アカンサスとは?育て方・栽培方法|植物図鑑

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植物名
アカンサス
学名

Acanthus

英名
Acanthus
和名
Acanthus
別名・流通名
葉薊(ハアザミ)
科名
キツネノマゴ科
属名
ハアザミ属
原産地
地中海沿岸

アカンサスの特徴

アカンサスは、初夏~夏に穂状の花を咲かせる大型の宿根草です。日本ではあまり知名度のある花ではありませんが、原産地のひとつのギリシャでは国花に指定されています。

背丈は1mを超えるので、広い敷地に植えるのに向いています。庭や花壇のフォーカルポイントとして植え付けると効果的で、イングリッシュガーデンなどにも多く使われます。アカンサス属は地中海沿岸地方を中心に50種ほどがありますが、最も多く見かけるのは「アカンサス・モリス」です。

アカンサス

アカンサスの花は、大きな葉の株元から花穂を立ち上がらせて下から順に開花します。花のひとつひとつには萼(ガク)がつき、紫色の萼と白い花弁のコントラストがとても魅力的で、花が散った後も萼は残ります。

 

アカンサス

花も美しいアカンサスですが、葉もとても目を引きます。学名のAkanthaはギリシャ語の刺に由来し、花の下部の苞葉には鋭いトゲがあります。また、アザミに似てトゲのあるものが多いことから「ハアザミ(葉薊)」とも呼ばれていますが、葉にはトゲはありません。

ツヤのある濃い緑色の葉は、深い切れ込みがあるギザギザした形をしています。葉の切れ込みの深さは種類によってさまざまです。古代から現代まで「アカンサス模様」として、建築、壁紙、絨毯の柄、家具などに使われて愛されているのは、アカンサスの葉がモチーフとなっています。

アカンサスの詳細情報

園芸分類 草花
草丈・樹高 80~150cm
耐寒性 強い
耐暑性 強い
花色 白、複色
開花時期 6月~8月

アカンサスの種類

アカンサス・モリス

アカンサスと言えば、アカンサス・モリスのことを指すのが一般的。

アカンサス・スピノサス

Acanthus spinosus

アカンサスの中では小型で草丈1m以内に収まる。アカンサス・モリスより深い切れ込みのある葉で、花の節間が狭い。

アカンサス・タスマニアン エンジェル

斑入り種。花はクリームとピンクの複色。

アカンサスの花言葉

 

アカンサスの育て方カレンダー

時期 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
開花
植え付け
肥料

アカンサスの栽培環境

日当たり・置き場所

アカンサスは、風通しと日当たりの良い場所が適しています。半日陰程度までなら栽培可能ですが、日当たりは花つきに影響します。

丈、横幅ともとても大きくなる宿根草なので、どちらかというと地植え向きです。数年後の生長を考えて、隣の植物との間隔は広く取りましょう。また、根が張って大株になってからの移植は不向きです。植える場所は最初によく検討しましょう。

用土

水はけの良い土が適しています。一般的な草花が育っている場所なら植え付け可能です。

鉢植えは、草花用の培養土で問題なく育ちます。

アカンサスの育て方のポイント

水やり

地植えのアカンサスは、根付いてからの水やりの必要はありません。

鉢植えのアカンサスは、土の表面が乾いたら鉢底から水が流れ出るくらいたっぷりと水やりをします。

肥料

地植えは、肥料はほとんど必要ありません。

鉢植えは、元肥を施した後は、春と秋に少量施す程度でよいでしょう。

病害虫

目立った病害虫の害はありません。

アカンサスの詳しい育て方

選び方

葉が生き生きとしていて、葉色が美しい色の苗を選びましょう。いずれも大型の多年草ですが、種類によって1mくらいで収まるもの、葉の切れ込み具合、斑入り種、若い苗のうちから花つきが良いもの……など、品種によって特性が違います。植える場所や状況に応じて品種を選ぶとよいでしょう。

植え付け

春か秋が適時ですが、真夏や真冬以外なら一年中植え付け可能です。とても大きくなるので、隣の植物との間隔は広く取りましょう。

仕立て方

アカンサスは寿命の長い宿根草です。環境に合うと元株の周囲から小株が出て、どんどん広がっていきます。面積を広げたくない場合は、小株を掘り起こして移植しましょう。

アカンサス

初夏から夏にかけて、株元から長い花穂を立ち上げ、下から順に咲き進みます。花にはそれぞれガクがついていて、花弁とガクの色合いも魅力のひとつです。

 

アカンサス

花が終わっても萼(ガク)が残ります。ある程度楽しんだら根元で切り取りましょう。ガクだけになった状態の花茎は、ドライフラワーとして楽しむこともできます。

夏越し

耐暑性があるので特別な夏越し対策は必要ありませんが、鉢植え栽培や暑さが厳しいと葉を落とすことがあります。水切れを起こしていなければ、秋には再び芽吹きます。

冬越し

耐寒性があるので特別な冬越し対策は必要ありません。基本的には通年常緑ですが、寒冷地では葉を落とすことがあり、春になると株元から再び芽吹きます。

増やし方(株分け、挿し木、葉挿しなど)

株分け、根伏せ、種まきで増やすことができます。

  • 監修者:LOVEGREEN編集部
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