カキ(柿・かき)の育て方・栽培|植物図鑑

植物名
カキ(柿・かき)
学名

Diospyros kaki

英名
Persimmon,Japanese persimmon
和名
科名
カキノキ科
属名
カキノキ属
原産地
日本・中国・韓国など東アジアの一部

カキ(柿・かき)の特徴

橙色の柿の実がたわわに実る光景や、軒下につるされている干し柿は、昔から日本の秋の風景として親しまれています。また秋の柿を季語として多くの俳人が俳句を読んでいますが、正岡子規の「柿くへば 鐘がなるなり 法隆寺」という句はとくに有名です。ことわざにも「柿が赤くなれば医者が青くなる」というものがあるくらいに、柿は古くから日本人にとってなじみ深い果物です。春に若葉が芽吹き、初夏に控えめな淡黄色花を咲かせます。その花は壷のような形で花びらは肉厚ですが、葉に隠れて見落としてしまうほどに大人しい花です。柿は雌花と雄花があるのですが、ほとんどの品種は雄花をつけていません。それでも受粉しなくても果実が実る単偽結果性という性質をもっているので、1本でも実がなります。しかし、生理落果しやすく良い実がなりにくいため、2品種植えることをおすすめします。果実には甘柿と渋柿がありますが、甘柿は国内で品種改良されたものです。

カキ(柿・かき)の詳細情報

園芸分類 果樹
草丈・樹高 2~5m
耐寒性 強い
耐暑性 強い
花色 薄緑
開花時期 5~6月

柿の種類

柿には渋みの有無で甘柿と渋柿二種類ありますが、甘柿は渋柿の突然変異から生じたものです。その中でも「完全甘柿」「完全渋柿」「不完全甘柿」「不完全渋柿」の4つに分類されます。甘柿はそのまま食べれますが、渋柿は脱渋が必要になります。

主要な品種は
【甘柿】富有、早生次郎、太秋、新秋
【渋柿】平核無、蜂屋、西条
【受粉樹】正月、禅寺丸、太秋
などがあります。

 

甘柿は突然変異から

甘柿は渋柿の突然変異とされていますが、1214年に神奈川県川崎市にある王禅寺で偶然発見された「禅寺丸」が日本初の甘柿と位置づけられています。その木から接ぎ木して禅寺丸の栽培が広まりました。しかし、禅寺丸は劣性遺伝のため種から育てた場合は渋柿になってしまうそうです。また接ぎ木の苗でも種子が多いと甘く、少ないと渋くなるという性質の不完全甘柿なので、渋柿に間違えられることも多いようです。ちなみに完全甘柿も突然変異で生まれましたが、奈良県御所市が発祥の「御所」がもっとも古いそうです。

 

渋柿の渋抜き方法

甘柿はそのまま食べられますが、渋柿は脱渋が必要です。そのまま果肉が柔らかくなる熟柿を待つか、皮をむいて吊るした甘柿にするか、アルコールで渋抜きする3つの方法あります。甘柿のように食べられる渋抜きの方法は、収穫後1日おいた渋柿を35度のホワイトリカーなどの焼酎にヘタ部分をさっと浸します。その後、ビニール袋にヘタを下にして並べ、ビニール袋の口を閉じて密封します。15℃~20℃程度の冷暗所に1〜2週間おいて出来上がりです。

 

 

柿(カキ)の木をおどす?

日本には小正月に果樹の豊作を祈願する「成木責め」という儀礼がありますが、果樹をおどして豊産を約束させるという面白い行事です。全国に広い分布をもち、ほとんどが柿の木に対して行われています。2人一組になって果樹に向かい、一人が「成るか成らぬか、成らねば切るぞ」と唱えながら鎌や斧、ナタなどで樹皮に少し傷をつけ、もう一人が果樹になったつもりで「成り申す、成り申す」などと答えると、傷のところに小正月の小豆粥が少し塗られるというのが一般的な形式だそうです。昔話に出てきそうな光景ですね。

