クレマチス・フロリダ系とは?育て方・栽培方法|植物図鑑
- 植物名
- クレマチス・フロリダ系
- 学名
Clematis ×florida (Florida Group)
- 英名
- clematis
- 和名
- 鉄線
- 科名
- キンポウゲ科
- 属名
- センニンソウ属
- 原産地
- 中国
クレマチス・フロリダ系の特徴
フロリダ系のクレマチスは、テッセンや白万重を代表とする系統で、花は四季咲き性で初夏から晩秋までとても長く花が開花します。花の咲き方は新旧両枝咲きです。フロリダ系のクレマチスの花は、八重咲きや個性的な花が多く人気の品種が多数あります。花姿は洋風にも和風の庭にも合います。開花時期が5月なので、バラの背景として用いることができます。
クレマチス・フロリダ系の詳細情報
園芸分類 | 草花 |
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草丈・樹高 | 1.5~4m(品種による) |
耐寒性 | 強い |
耐暑性 | 強い |
花色 | 白、ピンク、紫、複色 |
開花時期 | 5月~11月 |
クレマチス・フロリダ系の育て方カレンダー
時期 | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 |
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植え付け | ||||||||||||
開花 | ||||||||||||
剪定 |
クレマチス・フロリダ系の栽培環境
日当たり・置き場所
日当たりと風通しの良い場所に植え付けましょう。明るめの半日陰程度なら問題なく育ちますが、花つきに影響があります。
用土
水はけの良い土が適しています。鉢植えの場合は、草花用の培養土でも問題なく育ちます。
クレマチス・フロリダ系の育て方のポイント
水やり
根付いてからの水やりの必要はありません。鉢植えの場合は、土の表面が乾いたら、鉢底から流れ出てくるくらいたっぷりと水やりをしましょう。
肥料
開花期間中、使用している肥料の頻度を守って肥料を施しましょう。
病害虫
うどんこ病:植物の葉などに粉をまぶしたように白くなるのがうどんこ病です。うどんこ病は5〜6月と9〜10月に発生しやすい病気で、はじめはぽつぽつと白く粉をふいている感じに見えますが、悪化してくると葉の全面が真っ白になっていき、植物全体に蔓延すると茎や果実にも発生し、とても厄介です。早めに対策しましょう。
アブラムシ:新芽や茎、若い葉や葉の裏に発生する害虫です。吸汁して株を弱らせます。春から秋に発生するので見つけ次第、駆除しましょう。
ナメクジ:植物の葉やつぼみ、花びら、野菜などを食べます。雨上がりにチェックすると比較的見つけやすい害虫です。鉢底などもチェックして防除、駆除に努めましょう。
クレマチス・フロリダ系の詳しい育て方
選び方
ツルに勢いがあって、虫などにやられていないきれいな緑色の葉の苗を選びましょう。クレマチスの苗は3号ポット苗から流通しています。小さなサイズのクレマチスは、5号サイズくらいの苗に生長するまでは、鉢植えで育ててから庭に植え付けるとよいでしょう。
植え付け
クレマチスは直根性です。移植を嫌う性質なので、地植えにする場合は定植する場所をよく考えて植えます。3号のポット苗で購入したクレマチスは、いきなり地植えにせず、鉢に植え替えて株を大きく育ててから地におろしましょう。使用する鉢は深さのある鉢が適しています。
植え付ける時は、地上部の1~2節が土に埋まるように深植えします。
仕立て方
フロリダ系のクレマチスは、鉢植えでも地植えでも栽培可能です。ツル性なのでトレリスやオベリスク、フェンス、行燈仕立て、などツルを這わせる何かが必要です。
ツルが折れやすいため、若いうちからその都度誘因すると、折れるのを予防することができます。
剪定・切り戻し
フロリダ系のクレマチスは、新旧両枝咲きです。
一般的な剪定の目安は、花が終わったら花の下から2~3節のところの節と節の間を剪定します。冬の剪定は、2月に株元から3~4節を残して剪定します。
この系統のクレマチスは、弱剪定か強剪定かによって、次の開花までの日数と花のサイズが変わります。何年も経過して、ツルがたくさん出てくるようになったら、ツルによって剪定する位置も変えてみて、自分の植栽場所に合う花のサイズ、開花時期に仕立てていくのもおもしろいでしょう。
弱剪定すると、早めに大きめの花が開花し、強剪定すると開花までの日数がかかり、花のサイズは小さくなります。
クレマチスのツルの剪定する位置は、節間際ではなく節と節の中間くらいを切るようにしましょう。(枯れこみ防止)
植え替え・鉢替え
鉢植えのクレマチスは、鉢が根でいっぱいになったら一回り大きな鉢に根をいじらないようにして植え替えましょう。
花
フロリダ系のクレマチスは5~11月の開花で四季咲き性があります。この系統のクレマチスは、新枝、旧枝の両方に花をつける特徴があります。
夏越し
クレマチスは乾燥を嫌います。真夏はマルチングをすると、土の乾燥と地熱の上昇を防ぐことができます。
クレマチスの芯止まり
夏場にツルが伸びなくなることがあります。これは、生長時になんらかのストレス(鉢植えの場合は肥料が足りない、水が切れる、地植えの場合は強すぎる日差しなど気象に耐えられない……など)を受けて、生長がストップしてしまった状態です。ツルが伸びないということは、そのままにしておくと、次の花を咲かすことができません。こうなってしまったらすぐに剪定をします。
芯止まりのクレマチスの剪定方法
芯止まりになってしまったら、1~2節下で芽が動いている所で剪定します。再びそこから生長が始まります。人間も夏バテ気味の時は、クレマチスにとってもストレスが多い時期です。常日頃から、ツルの様子を観察して、変な症状が出たら、すぐに対処していきます。
冬越し
ある程度の耐寒性はありますが、極端な寒冷地だと室外での冬越しが難しい品種もあります。
冬も落葉せず葉をつけていることもありますが、冬季の剪定の時に古い葉を落としてやると美しい見栄えになります。
増やし方(株分け、挿し木、葉挿しなど)
フロリダ系のクレマチスは、挿し木で増やすことができます。
種苗登録品種は、登録者の許可無く増殖および販売を行うことはできないので注意しましょう。(趣味で増殖させる分には問題ありませんが、譲渡等をした場合は育成者権の侵害に当たる可能性があるので、注意しましょう。)