梅仕事しましょ!梅干しの漬け方を教わりました~赤紫蘇編~
小野寺葉月
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6月は梅仕事の時期です。私はまだ自分で漬けたことがありません。作業に何日もかかるのでやりきれないのでは・・・と思ったりして。そんな憧れの梅仕事、毎年一年分の梅干しをこのタイミングで漬けている編集部スタッフに手順を教えてもらいました。
目次
梅干しに使う梅はどんな梅?
梅干しには青梅と完熟梅があります。青梅は緑を帯びた梅の実で、梅酒や梅シロップを作るのに適しています。
完熟梅は黄色い色をしています。違いは収穫時期。青梅は青いうちに梅の木からもいで収穫します。完熟梅は梅の木からもいで収穫することもありますが、自然落下した梅も通販などでは購入できるようです。自然落下した梅は完熟しきっているため漬かりが早いそう。傷みやすいため店頭には出ないようです。自分で拾う場合は落ちたものを選びましょう。
材料
・梅干し
・粗塩 梅干しの重さの20%程度(15~20%がおすすめ)
例:梅干し2kgのとき 粗塩は360g
・赤紫蘇
・漬物用容器
・重石(梅の倍程度の重さ)
・天日干し用の平たいザル
梅干しの漬け方①下準備
買ってきた梅、拾った梅をザルに広げて天日干しします。ここで明らかに傷んでいるものはより分けます。青みの強い梅は1~2日干すと追熟して漬かりがよくなるそうです。
天日干しした梅を水洗いします。もし落ちた梅を拾った場合は、最初の天日干しの工程ははぶき、1時間ほど水につけておきましょう。梅の実の中に虫が入っていることがあります。
水を切り、水気も拭き取ります。
ヘタを取ります。爪楊枝で刺して取り除きます。
梅干しの漬け方②梅を塩で漬ける
アルコールで殺菌消毒した保存容器に完熟梅と塩を交互に入れていきます。
塩の分量は生梅の状態の重さの15~20%の重さを用意します。
重石も熱湯消毒します。やけどに注意です。
梅の上に塩をかけ、重石をします。
ほこりが入らないように蓋をします。無い場合は新聞紙を蓋にしても大丈夫です。涼しい場所に置いておきましょう。
また、重石についてですが、ビニール袋と水で代用することもできます。丈夫なビニール袋を二重にして水をいれていき、重石にします。この方法は重みが均等にかかるので良さそうです。
梅干しの漬け方③梅酢があがってくるか様子見
塩で漬けて一日後、すぐに水が上がってきます。これを「梅酢」と呼びます。梅酢を早く上げるのがコツなので、3~5日様子を見ていきます。3~5日たっても梅酢が上がっていなければ、少し重石を増やし、2~3日様子を見ます。梅が漬かるぐらいに梅酢が上がってきたら重石を少し軽くします。このまま3週間おいておきます。
カビを発生させないために
カビがつくのはこのタイミングなので、週に1回程度、霧吹きで焼酎などを重石の上から吹き付けておくと予防になります。
梅干しの手順④赤紫蘇漬け
袋入りの赤紫蘇を茎からはずして葉だけにします。
葉だけの赤紫蘇を塩もみします。塩もみするのはアクを抜くためです。
漬かった梅に赤紫蘇を投入していきます。塩もみした後に硬く絞ったので、ほぐしながら入れていきます。赤紫蘇をすべて入れたら重石をのせておきます。
梅干しの漬け方⑤仕上げの天日干し
赤紫蘇をいれて2週間ほどすると、赤紫蘇の色が付いた梅酢が上がってきました。
ひとつ持ち上げてみたらよい色になっています!
梅雨が明けたら、天気の良い日を選んで、梅を取り出して約3日間天日干しをします。これがほんとの「梅干し」なんですね。
天日干しするときに気を付けたいことは、梅をぎゅうぎゅうと詰めて並べないこと。梅と梅は適度な感覚を空けて、ザルの上に並べていきます。ザルは地面に直接置いたりせず、レンガなどで底上げしたり、バケツなどの上にザルを置いたりし、空気が通るようにしましょう。なるべく風とおしをよくし、風で乾燥させるようにしましょう。
晴れた日なら大粒は丸二日ぐらい、中ぐらいの粒の場合は一日半ほどで裏返します。そこから1.2日かけて干します。
梅が漬ける前の半分ぐらいの重さになっていたら出来上がりです!保存瓶や密封できる容器に入れて、冷暗所に置きましょう。冷蔵庫でも大丈夫です。
食べごろは3か月~半年後になります。教えてくださった方のおうちでは、毎年年末に出来上がった梅干しのお披露目をしているそうです。
梅干しの漬け方⑥完成!おすすめレシピ(紅ショウガ)
手前が赤紫蘇をいれ漬けた梅干しです。奥が赤紫蘇を入れていない「白干梅」!梅を塩漬けする期間を1か月程度にしています。他の工程は同じです。
おすすめレシピ【紅ショウガ】
梅を付けたときに出る梅酢は、料理などに使うことができます。赤紫蘇を入れたあとの梅酢に、ショウガを漬けると紅ショウガになります。薄切りにしたショウガを半日ほど陰干しして、梅酢に漬けます。そのまま半日ぐらい置けばできあがりです。
毎年、一年分の梅干しを仕込んでいるそうです。今回記事を書いてみて作業の流れを理解できたので、来年はわたしも仕込んでみようかな~と思いました。慣れれば簡単な梅干し、ぜひやってみてください!
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