スープセロリとは?育て方・栽培方法|植物図鑑

  • スープセロリ
植物名
スープセロリ
学名

Apium graveolens

英名
Leaf celery
和名
オランダミツバ
別名・流通名
芹菜(キンツァイ、キンサイ)、セリナ、チャイニーズセロリ
科名
セリ科
属名
オランダミツバ属
原産地
ヨーロッパ

スープセロリの特徴

スープセロリは、ヨーロッパが原産のセロリの原種と言われています。半耐寒性の二年草です。中国に伝えられた後、長い間「芹菜(キンツァイ、キンサイ)」と呼ばれ、改良されないで栽培されてきました。

生育が早く、丈夫で育てやすいので家庭菜園向きの野菜です。茎が細く、イタリアンパセリやパクチーの葉に似た葉が特徴です。一般のセロリは葉柄が肥厚しますが、スープセロリは細いままです。見かけはセロリよりも細く小さいのですが、セロリよりも香りが強いので料理の臭み消しにも使われます。

スープセロリは、日当たり、風通し、水はけ、水もちの良い肥沃な環境で栽培します。真夏は直射日光の当たる場所よりも、明るい半日陰で育てた方が葉がやわらかく育ちます。生長してきたら外側の茎から間引きして間引き菜も料理に使います。やわらかいので茎も葉も生のまま食べられます。スープの味を引き立たせるために浮き味にして使ったり、サラダに入れたり、茎と葉を肉と一緒に炒めたり万能に使えます。

スープセロリの詳細情報

園芸分類 野菜
草丈・樹高 20~40cm
耐寒性 普通
耐暑性 普通
花色
開花時期 5月~7月

スープセロリの育て方カレンダー

時期 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
開花
植え付け
肥料
種まき
収穫

スープセロリの栽培環境

日当たり・置き場所

スープセロリは日当たりと風通しの良い場所で育てます。

真夏は日当たりが良すぎると葉が固くなるので、プランターで育てる場合は夏の間は明るい半日陰に移動させましょう。

畑で育てる場合は、寒冷紗などで強い日差しを遮ると葉がやわらかく育つのでおすすめです。

▼寒冷紗の使い方はこちら

用土

スープセロリをプランターで育てる場合は、市販のハーブ用土や野菜用培養土を使って育てます。肥料が入っていない場合は元肥を混ぜて植えます。

畑で育てる場合は、植え付け前に土を耕す準備が必要です。まず植え付けの2週間前位には石灰を入れ耕しましょう。その1週間後に堆肥と元肥を入れ土になじませます。

窒素分を含む肥料は、石灰と合わさることで窒素分がアンモニアガスとなって消失してしまうため、同時に使用してはいけません。そのため、石灰と肥料を合わせて使用する際は最低でも1~2週間ほど日数をあけて投入しましょう。

なお、この場合の石灰とは「消石灰」や「苦土石灰」をさします。牡蠣殻などの「有機石灰」ではそのような化学反応は起きないので、どうしても堆肥と石灰を使用するために必要な日数がない場合は「有機石灰」の使用をおすすめします。

スープセロリの育て方のポイント

水やり

スープセロリは乾燥に弱いので、土が乾ききる前に水やりを行います。プランターで育てているものを水切れさせて茎が倒れてしまったような場合は、すぐに日陰の涼しい場所に移動させて水を与えて休ませましょう。

畑で育てている場合も、水切れをしていたら、すぐに水やりして復活を促します。しかし、真夏の高温期で直射日光が当たっているときに水やりをすると、株が蒸れてさらに傷んでしまいます。真夏は涼しい時間帯になってからたっぷり水を与えます。

肥料

スープセロリは、元肥を入れて植え付けた1カ月後から適宜追肥が必要です。

病害虫

スープセロリにつきやすい虫はアブラムシです。見つけたらすぐに対処しましょう。寒冷紗をかけて育てることで防ぐこともできます。

また、乾燥させすぎるとハダニがつきやすくなります。高温期に乾燥させないように気を付けましょう。

スープセロリの詳しい育て方

選び方

スープセロリの苗を選ぶときは、葉がしおれていたり、黄色くなっているものは避けます。茎葉がきれいな薄緑色で、しっかりとしている株を選びましょう。

種まき

スープセロリの種まきは、春か秋が適期です。秋にまく場合は、暖地以外では冬越し対策が必要です。

スープセロリは種が小さく、発芽に光を必要とする好光性種子なので、まき溝はごく浅くつけ、種をまいたら土を薄くかぶせます。水やりで種が流れやすいので優しいシャワーで丁寧に水やりします。乾燥に弱いので、半日陰に置いて発芽するまで毎日水やりしましょう。

植え付け

スープセロリの植え付け適期は春です。苗をポットから出して根をくずさずに植え付けます。

植え替え・鉢替え

スープセロリは、二年草なので基本的に植え替えは必要ありません。二年草ですが、多年草化することがあります。しかし、株の勢いが弱くなったり、食用としての質は落ちます。毎年新しい種をまくか、新しい苗を植えて育てた方がやわらかくて美味しい葉茎が収穫できます。

スープセロリは、春に小さな白い花を咲かせます。花が咲くと葉が固くなったり味が落ちるので、葉を収穫したい場合は、花芽は摘み取りましょう。

収穫

スープセロリ

スープセロリは、育ってきたら外側の茎から収穫します。全部収穫するときは、茎を3cmほど残して刈り取ります。刈り取りと同時に追肥をしておくと、再び芽吹きます。

夏越し

スープセロリは乾燥に弱く、強い光に当たり続けると葉が固くなります。夏は明るい半日陰で育てると状態良く育ちます。

冬越し

スープセロリは半耐寒性の植物なので、暖地では屋外で冬越しできます。それ以外の場所では室内に取り込むなど、冬越し対策が必要です。

  • 監修者:LOVEGREEN編集部
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