世界中の個性派植物たちが集合! 代々木VILLAGEの「世界で1つの庭」をレポート
LOVEGREEN編集部
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JR代々木駅から徒歩2分、都会の真ん中にある商業施設「代々木VILLAGE by kurkku」。レストランである「code kurkku(コードクルック)」やカフェ、ベーカリー、バルなどの店舗が集まっています。
この施設の特徴のひとつは、ずばりお庭! 一歩足を踏み入れれば、誰でも楽しめるファンタジー感あふれる植物の世界が広がっているのです。
今回は、「代々木VILLAGE by kurkku」のお庭についてご紹介します。
目次
世界中の植物が集まったガーデン
メキシコ原産のアガベ、地中海からやってきたオリーブ、オーストラリアのアボリジニに使われていたティーツリー、中国原産のハンカチの木の大木……。代々木VILLAGE の門をくぐれば、世界中から集められた様々な植物たちの姿が目に入ります。
『共存』という言葉をテーマに、世界各国を代表する植物がボーダーを超えて仲良く暮らす”世界で1つの庭”。存在感たっぷりの植物たちが共存するお庭の一部をご紹介します。
最初に見えるのは、ユッカ・ロストラータ。
ユッカの足元では形の美しいアガベが出迎えてくれます。
樹齢500年を生きたオリーブの木だそうです。奥に置かれているのは、200年前のペルシャ人が実際に使っていた、オリーブオイルを入れる大壺。並んだ二つを見ると、時空を飛び越えるような感覚を受けます。
どうでしょう。このオリーブの木の樹皮の、味のあること!
ヒマラヤ杉といえば公園などで見上げるほどの大木になっているイメージがあると思いますが、こちらのヒマラヤ杉は枝垂れ性のもの。ずいぶん感じが違います。
プロテアの花が咲いていました。
中へ進むと、不思議なフォルムのモニュメント? とよくマッチした植栽。このあたりはまるでジャングルのようです。写真左に見えるのは、2016年夏に開花し、枯れてしまったアガベ サルミアナ var. フェロックス。
よく見ると、実のついたティーツリーの木もありました。
なんの実だか分かるでしょうか。これはハンカチの木の実です。枝に白いハンカチを吊るしたような独特の花が夏に咲きます。代々木VILLAGEに植えられているのは、なかなか大きなハンカチの木。
植物のプレートがとっても面白い!
代々木VILLAGEのお庭には、植物の説明が書かれたプレートがたくさんあります。じつはこのプレートがとっても面白いのです!
ただ植物の名前や原産地を説明しているのではありません。どんな経路をへて代々木までやってきたのか、またその木が私たちにどんなインスピレーションを与えてくれるのかを、夢のある言葉で教えてくれます。
竜血樹
『イエメン・ソコトラ島の竜血樹と姿形がよく似ているが、この竜血樹はカナリア諸島原産のものである。この樹液は染料や薬になり、古くからシルクロードを通って東洋でも取引された。世界には3種類竜血樹があるといい、のこるべきもう一種のゆくえを海外の数人のプラントハンターが追っている。』
イトスギ
『死に対する悲嘆の象徴としてイトスギはヨーロッパでは墓場に植えられていたり、棺にも飾られたりする。キリストが磔にされた十字架もイトスギだったという。この種は、カシミールイトスギといって、ブータンで発見されたもの。特徴はその姿の美しいことと、不安定で風の影響を受けやすいこと。』
ボトルツリー
『南半球から船で一ヶ月かけて日本にやってきたこの木は、ボトルに似ていることからボトルツリーと呼ばれている。べつに花や実がきれいというわけでなく、はたまた決してなにかの役に立つわけでもない。しかし、役立たずの木であっても、誰にも愛される愛嬌あふれるその存在価値に、言葉はいらない。抱きついてみたらよくわかるのかもしれない。』
※『』内はプレートからの引用。
代々木VILLAGEのお庭は誰が作ったの?
代々木VILLAGEにある個性的な植物たちは、プラントハンターの西畠清順(にしはた せいじゅん)さんが世界中をめぐって集めてきたものです。
そら植物園 代表 西畠清順 プロフィール
幕末より150年続く花と植木の卸問屋の五代目であり、そら植物園(株)代表取締役社長。
21歳より日本各地・世界各国を旅してさまざまな植 物を収集するプラントハンターとしてキャリアをスタートさせ、今では年間250トン もの植物を輸出入し、日本はもとより海外の貴族や王族、植物園、政府機関、 企業などに届けている。
2012年、ひとのこころに植物を植える活動・そら植物園を設立し、名前を公表して活動を開始。初プロジェクトとなる「共存」をテーマに手掛けた、世界各国の植物が森を形成している代々木ヴィレッジの庭を手掛け、 その後の都会の緑化事業に大きな影響を与えた。
また、東日本大震災復興祈願イベントとして、日本全国47都道府県から集めた巨大な桜を同時に都内でいち早く咲かせることに成功した「桜を見上げよう。 sakura project」は、全国的なニュースとなり、その後、植物に関するさまざまなプロジェクトを各地で展開、日本の植物界の革命児として反響を呼んでいる。
こんなイベントやってました!
代々木VILLAGEの二階には、そら植物園インフォメーションセンター&カフェがあります。2017年10月28日~29日には、西畠さんとフェリシモがコラボレーションして新しく誕生した「OliveilOve(オリーブアイラブ)」というブランドのお披露目展示会が開催されていました。
すべては植物からはじまる
そら植物園の西畠清順さんとフェリシモのコラボブランド『オリーブアイラブ』。オリーブを代名詞に、「植物をまんなかにした暮らしとひととのつながり」を提案しています。
写真のカラフルなビーズは、なんと一切着色をしていないそうです。世界中から集めたアイロンウッドやパープルハートなどの材木を人の手で丁寧に削って作られています。自然な色合いと質量感には、なんとも言えない魅力があります。
そのほか、樹齢100年のオリーブからとったプレート(写真)や、オリーブをモチーフとしたバッグなどのグッズが発表されていました。
そら植物園インフォメーションセンター&カフェ
お披露目展示会と別のスペースでは、そら植物園の国内外のプロジェクト紹介や、イベント情報などを紹介していました(こちらは常時展示)。書籍、グッズ、ドリンクやお菓子の販売があります。
代々木VILLAGEのアクセス情報など
住所
〒151-0053
渋谷区代々木1-28-9
アクセス
JR山手線・総武線「代々木駅」西口より徒歩2分
都営大江戸線「代々木駅」A1出口より徒歩1分
小田急小田原線「南新宿駅」より徒歩5分
代々木駅西口。改札を出てすぐの交差点を渡り、道なりに少し歩くと見えます。
いかがでしたか?
まるで植物の遊園地みたいな、代々木VILLAGEのお庭。いつ訪れてもきっと新たな発見があると思います。近くにご用の際には、ぜひ立ち寄ってみてください。
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