キウイフルーツとは?育て方・栽培方法|植物図鑑
- 植物名
- キウイフルーツ
- 学名
Actinidia chinensis
- 英名
- Kiwifruit
- 科名
- マタタビ科
- 属名
- マタタビ属
- 原産地
- 中国の長江沿岸地方
キウイフルーツの特徴
キウイフルーツは、中国の長江沿岸地方が原産のつる性の落葉果樹で5~8メートルの高さまで伸び100年以上の樹齢にもなります。雌雄異株で、雌雄ともに6枚の花弁をもつ黄白色の花を5月頃につけます。葉は長さ10~15センチのだ円形。細長い球形で表面に毛が生えた褐色の果実は晩秋に成熟し、収穫から20~30日ほど追熟させれば食用になります。果肉は緑色で香りが良くほのかな酸味と甘みがあります。
キウイフルーツは、耐寒性があり冬場-10度程度の地域でも栽培が可能です。ニュージーランドやアメリカが主産国ですが日本での栽培も広まっています。栽培には棚が必要ですが実がつきやすいので家庭果樹としても人気があります。
キウイフルーツの詳細情報
園芸分類 | 果樹 |
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草丈・樹高 | 5~8m |
耐寒性 | 強い |
耐暑性 | やや弱い |
花色 | 白 |
開花時期 | 5~6月 |
キウイの種類・品種
流通しているほとんどのグリーンキウイは「ヘイワード」 という品種で、その他にニュージーランドのゼスプリ社が開発した果肉が黄色い「ゼスプリゴールド」や果肉の中央に赤い色素が入る「レインボーレッド」、長さが2~3センチの小さなキウイで皮ごと食べられる「ベビーキウイ」などがあります。
良いキウイの選び方
形は整った楕円形で果皮にまんべんなく産毛がついているもの、色は濃すぎず薄茶色のものが良いです。もったときに柔らかさを感じれば食べ時です。果皮に傷やへこみのあるものは傷んでいるので避けましょう。完熟したものは果肉の色がエメラルドグリーンをしていますが食べ頃を過ぎると変色しているので注意しましょう。
キウイの栄養価
キウイを食べると少し舌をさすような刺激を感じることがありますがこれはアクチニジンという酵素でたんぱく質を分解する働きをします。そのため肉を食べた後などにキウイを食べるとエネルギーに効率よく変換し消化吸収を促してくれます。また調理のときにもお肉にキウイを薄くスライスしてのせておくだけで、お肉が柔らかく仕上がります。それ以外にも健康や美容に有効な栄養素が多く、例えばみかん3個分のビタミンCが含まれています。ビタミンEや食物繊維も多く、カルシウムや鉄分、葉酸、カリウムも多く含まれているのでとても栄養価の高い果物といえます。
キウイゼリーを作るときの注意点
キウイフルーツにはアクチニジンというたんぱく質分解酵素が含まれるので、ゼラチンを使用して生のキウイを使用する場合はうまく固まらず不向きです。アクチニジンが少ないゴールドキウイを選ぶか寒天で代用しましょう。またアクチニジンは熱に弱いので加熱してジャムやシロップ煮などを作るときは問題ありません。
キウイフルーツの育て方カレンダー
時期 | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 |
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植え付け | ||||||||||||
植え替え | ||||||||||||
剪定 | ||||||||||||
開花 | ||||||||||||
収穫 | ||||||||||||
肥料 |
キウイフルーツの栽培環境
日当たり・置き場所
キウイフルーツは日当たりと風通しの良い場所で栽培しましょう。
用土
キウイフルーツを鉢で栽培する場合は赤玉土と川砂、腐葉土を配合し肥料と苦土石灰を混ぜておきます。
キウイフルーツの育て方のポイント
水やり
キウイフルーツの生育は極めて旺盛でよく伸びます。夏の水切れには注意しましょう。株元を堆肥やわらなどでマルチングしておくのも効果的です。なお鉢で栽培する場合は特に水切れに注意しましょう。
肥料
12月頃に寒肥えとして有機質の肥料を施します。生育が旺盛なので不要な場合もありますが6月頃に化成肥料を株元に施してもよいでしょう。
病害虫
害虫としてはコガネムシ類やカメムシ類の注意が必要です。キイロマイコガやキイロヒメヨコバイも発生を確認したら薬剤散布で防除します。病気には果実軟腐病があり、薬剤で防除できます。ただしキウイかいよう病は効果的な薬剤がないため感染しないように気をつけることが大切です。
キウイフルーツの詳しい育て方
選び方
雄木と雌木の組み合わせで開花期が合うものを組み合わせて選びます。代表的なヘイワードにはトムリという雄木が開花期が合います。
植え付け
植え付けには50センチ程度の深さの植え穴を掘り、掘り上げた土に2週間前までに苦土石灰を混ぜておきます。その後肥料と堆肥を混ぜ込み植え付けます。日当たりが良く水はけのよい場所を選びましょう。苗は3芽ほど残して切り、支柱を立てて麻紐で固定します。なお、雄木は3メートルほど離して植え付けましょう。
剪定・切り戻し
キウイフルーツの花芽は7月頃につき、その年に伸びた枝に開花、結実します。前年実がついた節からは芽が出ないため、放っておくと結実する部分がどんどん高くなっていきます。そのため冬季剪定は3~4年経った枝を基部から切って枝の更新を促すように行います。梅雨明け頃に強く伸びる枝は6月~7月に剪定します。他の木や家の柱などにまきつけたまま放っておくと木を枯れさせたり柱を曲げたりする力があるので注意しましょう。
収穫
霜にあたる前の11月頃に果皮が茶色く変わるのを目安に収穫します。農家では収穫後にエチレン処理をして追熟させています。家庭で行う場合はバナナやリンゴと一緒に袋に入れておけば追熟します。
キウイフルーツのつるは、リース用などのための花材としての流通もあります。