なす(茄子)の保存方法|保存期間やレシピ、長持ちさせるコツ
山田智美
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なす(茄子)を上手に保存してたくさん食べましょう。保存方法4種とそれぞれの保存期間、長期保存するために知っておきたいコツ、保存食レシピや保存したなすを使った料理まで。
目次
- なす(茄子)とは?基本情報
- なす(茄子)を保存して長持ちさせるコツ
- なす(茄子)の常温保存
- なす(茄子)の冷蔵保存
- なす(茄子)の保存|冷凍
- なす(茄子)の保存|乾燥(干しなす)
- カットしたなす(茄子)の保存
- なす保存食レシピ|貧乏人のキャビア
- 保存したなす(茄子)のレシピ
なす(茄子)とは?基本情報
- 学名:Solanum melongena
- 科名・属名:ナス科ナス属
- 分類:多年草(一年草)
なす(茄子)の特徴
なすはナス科ナス属の淡色野菜。暖かいところでは多年草ですが、日本では越冬が難しいため一年草として扱われています。
果皮は黒っぽい紫色で光沢があり、果肉部分は白に近い黄緑色をしているのが特徴です。
育てやすく、夏から秋までたくさん収穫ができるので、家庭菜園の人気者。夏なすはたくさんお日様を浴びて、果皮も固く果肉が詰まっています。秋なすは水分が多く柔らかいのが特徴です。
なす(茄子)を保存して長持ちさせるコツ
新鮮ななす(茄子)を選ぼう
鮮度が良いなすは果皮にツヤとハリがあります。また、ヘタ(ガク)の部分が固くハリがあるのが水分を多く含んだ新鮮ななすです。
なすは水分を多く含む野菜。鮮度が落ちると水分が減り、果皮にしわが寄ったり、ヘタ(ガク)がしなびてきます。よく見極めて、瑞々しく新鮮ななすを選んでください。
低温が苦手
なすは低温が苦手な野菜。冷蔵庫の野菜室もなすにとっては寒すぎます。保存袋に入れるなど、直接冷気が触れないようにするのがよいでしょう。
水気をふき取る
保存の前にしっかりと水気をふき取ることを忘れないでください。余計な水分がついていると、そこから傷んでしまいます。なお、洗うのは調理前にしましょう。
水分の蒸発を防ぐ
なすは水分を多く含んでいます。水分が蒸発するとハリがなくなり、しなびてきてしまいます。ラップで包むなどして水分の蒸発を防ぐようにします。
ただし、常温保存の場合は別です。ラップに包んでおくと蒸れて傷んでしまう心配があるので、包まずに保存しましょう。
丸ごと保存するならヘタ(ガク)はとらない
なすは果肉が空気に触れるとそこから酸化して傷んでいきます。丸ごと保存するならヘタ(ガク)はつけたままにしておきましょう。切ってしまった場合は、しっかりとラップで覆って、酸化を防ぐようにしてください。
なす(茄子)の常温保存方法
なすを常温で保存する方法は、洗わずにザルや布巾、キッチンペーパーを敷いたお皿の上に並べて置いておくだけ。直射日光を避けて、できるだけ風通しの良い場所に置いておきます。蒸れると傷みやすくなるので、密閉容器は避けるようにしましょう。
気温の高い夏で1~2日、秋でも2~3日で食べきるようにします。
※常温とは、室内の温度のこと。15℃~30℃くらいとされています。
保存期間
夏1~2日、秋2~3日
なす(茄子)の冷蔵保存方法
なすを冷蔵庫で保存する方法です。そのまま冷蔵庫の野菜室に入れておくだけでも2~3日はおいしく食べられます。
さらに長持ちさせる方法を紹介します。
- 水分をよくふき取る(洗うのは調理をするときにする)
- 1つずつ新聞紙やラップ、キッチンタオルなどで包む
- まとめて密閉できる保存袋に入れて冷蔵庫の野菜室で保存
この方法で1週間程度保存が可能です。
なすは低温が苦手な野菜。野菜室が寒すぎることもあります。紙で包むことで冷えすぎと水分の蒸発を防ぐことができます。
保存期間
1週間程度
なす(茄子)の冷凍保存方法
なすを冷凍保存するなら、収穫あるいは購入してすぐの鮮度が良いうちに行いましょう。丸ごとのなすとカットしたなす、それぞれの冷凍保存方法です。
なす(茄子)の丸ごと冷凍保存方法
- なすのヘタをを切り落とす
- 水分を拭き取り、1つずつラップで包み、密閉できる保存袋に入れて冷凍庫で保存
使用する際は常温に10分程度置いておけば包丁で切れるようになります。
カットしたなす(茄子)の冷凍保存方法
- なすを調理しやすいサイズにカットする
