ナス(なす・茄子)の育て方・栽培|植物図鑑

植物名
ナス(なす・茄子)
学名
Solanum melongena
英名
Aubergine, Eggplant
和名
茄子
科名
ナス科
属名
ナス属
原産地
インド

ナス(なす・茄子)の特徴

原産はインドです。日本には奈良時代に中国から伝わり、古くから日本人に親しまれた野菜のひとつです。ナスの形は、丸や卵、中長、長形など様々な品種が栽培されています。幅広く料理にも使えるので和洋中問わず、味を楽しむことができます。

みなさんがよくご存じの縁起の良い初夢の順番「一富士、二鷹、三茄子」ですが、江戸時代の初物のナスは1個がなんと1両。そのため庶民が正月に初物のナスを食べることは、夢のまた夢…叶わぬ夢でした。初夢にナスが登場すると縁起が良いとされるのもこのことからうかがえます。
現在のようにハウス栽培がない江戸時代で、冬に高温作物のナスを作るためには、油紙障子でハウスのようなものを作り、馬糞や麻屑(あさくず)などを踏み込んだ発酵材でエコに温度を上げるなどして、手間暇かけて栽培していたそうです。

ナス(なす・茄子)の詳細情報

園芸分類 野菜
草丈・樹高 80~100cm
耐寒性 弱い
耐暑性 やや強い
耐陰性 やや弱い
花色 紫色
開花時期 6~10月

ナスの実は水分が90%以上を占めるといわれていますが、紫色の皮の部分には、抗酸化作用を持つナスニンというアントシアニン系色素(ポリフェノールの一種)が含まれています。このナスニンは、癌の引き金になる活性炭素の働きを制御する働きがあり、癌の予防に効果があるといわれています。
さらにナスニンは血液をきれいにし、高血圧や動脈硬化も予防する効果があるともいわれているため、ますます取り入れたい食物の一つです。

ナス(なす・茄子)の育て方カレンダー

時期 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
種まき
植え付け
収穫

ナス(なす・茄子)の栽培環境

日当たり・置き場所

日当たりの良い場所を好みます。風通しの良い場所で育てましょう。

温度

生育適温は23〜28℃です。

用土

プランター栽培の場合は、野菜用の培養土で育てましょう。
畑栽培の場合は、堆肥や元肥を入れる2週間前位には石灰を入れ耕しましょう。その後堆肥と元肥を入れ土になじませましょう。
ナスは乾燥には弱いため、保水力のあるよく肥えた土が適しています。また、長期間収穫する野菜のため、元肥(もとごえ)をやや多めに施したふかふかの土に植えつけます。

ナス(なす・茄子)の育て方のポイント

水やり

ナスはお水を好む性質があります。日頃から乾燥させないように管理しましょう。通常、畑で栽培する際は雨のはね返りによる病害虫を防いだり、夏の乾燥を防ぐために敷きわらを敷きます。  春夏のプランター栽培は、バーク堆肥などを敷いて梅雨時期の雨のはね返り・乾燥を予防するといくぶんそれらを防ぐことができますので、お試しください。

ナスはお水を好む性質があります。日頃から乾燥させないように管理しましょう。通常、畑で栽培する際は雨のはね返りによる病害虫を防いだり、夏の乾燥を防ぐために敷きわらを敷きます。

春夏のプランター栽培は、バーク堆肥などを苗の周りに敷いて梅雨時期の雨のはね返り・乾燥を予防すると良いでしょう。

肥料

ナスは、とても肥料を好むお野菜です。植え付けた2週間後から追肥を始めましょう

肥料を施す位置は、葉が広がった先よりも少し先の方に施します。というのも、だいたい根の広がりというのは葉の広がりと同じくらいといわれています。そのため葉の先を目安に肥料を施します。

病害虫

葉の表面に白いうどん粉状のカビが生じるうどんこ病に注意します。密植、過繁茂(葉が茂りすぎて風通りや日当たりが悪くなり植物の生長を遅らせてしまうこと)を避け、病気の葉や果実は早めに取り除いて下さい。
梅雨明け乾燥してくるとハダニが発生しやすくなります。葉や葉裏、茎に木酢液やニームを希釈したものをスプレーし、ハダニを日頃から予防しましょう。
ナスの葉に茶褐色の網目状の跡を見つけたらテントウムシダマシ(ニジュウヤホシテントウ)に食害されている証拠です。見つけ次第捕殺しましょう。

