サボテンの接木(つぎき)って?きほんの仕組、やり方を「CORONCACTUS」芳山 比斗志さんに教えてもらいました
LOVEGREEN編集部
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すらっと柱のようなサボテンの上から姿の違うサボテンが乗っかっている。不思議な姿をしているのでインテリアショップなどでも見かけるようになった接木のサボテン。実はしっかりとした目的があり行われています。
今回はそんな接木のきほんを教えていただきました。
目次
教えてくれた人
CORONCACTUS
芳山 比斗志さん
サボテンの育種家。三重県四日市市でサボテン専門園
「CORONCACTUS(コロンカクタス)」を経営。新しいサボテンの作出に力を入れている。
接木とは?
接木は生産者の技術の一つで、繁殖目的で行います。 種を取るために生長促進や弱い種類、難物など、自分の根っこでは育ちが遅いものを強い台木(下のサボテン)の力を借りて生長させるためです。
開花まで年数を要するサボテンを接木後、1年で開花させる事も可能となります。上のサボテンを穂木(ほぎ)、台になる下のサボテンのことを台木と呼びます。台木を観察し、春〜生長が始まり5cmほど生長したら継ぎ時です。
台木の種類と特徴
台木と穂木にも相性があります。相性が悪いとなかなかつかないということがあります。それぞれの特徴をみてみよう。
写真左:竜神木(りゅうじんぼく)
3種類の中で、一番ポピュラーで扱いやすいのが竜神木。穂木(ほぎ)の柔らかさと、竜神木の柔らかさで合いやすいです。
写真中:三角柱(さんかくちゅう)
生長が早く、側芽がよく出ます。肥料を好むので、元肥入りの観葉植物の土を使うと良いでしょう。寒さには弱いです。
写真右:袖ヶ浦(そでがうら)
接木を行うときに、時期を選ぶのが袖ヶ浦。生長開始の3月〜4月下旬に行うのが良いです。時期を逃すと滑りやすく扱いにくいです。
サボテンの断面図ってどうなっているの?
サボテンの切り口って見たことありますか?スパッと切ると、水分をたくさん含んでいるのでジューシー。真ん中の色が違う部分が維管束です。水や栄養を運搬するための組織である維管束を合わせることで、台木より栄養をもらって生長を促しています。接木を行う時は維管束同士を綺麗に合わせるのではなく、少しずらして着けるようにします。
穂木(兜)の断面。中央が維管束
台木(竜神木)の断面。中央が維管束
\接木をしてみよう/
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