世界の植物紀行 – 四代目金岡又右衛門 – 「オーストラリアの希少なマクロザミア」後編 – 採取、そして日本へ

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アボリジニーが残した手形

そして再び車に飛び乗り洗浄施設から約小一時間、山道をかき分けながら入っていったときに、目の前に広がっていたのがこの写真である。

とてもパワーを感じる自然のドームがあった。世界の絶景というわけではないかもしれないが、惹きつけられるものを感じた。管理者曰くこの場所は当然観光地ではないので、人は殆んど来ることがなく、そのままの姿で保たれているとのこと。そしてそこから放たれているオーラは、まるで自然と私たち一行を包み込み、一体化させるようにも感じられた。言葉や文字、画像では言い表せられないものである。

 

少し興奮気味でさらに歩き進めば、とんでもない光景を目にすることになった。その写真は次である。

 

これは原住民であるアボリジニーの人びとが残した手形とのこと。どれぐらい前に残されたものかは定かではないらしいが、地層からはこの地は何千年前からの物であるとは推測される。

 

そしてこの手形の持つ意味・メッセージなどを解明するために、この地を多くの考古学者が、研究をしているとのこと。

 

手形の中には手のひらだけのものやひじ付近まであるものなどがある。研究によると手の平だけより、より長くひじなどまで残されているものが、位(年長)が上の人物になるとの説明を受けたが、まだまだ解明できていないことが多いと教えていただけた。

私も原住民であるアボリジニーの人たちが、何を思い、何を感じ、何を願いながら、この壁に形として残していったのかを想像してみたが、読み取ることが出来なかった。また真実は誰にも解らないかもしれない。しかし数千年も前から存在した植物や人類の軌跡を、実際に見て触れ感じられる素晴らしい体験をさせていただけ、とても意義深いものを感じ、今までなかったような違った感覚の感動に覆われ、後ろ髪をひかれる思いでこの地を後にし、再びベースキャンプである管理地へと戻ることにした。

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