春の甘い香り!スイートピーの生け方のコツ
金子三保子
このライターの記事一覧
スイートピーは、春の花束やアレンジメントによく使われる、ほんのりと甘い香りがするマメ科の花。春の花屋さんに立ち寄ると独特な香りがするのは、スイートピーとヒヤシンスの香りかもしれません。
今回は切り花のスイートピーを生ける上で知っておきたい、スイートピーの花の特徴と扱い方、生け方をご紹介します。
目次
切り花のスイートピー
スイートピーの花の季節
切り花のスイートピーとして一番流通量が多いのは、春咲き品種のスイートピーです。
スイートピーって春に咲くものじゃないの?と思われる方も多いかもしれませんが、スイートピーは、春咲き、夏咲き、冬咲きなど、種類によって開花時期が違います。
切り花のスイートピーは、春咲きの他、「宿根スイートピー(別名・サマースイートピー)」という名で夏咲きの種類も、かなりの量が流通しています。
▼スイートピーの花言葉
スイートピーの花の付き方
切り花のスイートピーのほとんどは、葉っぱはなく茎だけで出荷されてきます。1本の花には間隔をあけて複数の花がついています。
旗弁・翼弁・竜骨弁
花びらは均一の大きさではなく、後ろにある花びらが一番大きく(旗弁)、その手前に翼のように両サイドに配置した花びらが2枚(翼弁)、一番手前が一番小さく、2枚がくっついて1枚の袋のようになっている小さな花びら(竜骨弁)で構成され、竜骨弁の中に種ができる仕組みになっています。
マメ科ならではの花の形のスイートピー
スイートピーの色
スイートピーの色は、以前はパステルカラーが中心でしたが、最近は華やかな色、シックな色、複色……と、品種改良によって花色が豊富になったため、様々な雰囲気の花束やアレンジに利用できるようになりました。
赤いスイートピー
松田聖子さんの名曲、赤いスイートピー。曲がリリースされた1982年当時は、現在流通しているような、はっきりした赤い色のスイートピーは販売はされていませんでした。曲がヒットして名前が認知されたことから品種開発が急速に進み、現在では赤いスイートピーが切り花として豊富に流通しています。(赤いスイートピー自体は昔から品種としてあったようです)
最近のトレンド「染めスイートピー」
染めスイートピーとは、色を吸わせて染色したスイートピーのこと。以前から染めスイートピーは流通していましたが、最近、この染めの技術の進化が目覚ましく、花びらの脈に見事に色を吸わせ、なんとも言い難いニュアンスカラーの染めスイートピーが出回るようになりました。写真のスイートピーは、ピンク~ベージュカラー。立体感のある花なので、形からもたらされるニュアンスカラーの陰影に見とれてしまいます。
スイートピーの生け方
切り花のスイートピーのほとんどは、葉っぱがない茎だけで流通しています。
スイートピー1種だけで生ける時は、口の細めの花瓶の方が生けやすいでしょう。
花瓶の水の量は少なめの「浅水」で生けます。
スイートピーとアネモネ
スイートピーの茎はゆるやかにカーブしていることが多いので、右に流れているスイートピーは右側に、左に流れているスイートピーは左に生けると、自然の流れを生かして生けることができます。自然の流れに逆らって生けようとすると、なかなか思うように止まってくれません。
スイートピーの花の切り方
スイートピーの茎はまっすぐカットします。
スイートピーの花の手入れ
スイートピーは、1本の花が下から徐々に開花してきます。
先に咲いた下側から終わっていき、シワシワになります。終わったスイートピーの花は、その都度取り去ると、長く楽しむことができます。
スイートピーを育ててみよう!
スイートピーは年明けごろから苗としても流通が始まります。植え付けてしまえば、あとはつるを誘引させさえすれば、育て方は簡単です。ベランダでも育てることができるので、ひと苗育ててみませんか?
つるがどんどん伸びるので、フェンスやトレリスなど這わせる何かを用意します。また、スイートピーは直根性という根の性質なので、買ってきた苗は根をいじらず植え替えましょう。
部屋に飾るとほんのり甘い香りのスイートピー。お部屋に飾って季節感を取り入れてみませんか。
▼スイートピーと春の花の関連記事
関連ワード
今月のおすすめコンテンツ
「春の甘い香り!スイートピーの生け方のコツ」の記事をみんなにも教えてあげよう♪