- 水に5分くらいさらしてアク抜きをする
- ザルに上げ、水分をよく拭き取る
- 使いやすい量ごとにラップで包み、密閉できる保存袋に入れて冷凍庫で保存
この方法で1か月程度保存が可能です。調理する際は解凍せずそのまま使います。なすに水分がついていると調理の際に水っぽくなってしまうので、しっかりと拭き取ってください。
保存期間
1か月程度
なす(茄子)の乾燥保存方法
なすを干し野菜にして保存する方法です。
- なすを輪切りにする
- 水に5分くらいさらしてアク抜きをする
- ザルやネットに入れて天日で2日ほど干す
乾燥させたなすは湿気が苦手。密閉できる容器に入れ、冷蔵庫で保存しましょう。
乾燥させたなすは水に浸すと柔らかくなります。炒め物にしたり、オイルでマリネしたり、スープの具にしたりして使用できます。
保存期間
冷蔵庫で2週間程度
カットしたなす(茄子)の保存方法
カットしたなすが余ってしまった場合の保存方法です。
冷蔵
なすは酸化が早いので、切断面が空気に触れないようにしっかりとラップで包み、密閉できる保存袋に入れて野菜室で保存します。
あまり日持ちはしないので、翌日には使い切るようにしましょう。
冷凍
細かくカットしてしまったなすは冷凍保存が有効です。
まとめてラップで包み、密閉できる保存袋に入れて冷凍庫で保存します。1か月程度で使い切るようにしましょう。
なす保存食レシピ|貧乏人のキャビア
冷蔵庫で3~4日保存できるなすの保存食。ペースト状になった見た目がキャビアに似ていることから貧乏人のキャビアと呼ばれるフランスのお惣菜です。
キャビアに似ているかどうかはともかく、おいしいなすの保存食です。
材料
- なす 1つ
- ブラックオリーブ 7~8個
- アンチョビ 1~2片
- ニンニク 1/2個
- オリーブオイル 大さじ1/2
作り方
- なすはグリルで皮が焦げるくらいまで焼き、皮を剥き、みじん切り
- ブラックオリーブ、ニンニクもみじん切り
- なす、ブラックオリーブ、アンチョビ、にんにくをまな板の上で叩きながら混ぜ合わせる
- 全体が細かく混ざったらフライパンに入れ、オリーブオイルを回しかけて、弱火で加熱する
- 全体が粗いペースト状になったら出来上がり
密封できる容器に入れて、冷蔵庫で保存してください。
バゲットに塗ったり、グリル野菜のディップにしたりと使い方はいろいろ。パンに塗って軽食にもどうぞ。
保存したなす(茄子)のレシピ
なすの豆鼓醤炒め
なすの皮を剥いてから細切りにして冷凍しておけば、すぐに調理できます。もちろん冷蔵や常温で保存したなすでもおいしく作ることができます。
材料
- なす 食べたいだけ
- ネギ みじん切り
- すりおろしショウガ 少々
- 鷹の爪 輪切り
- 豆鼓醤
- オイスターソース
作り方
- ナスは皮を剥いて細切りにし、水にさらしておく
- フライパンに油を入れ、ネギのみじん切り、すりおろしショウガ、鷹の爪を入れて香りを出す
- フライパンになすを加え、しんなりしたら炒めたら豆鼓醤を加える
- 全体に豆鼓醤が馴染んだら、仕上げにオイスターソースを垂らし、全体を混ぜ合わせて出来上がり
炒めながら豆鼓醤をしっかりとなじませることでクセのある味に仕上がります。豆鼓醤を甜面醤にすると、甘味とコクのあるなす炒めが楽しめます。
冷凍なすの煮びたし風
冷凍保存したなすは水分が抜けているので、味が染みやすくなっています。煮びたしにぴったりです。
材料
- 冷凍なす
- 市販のめんつゆ なすがひたひたになるくらい
- 水 めんつゆと同量か少なめの量
- すりおろしショウガ 少々
- 小口ネギ 適宜(あってもなくても)
作り方
- 耐熱皿に冷凍なすを入れ、ひたひたになるくらいまでめんつゆと水を注ぐ
- すりおろしショウガを加え、さっと和える
- 500wのレンジで3分加熱する
- そのまま熱が冷めるまで放っておく
- 冷めたら器に盛って、小口ネギを散らして出来上がり
冷凍なすからも水分がでるので、めんつゆを薄める水分は少なめにしておきます。冷めていく過程で冷凍なすに味がしみ込み、おいしい煮びたしになります。
夏から秋まで大活躍のなす。煮ても焼いても揚げてもおいしい野菜です。なすを保存しておけば、ちょっとあと一品ほしいというときにも便利。季節の野菜をたくさん楽しんでください。
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