ヤマシャクヤク（山芍薬）とは？育て方・栽培方法｜植物図鑑
- 植物名
- ヤマシャクヤク（山芍薬）
- 学名
Paeonia japonica
- 英名
- Paeonia japonica, Yama-Shakuyaku
- 和名
- 山芍薬
- 科名
- ボタン科
- 属名
- ボタン属
- 原産地
- 日本、中国、シベリア
ヤマシャクヤク（山芍薬）の特徴
ヤマシャクヤク（山芍薬）は、日本の山地に自生するボタン科ボタン属の多年草です。名前の由来は、山に咲くシャクヤク（芍薬）だからという特徴にちなんでいます。
ヤマシャクヤク（山芍薬）は、草丈30～40cm、葉は楕円形で、4月～5月に直径5cm程の一重の白い花を咲かせます。花は園芸種のシャクヤク（芍薬）に比べて小ぶりで、楚々とした風情があり、山野草として人気があります。晩夏から秋に果実を実らせ、熟すと裂開し、鮮やかな朱色と光沢のある黒の種を覗かせます。その姿は、楚々とした風情の花からは想像もできないほど鮮烈で、茶花にも使用されます。晩春の花も、晩夏の果実も美しい山野草です。
ピンク色の花を咲かせるベニバナヤマシャクヤク（紅花山芍薬）は、日本以外の中国やシベリアにも分布している同属別種です。白花を咲かせるヤマシャクヤク（山芍薬）に比べて開花時期が遅く、強健で育てやすい品種です。ただし、海外ではこの2つを同一種として扱っているところもあるようです。
ヤマシャクヤク（山芍薬）の詳細情報
| 園芸分類 | 草花 |
|---|---|
| 草丈・樹高 | 30～40cm |
| 耐寒性 | 普通 |
| 耐暑性 | 普通 |
| 花色 | 白、ピンク |
| 開花時期 | 4月～5月 |
ヤマシャクヤク（山芍薬）の種類
ベニバナヤマシャクヤク（紅花山芍薬）
- 学名： Paeonia obovata
ベニバナヤマシャクヤク（紅花山芍薬）は、ピンク色の花を咲かせる品種。ヤマシャクヤク（山芍薬）よりも1か月ほど遅れて開花します。強健であること、葉裏に細かい毛が生える点などの違いがあります。
ヤマシャクヤク（山芍薬）の育て方カレンダー
| 時期 | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 開花 | ||||||||||||
| 植え付け | ||||||||||||
| 植え替え | ||||||||||||
| 肥料 |
ヤマシャクヤク（山芍薬）の栽培環境
日当たり・置き場所
風通しと水はけが良い、明るい半日陰を好みます。強い直射日光が苦手です。葉焼けを起こすほか、多湿で株が弱ってしまうので、夏は涼しい木陰になるような落葉樹の下などが適しています。
用土
保水性と排水性が良く、肥沃な土壌を好みます。
鉢植えは、市販の山野草の土に腐葉土を混ぜるなどするとよいでしょう。
ヤマシャクヤク（山芍薬）の育て方のポイント
水やり
根付いてからは降雨にまかせます。乾燥が続くようなときは、様子を見て水やりしてください。
鉢植えは、表土が乾いたらたっぷりと水やりしましょう。
肥料
春の開花時期と秋に緩効性肥料を施します。鉢植えも同様に施肥を行ってください。
病害虫
乾燥が続くとハダニが発生することがあります。水で洗い流してください。他にうどんこ病やナメクジの被害にあうことがあります。見つけ次第対処してください。
ヤマシャクヤク（山芍薬）の詳しい育て方
選び方
葉の色つやが良く、株元にぐらつきがないものを選びましょう。
種まき
果実が熟して裂開したら、とりまきします。発芽まで2～3年、開花まではさらに数年かかります。
植え付け
植え付け適期は、9月～10月です。根が大きいので、大きめに穴を掘って、元肥を入れて植え付けます。植え付け後は、たっぷりと水やりしましょう。
剪定・切り戻し
種を採取する予定がなければ、花後に花茎を付け根から切り取ります。
植え替え・鉢替え
植え替え適期は、9月～10月です。鉢底から根が見えるようになったら、一回り大きな鉢に植え替えます。
花
ヤマシャクヤク（山芍薬）は、4月～5月に白く可憐な花を咲かせます。
収穫
花後に熟した種をとりまきすることができます。
夏越し
高温多湿に弱く、夏越しできないことがあります。夏は風通しと湿気に注意して管理しましょう。
冬越し
冬は地上部が枯れたようになって休眠します。特に必要な冬越し作業はありません。
増やし方（株分け、挿し木、葉挿しなど）
種まきと株分けで増やすことができます。
