キジムシロとは?育て方・栽培方法|植物図鑑
- 植物名
- キジムシロ
- 学名
Potentilla fragarioides
- 和名
- 雉莚、雉蓆
- 科名
- バラ科
- 属名
- キジムシロ属
- 原産地
- 日本、中国、朝鮮
キジムシロの特徴
キジムシロは、バラ科キジムシロ属の耐寒性多年草。北海道から九州の日当たりの良い山野、林、草原などに分布しています。葉が放射状に展開する株の様子をキジが休むムシロに例えたことにちなみます。
ロゼット状に葉を出し、春から初夏に株元から花茎を立ち上げ、イチゴの花に似た黄色い小花が開花します。葉は奇数羽状複葉で、5~9枚程度の小葉で構成され、小葉の枚数は同じ株でも様々です。
キジムシロ属の中でも日本に自生する種類なので、比較的夏の暑さにも耐え、丈夫です。大株になると多くの茎が立ち上がり、たくさんの花が開花します。茎は四方八方に広がり、周囲の草花を圧迫することなく、黄色い無数の小花は庭や花壇を明るい雰囲気にしてくれます。
キジムシロの詳細情報
園芸分類 | 草花 |
---|---|
草丈・樹高 | 10~30cm |
耐寒性 | 強い |
耐暑性 | 普通 |
花色 | 黄色 |
開花時期 | 4月~5月 |
キジムシロとミツバツチグリの違いと見分け方
ミツバツチグリ Potentilla freyniana
花がよく似ているミツバツチグリとキジムシロは、草姿の違いで見分けることができます。ミツバツチグリはほふく枝を出しながら地を這うように伸び、キジムシロはほふくしません。また、キジムシロの葉は奇数羽状複葉で5~9枚程度の小葉で構成されますが、ミツバツチグリは3枚の小葉で構成されるのが大きな違いです。ただし、キジムシロの葉は3枚で構成されることもあるので、1枚で判断せず複数の葉を確認するとよいでしょう。
キジムシロ Potentilla fragarioides
開花時期の草姿は、ほふく枝を伸ばすミツバツチグリは地面に張り付くように花が開花しますが、キジムシロはロゼット状の株から赤みを帯びた茎を四方八方に立ち上げて開花し、ミツバツチグリより花も株も一回り大きめです。
キジムシロの花言葉
キジムシロの育て方カレンダー
時期 | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 |
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開花 |
キジムシロの栽培環境
日当たり・置き場所
春から初夏と秋から冬は日当たりが良く、真夏は半日陰程度になる風通しの良い環境が適しています。半日陰程度までなら栽培可能ですが、日当たりは花付きに影響します。
用土
水はけの良い土が適しています。
鉢植えは、草花用の培養土で栽培可能です。
キジムシロの育て方のポイント
水やり
地植えは、根付いてからの水やりは必要なく、降雨に任せます。
鉢植えは、鉢の表面の土が乾いたら鉢底から水が流れ出るくらいたっぷりと与えます。
肥料
春と秋に緩効性肥料を株元に与えます。
ただし、自然の循環ができていて、周囲の草花が問題なく開花している土なら与えなくても栽培可能です。
病害虫
目立った病害虫の害はありません。
キジムシロの詳しい育て方
選び方
葉に傷みがなく、きれいな緑色の葉の苗を選びましょう。
植え付け
春と秋が地植えの植え付け適期です。キジムシロの草丈は、開花時期以外は下葉だけで草丈が低いので、それを考慮した場所に植えましょう。元肥もしくは腐葉土や堆肥を混ぜ込んだ土に植え、植え付け後はたっぷりと水を与え周囲の土となじませます。
剪定・切り戻し
すべての花が咲き終わった茎は、株元でカットします。
植え替え・鉢替え
鉢植えは1~2年に一度、一回り大きな鉢に植え替えるか、株分けを行いましょう。
花
春から初夏に株元から花茎が伸び、小さな花が次々と開花します。1本の花茎から茎先が枝分かれして数輪の花がつく形状をしています。花茎のすべての花が終わったら、株元から茎を剪定しましょう。
夏越し
近年の温暖地の夏の日差しだと、葉焼けを起こすことがあります。状況に応じて、落葉樹の株元のような優しい光が当たる場所に鉢を移動させましょう。
冬越し
耐寒性があるため、特別な冬越し作業の必要はありません。冬は生長が止まりますが、春になると再び株元から葉が伸びてきます。茶色く傷んだ昨年の葉は、株元で切り取りましょう。
増やし方(株分け、挿し木、葉挿しなど)
株分けで増やすことができます。