つぼみも葉も気づけば丸坊主!?ハバチの幼虫・成虫の防除や駆除方法
小野寺葉月
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大量に発生し花芽や新芽、葉を大量に食害してしまう・・・。そんなおそろしい相手がハバチの幼虫です。
目次
そもそもハバチって蜂?
ハバチは蜂の仲間です。ハチ目ハバチ亜目の原始的なハチと言われている種類です。ハバチとつく種類はおよそ10000種!いるとされていて、日本では現在、720種が確認されていますが実際には1000種近く存在すると言われています。蜂の仲間ではありますが、針はないため刺されたりなどということはありません。幼虫の時はパッと見たところ青虫なので、チョウやガになるかな?と思いますが、実際はハバチになるんですね。
ハバチが好きな花植物
バラが大好きなチュウレンジハバチ
ハバチのなかでも、バラを食害してしまうチュウレンジハバチはバラを育てている方にとっては天敵と言ってもよい害虫です。腹部は黄色く、黒っぽい羽が特徴で、産卵管を茎に突き刺し卵を産み付けます。産卵された茎は、やがて縦に避けていくため、見ればすぐにわかるようになります。発生時期は5月ごろから10月ごろですが、年3,4回発生します。卵から孵化して30日間の幼虫期間で、バラの苗が丸坊主になってしまうほどの食欲を見せます。
若齢幼虫のうちは、集団で葉を囲んで食べつくしてしまいます。成虫が卵を産み付けるのは今年伸びた枝(シュート)です。おそらく枝が柔らかく、産卵がしやすいものと思われます。
シモツケが大好きなシモツケマルハバチ
シモツケの葉が太い葉脈を残してなくなっており、現場には脱皮した後の皮が残されていました。
食べて食べて、体が大きくなって、脱ぎ捨てた模様です。シモツケマルバチの幼虫、特徴は砂糖ガケしたような体の斑点。
体自体も黄色~緑いろの半透明な感じがとっても可愛らしいです。半透明なので食べたもので体の色が変わるという可愛さです。が・・・食欲は可愛らしくありませんのでご注意下さい。シモツケマルハバチもチュウレンジハバチ同様に茎に産卵管を突き刺して産卵します。
ハバチの駆除方法
①テデトール
テデトール。つまり手で取る。地道に一匹ずつ。見つけたら即、袋に入れて補殺です。割りばしでつまんでもいいですが、結構相手に気づかれて地面へと落下していくので、気を付けましょう。量が多い時は袋の中で殺虫剤をまくと、植物に薬をまくよりも効率が良いです。
②農薬をまく
農薬を使うときは、卵から孵化したての若齢幼虫のときのほうが効果が出やすいです。終齢幼虫に近づいてくると薬の効果が出にくいため駆除が大変です。早期発見、早期駆除・防除が必要です。
ハバチの防除方法
駆除の項目でも記載がありますが、早期発見・早期防除が基本です。発生時期に近づいて来たら、ハバチが飛んでいないかをチェックします。ハバチは産卵時期すごくゆっくりとした飛行になるので、茎に取り付いたところで補殺することも可能です。ハバチの成虫を見かけた場合、まず茎に産卵あとがないかどうかを確認しましょう。もしあった場合は
①産み付けられた茎のところをハサミでカットして廃棄
②産卵あとにマチ針のようなものを差し入れて卵を掻き出す(卵は30~40個を縦に2列で産み付ける)
③孵化するまで待ち、孵化したのを確認したら幼虫を補殺。食害されている葉ごと切り取る
以上3つの方法で防除しましょう。
成虫が飛来することを防除するには
◆黄色いバケツ/トレイに水をはって置いておくとすべてではないですが成虫を捕獲することができます
◆鉢や苗にネットをかけておく
飛来すること自体を予防できれば、卵を産み付けられることもなく、幼虫に食害されることもありません。
バラの苗についてしまうと、つぼみを食害されてしまうので、成虫の飛来&産卵シーズンは時期は気が気じゃないですよね。気を付けてみてあげて、今年もきれいな花を楽しみましょう!
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