ナス(なす・茄子)の詳しい育て方

選び方

葉の緑が濃く、厚みがある。

ナスの葉はフワフワした厚みがあります。見た目でしっかり判断しましょう。  実際にホームセンターや園芸店で、葉をやみくもに触るのはナスの苗もかわいそう。お店への配慮のある対応を心がけましょう。

ナスの葉はフワフワした厚みがあります。見た目でしっかり判断しましょう。

実際にホームセンターや園芸店で、葉をやみくもに触るのはナスの苗もかわいそう。お店への配慮のある対応を心がけましょう。

節間がしまっている。

蕾または花が付いている。

今後ナスの花の下2本のわき芽を伸ばして整枝していきますので、目印としても覚えておいてください。  この部分がナスになるのですが、一番果は幼苗の負担になってしまうのでゆくゆくは小さいうちに摘み取られてしまいます。

今後ナスの花の下2本のわき芽を伸ばして整枝していきますので、目印としても覚えておいてください。

この部分がナスになるのですが、一番果は幼苗の負担になってしまうので、ゆくゆくは小さいうちに摘み取られてしまいます。

病害虫が付いていない。

そろそろアブラムシが出てくる季節ですね。もし、苗についていたら初期対策が大切です。見つけ次第捕殺しましょう。

葉の裏に病害虫の卵が産みつけられていることがあります。

苗の先端に勢いがある。

ピンと上を向いて伸びていますね。この勢いで元気に育てていきましょう。

種まき

4月ごろに育苗ポットで苗を作ります。

植え付け

1 苗に充分水分を与える。  バケツの中に苗ごと沈めて、しっかり水分を与えてください。ジョウロで水を与えても構いません。

1 苗に充分な水分を与える。

バケツの中に苗ごと沈めて、しっかり水分を与えてください。ジョウロで水を与えても構いません。

2 苗と同じくらいの穴を開け、苗を軽く手で押さえ根鉢を崩さないように植え付けます。  根を傷つけないように植えて付けてあげましょう。

2 プランターに苗と同じくらいの穴を開け、苗を軽く手で押さえ、根鉢を崩さないように植え付けます。

根を傷つけないように植えて付けてあげましょう。

3 苗の周りを少し凹まして、苗にしっかり水が浸透するように植え付けてあげましょう。  根が新しい環境にしっかりと活着するまで乾燥させないことが大切です。

3 苗の周りを少し凹まして、苗にしっかり水が浸透するように植え付けてあげましょう。

根が新しい環境にしっかりと活着するまで乾燥させないことが大切です。

4 箸か小さめの支柱を立てて、麻ひもで誘引します。  強風で茎が折れたり倒れたりしないように麻ひもで誘引します。その際これからナスがのびのび生長出来るように、あまりきつく縛ることのないように八の字にして緩めに括り付けましょう。苗を痛めないように、支柱のところで結びましょう。

4 箸か小さめの支柱を立てて、麻ひもで誘引します。

強風で茎が折れたり、倒れたりしないように麻ひもで誘引します。その際、これからナスがのびのび生長出来るように、あまりきつく縛ることのないように八の字にして緩めに括り付けましょう。苗を痛めないように、支柱のところで結びましょう。

5 最後はお水をしっかりあげます。  植えたばかりの苗は土に活着するまでに少し時間がかかります。その際根が乾燥してしまわないためにも、植え付けから1週間位はしっかりと水を与えます。お水の代わりに病害虫予防のためにニームを希釈したものをかけてもいいでしょう。

5 最後はお水をしっかりあげます。

植えたばかりの苗は、土に活着するまでに少し時間がかかります。その際、根が乾燥してしまわないためにも、植え付けから1週間位はしっかりと水を与えます。お水の代わりに病害虫予防のために、ニームを希釈したものをかけてもいいでしょう。

