ヒトツバタゴ(ナンジャモンジャの木)とは?育て方・栽培方法|植物図鑑

植物名
ヒトツバタゴ(ナンジャモンジャの木)
学名

Chionanthus retusus

英名
Chinese fringe tree
和名
一つ葉田子
別名・流通名
ナンジャモンジャ、ナンジャモンジャノキ、海照らし(ウミテラシ)
科名
モクセイ科
属名
ヒトツバタゴ属
原産地
日本、中国、台湾、朝鮮

ヒトツバタゴ(ナンジャモンジャの木)の特徴

ヒトツバタゴは、愛知、岐阜、長野、長崎県津島などの一部の地域に自生しているモクセイ科の落葉高木です。自生種は犬山市、瑞浪市、恵那市、中津川市に自生する木は国の天然記念物に指定されています。* 

ヒトツバタゴという名は、同じモクセイ科のトネリコの別名、タゴに似ていて、トネリコは複葉なのに対して本種は単葉のため、「一つ葉のトネリコ」の意味でつけられたようです。

自生種は、環境省のレッドリストで絶滅危惧II類 (VU)に指定されていますが、街路樹や公園樹、庭木としてはよく見かけます。

樹高が10~30mにもなる高木で、5月に木を覆うように真っ白な繊細な雰囲気の花が開花します。初夏の爽やかな気候の中で、新緑と白い花の色合いは美しく見ごたえがあります。

ヒトツバタゴは雌雄異株(しゆういしゅ)ですが、雌株はなく、「雄株」と「雄花と雌花が咲く両性株」があります。

*参照 文化遺産オンライン ヒトツバタゴ自生地

ヒトツバタゴ(ナンジャモンジャの木)の詳細情報

園芸分類 落葉
草丈・樹高 10~30m
耐寒性 強い
耐暑性 強い
花色
開花時期 5月

ヒトツバタゴ(ナンジャモンジャの木)の種類

アメリカヒトツバタゴ

ヒトツバタゴより樹高が低い。最大で10m程度で若いうちから花が開花しやすいため庭木としてよく使われる。花には香りがあり、花弁はヒトツバタゴより細長く、葉は大きい。北米原産のため、極端な暑さは苦手。

ヒトツバタゴ(ナンジャモンジャの木)の育て方カレンダー

時期 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
植え付け
開花
剪定

ヒトツバタゴ(ナンジャモンジャの木)の栽培環境

日当たり・置き場所

日当たりが良い場所が適しています。大きくなるので広いスペースが必要で、隣家との境界に植えるタイプの木ではありません。

用土

特に土を選びませんが、極端に乾燥した土は好みません。水はけが良く、保水力もある肥沃な土が最適です。

ヒトツバタゴ(ナンジャモンジャの木)の育て方のポイント

水やり

根付いてからは降雨に任せて問題ありません。極端な乾燥は嫌うため、晴れが続いて土が割れるような場合は水やりを行いましょう。

肥料

自然の循環ができている肥えた土ならば、特に与えなくても毎年開花します。

与える場合は、落葉期に緩効性肥料もしくは有機質肥料(園芸用として市販されている固形の油粕など)を与えましょう。

病害虫

目立った病害虫の害はありません。

ヒトツバタゴ(ナンジャモンジャの木)の詳しい育て方

選び方

樹形の美しい苗木を選びましょう。

植え付け

背丈が高くなって、枝が広がることをイメージして場所に植え付けましょう。

真冬を除いた落葉期が植え付け適期です。大きくなるので、隣の木々との株間は広く取りましょう。

根鉢のサイズの倍程度の幅と深さの穴を掘り、元肥として腐葉土や堆肥(もしくは緩効性肥料)を土に混ぜ込んで植え付けましょう。

植え付けたらたっぷりと水やりを行います。植え付け直後はぐらつきやすいため、しばらくは注意深く様子を見るようにしましょう。支柱を添えるのもよいでしょう。

剪定・切り戻し

自然樹形に魅力がある木です。剪定は最低限にとどめ、枯れた枝や混みあった枝がある場合は剪定しましょう。

ヒトツバタゴ

6月のヒトツバタゴ

5月に無数の白い花が木を覆うように開花します。

両性株には果実が実り、初夏はグリーンで徐々に黒くなります。

夏越し

極端な乾燥を嫌うため、土の保湿対策としてマルチングをするとよいでしょう。

増やし方(株分け、挿し木、葉挿しなど)

ヒトツバタゴは、種まきと挿し木で増やすことができます。

  • 監修者:LOVEGREEN編集部
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