世界一小さな植物園で「博物バザール」開催
土屋 悟
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うみねこ博物堂…かくも美しき標本の世界
うみねこ博物堂は神奈川県相模原市に実店舗を持つ博物系雑貨店。昆虫や海洋生物などの生き物から鉱物などまで、幅広く標本を取りそろえることで定評のあるお店です。今回も、色とりどりの昆虫の標本などを目当てに訪れた来場者も多かったようです。
イワシスプーン、1000円
うみねこ博物堂はユニークなオリジナル雑貨も魅力の一つ。本物の干したイワシのような「イワシスプーン」が人気でした。
Dubhe(ドゥーベ)…風合いと歴史の重みを感じるボタニカルアート
ドゥーベが主に扱うのは博物画。当時のカタログや図鑑のために描かれ、書籍の形で残っているものを、1ページごとに販売しています。元々は実用的な目的で描かれたものですが、現代の目で見ると美しいアートとして観賞価値の高いものばかり。草花やサボテンといった植物だけでなく、昆虫などの生き物や、鉱物などの無生物の絵も並び、バラの画家として知られるルデゥーテの作品も飾られていました。たくさんある絵の中から、気に入った一枚を念入りに選ぶ人の姿が多く見受けられました。
ルドゥーテが描いたバラ
大人向けのワークショップも開催!
画像提供、撮影協力/渋谷区ふれあい植物センター
今回はグッズの販売以外にワークショップを開催。
ワークショップを行ったのは、様々なイベントや博物館に出張し、ワークショップを提供している「博物倶楽部」という実験・観察ボランティアグループ。
大人向けのワークショップをテーマに骨の話、コケの観察会、水滴顕微鏡作り、ハクブツムシ作り、電子ほたる作り、五角形の動物の不思議、飛ぶ種作りなどが開催されました。
画像提供、撮影協力/渋谷区ふれあい植物センター
中でも、コケ観察会は植物センターでのコケ展示に協力している「モスモス コケの森」氏によるガーデン内のコケ観察会。植物園内でもめったに注目・観察されることのないコケにスポットを当てて紹介した内容が好評でした。
渋谷区ふれあい植物センターってどんなところ?
「渋谷区ふれあい植物センター」は渋谷駅と恵比寿駅の間、渋谷川のそばに建つ渋谷区立の植物園。日本で一番小さな植物園ですが、園内には500種を超える植物が植えられ、四季折々の花を楽しむことができます。展示のほとんどは屋内の施設の中にあり、通年、熱帯性の植物が緑濃く茂っており、食虫植物や多肉植物、モモイロバナナなどの熱帯果樹やバニラをはじめとするランの仲間などが目を楽しませてくれます。NHK地上波・BSで放映されたテレビドラマ「植物男子ベランダー」内のミニコーナー、「多肉 愛の劇場」のロケ地となったことでも知られています。
植物園に行って、展示を見て回って終わりというのではなく、ワークショップで積極的に学んだり、気に入った物を買うこともできた今回のイベント。深い専門知識を持った出店者にいろいろ聞いたり、来場者同士で話が盛り上がったりといったシーンも何度も見かけました。植物園という場を活かした、新しいコミュニケーションのシーンを見た気がしました。
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