カキ(柿・かき)の育て方カレンダー

時期 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
種まき
植え付け
植え替え
剪定
肥料
開花
収穫

カキ(柿・かき)の栽培環境

日当たり・置き場所

地植えにする場合、植え付け場所の選定が大切です。日光を好みますが乾燥に弱いので、日当りがよい土はやや粘土質で腐植質の多い場所を選んでください。掘り上げた土には腐葉土を多めに混ぜ込んだり、乾燥しやすい場合はワラなどで株元をマルチングするのがポイントです。

用土

水はけ、水もちがよければ、用土はあまり選びません。

カキ(柿・かき)の育て方のポイント

水やり

乾燥に弱く、根を痛めてしまいますので、鉢植えの場合は、成長期の5~9月は朝夕2回たっぷりと、それ以外は土の表面が乾いてきたら鉢底の穴から少し流れるくらいの水を与えてください。地植えの場合は植え付け後しばらくは土の表面が乾いたら水やりしますが、それ以外は水やりの必要はありません。夏の日照りは続く場合は様子をみて、水やりしてください。

肥料

鉢植え、地植えともに12月〜1月は有機質肥料を施し、地植えの場合3月・6月は有機質性肥料か化成肥料を、鉢植えは緩効性化成肥料を施します。

病害虫

おもな病気に落葉病があります。落葉病は葉に黒い斑点ができて落葉しますが、悪化するとほとんど葉が落ちてしまいます。害虫には、ヘタから果実に食い入り、落果させてしまうヘタムシがいます。カキミガの幼虫で6月と8月に発生します。

カキ(柿・かき)の詳しい育て方

選び方

流通している苗のほとんどが接ぎ木苗ですが、接ぎ目が目立たずしっかりついているもの、幹が太く、つやがよく、充実した芽が短い間隔でついているもの、根がしっかりしているものを選んでください。

種まき

種から育てるのはおすすめしません。「桃栗三年、柿八年」といわれるように結実するまでに長い年月がかかることや、遺伝的に完全渋柿が優勢なので、思った果実がならないからです。種から育てる場合はおもに接ぎ木用の台木を育てるためですが。実から取り出した種を11月~3月にまきます。育病ポットに赤玉土小粒をいれ種をまき、水やりをして土を乾燥させないように管理します。本葉が3~4枚になったら植え付けます。

植え付け

暖地は11月中旬~12月末、寒冷地は2月末~3月末が適期です。日光を好みますので、日当りの良いところを選んでください。鉢植えは7号以上の大きめの鉢に1株を目安に用土に元肥を施し、植え付けます。鉢の高さの3倍程度の長さに切り戻します。地植えの場合は、直径・高さともに50cm程度の穴を堀り、腐葉土と堆肥を掘り上げた土に混ぜて植え付けます。乾燥を嫌いますので、深めに植えるのがポイントです。地上部は60cm程度で切り戻します。どちらも元肥を施し、支柱をそえて固定します。

剪定・切り戻し

剪定は1月~2月の落葉期に行います。日当りの良い枝に花芽がつきやすいので、混んでいるところを間引くように剪定しますすが、植え付けから4年までは、切り戻し剪定を行いながら開心自然形に仕立てます。4年目以降は良い母枝だけ残し、結果枝の妨げになる枝は全て基部から切除、一部を短く切って予備枝にします。柿は新梢の先端近くに花芽がつきますので切り戻しはしないでください。
良い実をならすためにも摘果をおこないましょう。生理落果が終わる7月〜8月上旬に葉15〜20枚につき果実1個を目安に摘果しましょう。

人工授粉をした方が確実に結実しますので、ハケなどを使って雄花の花粉を雌しべにつけて受粉をおこなってください。

収穫

10月~11月頃に実がオレンジ色に熟したらハサミで切り取って収穫します。実をつけたままにしておくと木に負担がかかり翌年の生育に悪影響をおよぼしますので、必ず熟したタイミングで収穫しましょう。

  • 監修者:LOVEGREEN編集部
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