サネカズラ(ビナンカズラ)とは?育て方・栽培方法|植物図鑑

植物名
サネカズラ(ビナンカズラ)
学名

Kadsura japonica

英名
Japanese kadsura、 false schisandra
和名
実葛(サネカズラ)、美男葛(ビナンカズラ)
科名
マツブサ科
属名
サネカズラ属
原産地
日本、中国、台湾など

サネカズラ(ビナンカズラ)の特徴

サネカズラ(ビナンカズラ)は、本州(関東以西)、四国、九州、中国、台湾などに分布している常緑低木。葉はタマゴ形で光沢があります。つる性のため、フェンスや柵などに誘引して仕立てます。

7月~8月頃にクリーム色の花が咲き、その後に雌株には光沢のある赤い実がつきます。まれに雌雄同株がありますが、基本的には雌雄異株なので実つきをよくするためには雌株と雄株を一緒に植えてフェンスなどに絡ませて育てるのがよいでしょう。赤い実が美しく、庭木や生け垣、盆栽などによく用いられます。

サネカズラ(ビナンカズラ)は古くから日本人に親しまれてきた歴史があり、古事記や万葉集、百人一首などにも登場しています。小寝(さね)=「一緒に寝ること」の掛詞とされたり、つるが分かれて伸びた先でまた絡み合う姿から「逢う」の枕詞として用いられるなど、人目を忍ぶ恋の歌にも使われていたそうです。

その昔、男性がサネカズラ(ビナンカズラ)の茎葉から出る粘液を整髪料として使っていたことから、美男葛(ビナンカズラ)という名が付いたと言われています。赤い実は漢方薬として、チョウセンゴミシの代用品とされることもあります。

サネカズラ(ビナンカズラ)の詳細情報

園芸分類 庭木、常緑
草丈・樹高 つるの長さ3~7m
耐寒性 普通
耐暑性 強い
花色 クリーム色
開花時期 7月~8月

サネカズラ(ビナンカズラ)の育て方カレンダー

時期 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
開花
結実
植え付け・植え替え
剪定
挿し木・取り木

サネカズラ(ビナンカズラ)の栽培環境

日当たり・置き場所

日当たりを好みますが、半日陰でも育ちます。風通しの良い場所で育てましょう。

用土

鉢植えの場合は、草花用の培養土で問題なく育ちます。

地植えの場合は、植える場所を事前に耕して腐葉土などを混ぜ込んでおきましょう。

サネカズラ(ビナンカズラ)の育て方のポイント

水やり

鉢植えは、土の表面が乾いたらたっぷり水やりします。冬は、乾燥気味に水やりを続けましょう。

地植えは、しっかり根付いた後はほとんど水やりの必要はありません。

肥料

肥料をたくさん必要とする植物ではないので、地植えの場合はほぼ与えなくても育ちます。

鉢植えの場合は、春と秋に緩効性肥料を適量与えましょう。

 

病害虫

病害虫の心配はほとんどありません。

サネカズラ(ビナンカズラ)の詳しい育て方

選び方

葉がツヤツヤしていて、株元にぐらつきがない株を選びます。

植え付け

植え付けの適期は春です。

特に土を選ぶ植物ではないので、鉢植えは草花用の培養土などを使って植えましょう。

 

仕立て方

つるが伸びてきたら、フェンスなどにバランスよく誘引します。サネカズラ(ビナンカズラ)のつるは、巻き付く力がそれほど強くないため、麻紐などで結んで誘引しましょう。

剪定・切り戻し

剪定は、厳寒期を除く秋から春の新芽が動き出す前に行いましょう。剪定をしなくても問題ありませんが、そのままにしておくとつるがどんどん伸びます。適期に剪定すると、花が咲きやすくなります。

植え替え・鉢替え

地植えの場合は、特に植え替える必要はありません。

鉢植えの場合は、根が回って鉢が窮屈になったら、一回り大きい鉢に新しい土を使って植え替えましょう。鉢を大きくしたくない場合は、根を整理して新しい土で同じ鉢に植え直します。

7月~8月頃に、クリーム色の花が咲きます。

冬越し

もともと関東以西に分布する植物で、寒さにそれほど強くありません。関東以西であれば屋外で冬越しできますが、寒さの厳しい地域では、鉢植えで育てて冬は室内に取り込みましょう。

増やし方(株分け、挿し木、葉挿しなど)

挿し木や取り木で増やすことができます。適期は5月~6月頃です。

  • 監修者:LOVEGREEN編集部
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