テントウムシダマシの駆除!見た目は可愛いけれど要注意
LOVEGREEN編集部
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テントウムシって可愛い昆虫の代表格ですよね。
グッズやアニメもあるし・・・虫としてもアブラムシを食べてくれたり、益虫として記憶されている方がほとんどではないでしょうか。
ですが、テントウムシは国内では150種類が確認されており、その中には虫ではなく葉を食害する仲間もいます。彼らは「テントウムシダマシ」と呼ばれており、代表とされるのがオオニジュウヤホシテントウとニジュウヤホシテントウです。
目次
テントウムシには肉食・草食・菌食がいる
そもそも、テントウムシは、甲虫目テントウムシ科に分類される昆虫の総称です。光沢のある鮮やかな赤に黒の斑点があるナナホシテントウなどに代表されるのが、アブラムシなど害虫を食べてくれる肉食系テントウムシ。
また、黄色一色のテントウムシや、オレンジ色に白い斑点のあるものが、ウドンコ病などの菌類を食べてくれるキイロテントウなどの菌食系テントウムシ。
そして、葉や果肉などを食害してしまうのが、テントウムシダマシと呼ばれる草食系テントウムシ。平均14度以下の地域に生息するのがオオニジュウヤホシテントウ。それより気温が高い地方で生息しているのがニジュウヤホシテントウです。これらの草食系テントウムシは肉食の種類に比べて鞘翅(しょうし・甲虫の外側の固い方の羽)に毛が多いため、つやがないのが特徴です。
テントウムシダマシはどこから発生?
テントウムシダマシの発生時期は4月~10月頃。
テントウムシダマシは成虫で越冬し、まず春先にジャガイモの新芽を食べに来るものが多いようです。そして目立たない下のほうの葉裏に産卵を始めます。1回の産卵で30~50個の卵を産みます。孵化した幼虫が6月以降に成虫になって再び産卵をします。繁殖する回数は種類によって異なり、ニジュウヤホシテントウは年に2回、オオニジュウヤホシテントウは年に1回です。また、ジャガイモの葉を食べつくしたあとは、ナス科やウリ科の葉を食べに来ます。ジャガイモとナス・きゅうりなどを隣接して植えている場合は大量発生の原因になってしまうことがありますので注意が必要です。
テントウムシは繁殖力がすごい
テントウムシは1匹が一生の間に産卵する数が非常に多いです。ナナホシテントウなども、2か月ほど産卵を続け、その数1600~2600個(!)に上ることもあります。テントウダマシムシはそれよりは少なく、産卵数は500~700個になります。
テントウムシダマシが好む植物
ナス・ジャガイモ・トマト・ミニトマト・キュウリ・トウガラシ・ピーマン・エダマメ・ゴボウ・ハクサイ・カラスウリ・ホオズキ・イヌホオズキ
テントウムシダマシの被害
テントウムシダマシは成虫、幼虫共に葉の裏から葉の表皮を残して網目状に食害します。葉は、網目状になったり、透けてしまったります。ひどいときは茎や果肉も食害されてしまいます。
被害にあった植物を放っておくと
テントウムシダマシに食害されたミニトマトの葉
テントウムシダマシの食欲は大変旺盛です。テントウムシダマシが野菜に大量に発生した場合、葉が大量に食害されてしまいます。被害が多くなると、光合成ができなくなってしまい、葉は褐変して縮んだようになり枯れてしまいます。大発生すると花や茎、果実も食害されてしまい、生育の悪化や果実の奇形、収穫量の低下などの被害が出てしまいます。
特にウリ科(キュウリ・カボチャ)などは葉の光合成によって実が大きくなるのでテントウムシダマシの被害による影響は甚大です。
テントウムシダマシに被害に遭わない為の予防と対策は?
・ジャガイモの近くにはナスやキュウリなど植えないようにする
・テントウムシダマシが好む雑草(ナス科など)は見つけたら引き抜いておく
・障壁作物を囲う様に植えて飛来を予防する(デントコーンやソルゴーなどが有効)
・幼虫や卵を発見したら見つけ次第捕殺する
・防虫ネットを使用し成虫の飛来を防止する
・殺虫剤を使用する場合は、対象の害虫にのみ効果があるものを選ぶこと。益虫には被害が及ばないようにする
テントウムシダマシを農薬(薬剤)を使わずに駆除するには?
テントウムシダマシが好む植物を栽培する際は、卵があることを想定して、こまめに葉裏をチェックしましょう。特に株もとに近い下の方の葉裏をチェックします。卵の時点で駆除することが出来れば、被害は最小限で済みます。
孵化したばかりのテントウムシダマシの幼虫は、とても小さいので見つけづらいですが、終齢幼虫になるまでは集団行動ですので、葉の裏を見るとびっしりと幼虫がついていたり、食害跡を見つけることが出来ます。幼虫を見つけた場合は葉ごと切り取って畑の外で処分するようにしましょう。
成虫がよくいる場所は株元の込み入った葉の根部分です。葉裏などよく注意してみるようにしましょう。さほどすばしっこくないので、葉の表にいる場合は捕殺が可能です。ただし、葉が込み入った部分では手で捕殺することが難しいです。葉が少し揺れただけでもコロッと落下してしまうことがあるので、ペットボトルをカットした受けなどを用意して捕殺するようにしましょう。
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