前田有紀の一“花”言vol.64 〜秋の鎌倉さんぽ
LOVEGREEN編集部
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フラワーアーティストの前田有紀さんが、一家言ならぬ一“花”言と称して、その時期に気になる旬のお花や魅力、そして前田さんならではのアレンジ術などをお届けするこちらの企画。今回は秋の花巡り。鎌倉にあるお寺を訪れて、この時期に咲いている植物をご紹介します。心地良い秋の風に触れながら、鎌倉を散策してみませんか。
鎌倉、秋の花巡り
街の花屋さんでも秋の草花が多く立ち並ぶこの季節。自然の草花の秋の深まり具合はどうかなと、天気のいい日に北鎌倉を訪れました。という訳で今回は北鎌倉の秋の花巡りです。
北鎌倉でも好きなお寺の一つ、「浄智寺」へ行きました。鎌倉の禅宗寺院を代表する「鎌倉五山」の一つ。季節ごとの花を楽しむことができます。
コスモス
ススキ
夏の花が終わりを告げ、コスモスやススキなど、秋の草花が多く咲き始めていました。
シュウメイギク
キンポウゲ科の多年草で秋牡丹とも言われています。浄智寺の書院が眺められる庭にはたくさんのシュウメイギクが植えられていて、この季節は風情ある景色を楽しめます。蕾も多かったので、10月上旬は一面のシュウメイギクを楽しめそうですね!
タマアジサイ
玉のような蕾が特徴のタマアジサイ。はじけるように花をつけるお花です。鎌倉でのアジサイの季節といえば6月ですが、タマアジサイは夏以降時期をずらしてひっそりと風景に馴染むように咲いています。
ムラサキシキブ
そして、ふと足元に目をやると紫色の小さな実が可愛らしいムラサキシキブ。
一際目をひく鮮やかな紫色が秋の彩りを楽しませてくれます。いまはまだ実をつけたばかりだったので、これから10月には色々な場所で、見つけて楽しむことができそうです。
お寺を訪れて楽しいのは、季節のお花と合わせて本堂やお茶室、書院などの建物を眺めることができること。鎌倉時代はどんな風だったのだろう?と想像しています。今はとても静かな佇まいのこの浄智寺は、室町時代までは数百人の僧侶が修行生活をするところだったそうです。
にぎやかな昔も変わらずに、こうして季節のお花が愛でられていたのかなと想像すると、より一層季節ごとの花のある風景も大切な景色に思えてきます。季節が変わる度に訪れて、目に焼き付けていたいものです。
彼岸花
また、お昼に訪れた「ISAYAH TIME AND SPACE」では、古民家の庭園で、彼岸花がポツポツと咲き始めていました。来週になると大きな金木犀が一斉に咲き始めるそう。
金木犀
季節ごとの草花が散策しながら楽しめる静かな北鎌倉。10月に満開を迎える花もたくさんあるので、ちょっとした息抜きにお立ち寄りくださいね♪
「浄智寺」
鎌倉市山ノ内 1402 JR北鎌倉駅より徒歩約6分
拝観時間 9:00~16:30 拝観料 200円
「ISAYAH TIME AND SPACE」
鎌倉市山ノ内197−71
営業時間 11:30〜日没 木曜日定休
https://isayah.jp/
PROFILE
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フラワーアーティスト 前田有紀さん
10年間テレビ局に勤務した後、2013年イギリスに留学。コッツウォルズ・グロセスター州の古城で見習いガーデナーとして働いた後、都内のフラワーショップで3年の修業を積む。「人の暮らしの中で、花と緑をもっと身近にしたい」という思いからイベントやウェディングの装花や作品制作など、様々な空間での花のあり方を提案する。2018年秋に自身のフラワーブランドguiを立ち上げる。
Facebook/前田有紀『一日一花』
instagram/前田有紀 『一日一花』
Instagram/“guiflower”
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