清水 柾孝さんが紹介する|はじめての一鉢におすすめの洋ラン
LOVEGREEN編集部
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洋ランというと思いつく種類は何ですか? ランと言えば、贈答で有名な胡蝶蘭(コチョウラン)をイメージする方が多いと思います。じつは洋ランの仲間にはたくさんの種類がいて、香りのある花を咲かせるランや個性的な姿のランなど見ていて面白いものばかり。今回、そんな洋ランの生態やおすすめの種類についてランに詳しい清水 柾孝さんに尋ねました。
清水 柾孝 (しみず まさたか)
9歳の時にパフィオに出会い、それから洋ラン栽培を始め、現在は800株の栽培・育種に取り組む。全日本蘭協会、宇都宮蘭友会所属。多数の品評会・展示会にて入賞暦、審査員経験あり。園芸資材メーカーに勤務。
目次
洋ランは、どこに分布しているのでしょうか?
じつは私たちの身近に見られる洋ランは、ほんのわずかな種類だけです。
世界中に野生に生えているランは約25,000種あると言われています。さらに、人間が観賞するために品種改良をした種類も合わせると約10万種ほど。他の植物には、見られない多種多様な姿を楽しめるのがランの魅力のひとつ。
世界中どの地域にもランは分布していますが、特に多くのランが自生している地域は「世界三大自生地」と呼ばれます。1つ目がフィリピンやインドネシア、タイなどの東南アジア地域で約7,000種類、2つ目はブラジル、エクアドルなどの南米地域で約8,000種類、3つ目は南アフリカやマダガスカルなどの南アフリカ地域で約3,500種類が代表とされています。ちなみに日本にも約300種類ほどランは自生しています。
ランの種類には着生ランと地生ランがあるとお聞きしました。
着生ランについて教えてください。
樹の幹や枝、岩などの地面とは異なる場所に根を伸ばし生育するランのことを指します。
主な特徴
種類にもよりますが、3mほどの熱帯高木の上部に生えていたり、他の植物は生息できないような岩場に生えていたりしています。空中の湿気や濃霧、樹木や岩を伝わる雨から水分を得て生長します。更に、乾燥に耐えられるように肉厚の葉やバルブといった水分や栄養分を貯める器官をもっています。(樹木に寄生しているわけではありません。)
代表的な着生ラン
ファレノプシス(コチョウラン)、カトレヤ、オンシジウム、デンドロビウム、バンダ、アングレカム、セロジネ、エピデンドラムなど
地生ランについて教えてください。
他の多くの植物と同様に地面に根を伸ばし成長するランのことを指します。
主な特徴
水分が保たれやすい地面に生えているため、水分を貯める様な器官を持たず、葉も薄い種類が多いです。
種類にもよりますが、熱帯雨林の日差しがあまり射し込まない日陰の地面に生えていたり、草原のような草と紛れた明るい地面に生えていたりします。(地中で球根を形成するランも含まれます。)
代表的な地生ラン
パフィオペディラム、シンビジウム(一部を除く)、エビネ、シラン、ディサ、ウチョウラン、ハベナリアなど
\はじめての一鉢におすすめ洋ランを教えてください。/
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