類としてはエダマメは野菜類とされ、大豆になると穀類(穀物)になります。エダマメのさやにはうぶ毛が生えており、2~3粒ほどの実が入っています。
大豆は一般的には、中国原産とはいわれていますが、日本に自生する野生のツルマメとよく似ており、そのツルマメから栽培されたとも考えられ、中国・日本それぞれの地域で栽培化されたという説もあります。
エダマメは古くは奈良、平安時代から食べられていました。江戸時代には枝がついたまま茹でて売られ、食べ歩くという光景が見られたことからエダマメという名がついたとされています。
外国人観光客が、日本料理で好きなものといえば「お寿司、ラーメン、刺身、天ぷら…」は、もはや常識といってもおかしくないような日本のおもてなしメニューですが、数年前に海外のインターネット検索で日本食についての検索ランキング上位に、エダマメが浮上しました。美味しさだけでなく、健康食としてエダマメが海外セレブ達に注目されたのがきっかけといわれています。
しかも、英語の「Soybeans」ではなく、「EDAMAME」という名で浸透しています。エダマメは、今や国際語といっても過言ではない存在になっています。
- エンドウ(えんどう豆)は大きく分けて、若い莢(さや)を食用とする「サヤエンドウ」と、未熟な豆を利用するグリーンピースのような「実エンドウ」、そして完熟した豆を乾燥させて利用する「エンドウ豆」とがあります。
エンドウ(えんどう豆)は歴史が古く、紀元前7000年頃から南西アジアで栽培されていました。エジプトの有名なツタンカーメンの墓から出土するなど古代ローマやギリシャで栽培されるほど、歴史的にも大変古く重要な作物だったようです。後にインドから中国へ伝わり、日本へ入ったのは8~10世紀頃と言われていますが、日本でエンドウ(えんどう豆)が食べられるようになったのは江戸時代以降。
エンドウ(えんどう豆)は早い時代からヨーロッパ系とアジア系に分かれて発展していきましたが、大豆があったためにアジアではあまり広がらなかったようです。
エンドウ(えんどう豆)は、生物を習った方ならご存知の遺伝子学で有名な「メンデルの法則」の実験に用いられた植物です。
エンドウ(えんどう豆)の種類
エンドウ(えんどう豆)は莢(さや)の硬さで硬莢種(こうきょうしゅ)と軟莢種(なんきょうしゅ)に分かれます。
硬莢種(こうきょうしゅ)
・赤エンドウ豆(成熟豆)…みつまめやゆで豆
・青エンドウ豆(成熟豆)…煎り豆、煮豆、餡(鶯餡)
軟莢種(なんきょうしゅ)
・サヤエンドウ
・グリーンピース(未成熟豆)
最近リボベジとしても人気なスプラウトの一種「豆苗(とうみょう)」も、エンドウ(えんどう豆)の若芽です。
- エシャレットは多年草で、開花しますが種子は作らず鱗茎で繁殖します。
エシャレットという名前に、とても似た名前の野菜で、エシャロットというものがあります。時々同じものとして扱われますが、全く別の野菜です。
エシャレットとは、若採りのラッキョウのことをいいます。当初若採りラッキョウが「エシャロット」として市場に出回ったため、今でも混同してしまう原因となっています。両者を間違わないようにするために、エシャロットを「ベルギーエシャロット」と呼ぶことが多いようです。
らっきょうの若採りであるエシャレットは、辛みを持つ代表的な五大野菜「五辛(ごしん)」の一つではありますが、一般的ならっきょうほど香りやクセが強くなく、生のまま食べられます。
ちなみに、エシャロットは玉ねぎの仲間で、主にオランダやベルギーなどヨーロッパからの輸入品が多くを占めます。
- エシャロット(英語はシャロット)はタマネギの仲間です。鱗茎には独特の芳香があり、くさみ消しや風味づけなどに利用されます。日本では馴染みがあまりありませんが、海外ではとてもポピュラーなお野菜で、フランス、イラン、中国など多くの国で料理に使用されています。
玉ねぎと同じような薄茶色の皮がついており、玉ねぎよりも小ぶりで、細長い形をしています。ひとつの種球から生育し、分球して増えます。
- 別名の「ニガチシャ」の名前の由来からも想像できるように、苦味が強い野菜です。
栽培方法は、別名「チシャ」といわれているレタスに似ています。
エンダイブは、チコリーと近縁種で、ヨーロッパ原産のキク科の野菜です。
チコリーも苦味のある野菜のため、軟白栽培といって遮光して育てる方法を使って葉を甘くしますが、エンダイブも軟白処理という方法があります。
エンダイブの軟白処理は、エンダイブの株ごと段ボールで覆い光を遮断する方法と、外葉を縛って若葉を遮光して、エンダイブの内部を甘くする方法があります。