6 まだ苗が小さいので、寒冷紗に入るうちは出来るだけ中に入れて育てましょう。  日中はとても暖かい季節になりますが、日が暮れると気温は下がります。害虫対策だけでなく、寒さ対策のためにもこの時期は寒冷紗の中に入れてあげましょう。

6 まだ苗が小さいので、寒冷紗に入るうちは出来るだけ中に入れて育てましょう。

日中はとても暖かい季節になりますが、日が暮れると気温は下がります。害虫対策だけでなく、寒さ対策のためにもこの時期は寒冷紗の中に入れてあげましょう。

仕立て方

わき芽とは

わき芽とは、上の画像のように「葉や茎の付け根から出てくる芽」の部分のことをいいます。

このわき芽を放置してしまうと、いろんな部分から枝が伸び、主枝の栄養分も奪ってしまい、充実した実が収穫できません。

そのため、不要なわき芽を取り除き、3本に仕立てていきましょう。

仕立て方

「秋茄子は嫁に食わすな」ということわざにもあるように、ナスは上手に育てると、秋まで長く収穫できます。長く元気に育てるために、しっかり仕立てていきましょう。

苗を植えて1週間以上がたち、そろそろ新しい土に活着して一番花が咲いた頃です。この一番花を起点にナスは3本に仕立てていきます。

3本仕立て

一番花の下のわき芽を2本伸ばし、それより下のわき芽はカットしましょう。

支柱

ナスは主茎1本と、側枝2本合わせて、3本に仕立てにしますので、支柱も3本使用します。

スペースが狭い場合は、主茎とわき芽を1本だけ伸ばす「2本仕立て」にすると少しコンパクトにまとまります。

誘引

苗を支柱に誘引するときは、節の下に麻ひもを固定します。交差させることでズレずに固定することができます。

また、苗を痛めつけないように緩く結び、支柱の方で結びましょう

摘芯(摘心)・摘果

せっかく綺麗に咲いたナスの花ですが、小さい苗の状態でナスの実をつけてしまうと、苗が体力を消費してしまい生長に遅れが出てしまいます。

この一番最初になった実を一番果といい、大きくしないうちに取り除くことを摘果といいます。

剪定・切り戻し

更新剪定
夏の時期は、高温と乾燥によって実の質が落ちたり、花が咲かなくなったりして、どんどん収穫量が減ります。苗も疲労してきたところで、良い秋ナスを収穫するために思い切って更新剪定しましょう。だいたい目安として7月下旬から8月上旬頃が更新剪定の時期です。更新剪定は遅すぎると秋ナスの収穫に間に合わなくなるので気をつけましょう。
それぞれの枝を1/3~1/2程切り詰めます。その時元気なわき芽が出ているところを切り戻すと失敗しないでしょう。切り戻した苗は生長が促され、下からも葉が出てきます。葉には植物の生長に大切な葉緑体があります。秋ナスにとっても大事な葉緑体ですので、植えつけたときはとっていた下の葉も更新剪定の後はとらないようにしましょう。
さらに勢いのある秋ナスの苗を目指す方は、根切りをします。畑栽培の方は根元から30cm程離れたところ、プランター栽培の方はできるだけ根元から遠いところにスコップで垂直に差し込んで根を切りましょう。

紫の濃い色合いが美しいナスの花です。

雌しべが雄しべより長くなっているのは、草勢があり肥料のバランスも整ったとても良い状態です。

こちらのナスの花は、雄しべが雌しべより長くなったり、同じ長さになったりしてます

この状態では、受粉がスムーズにいかなくなり、実にならず花が落ちてしまいます。

もし、受粉ができたとしても石ナスといって実が硬くなります。

育てているナスの花の状態が悪いときは、追肥と水をしっかり与え、草勢を回復させましょう。

収穫

ナスは、だいたい開花から25~30日ほどで収穫できる大きさに生長します。  下の画像のように一般的なナスの収穫は、手のひらサイズが収穫適期です。ちょっと早いかなあと思う頃が採り頃です。

ナスは、だいたい開花から25~30日ほどで収穫できる大きさに生長します。

上の画像のように一般的なナスの収穫は、手のひらサイズが収穫適期です。ちょっと早いかなあと思う頃が採り頃です。

収穫する際は、ナスのヘタの上からハサミで切り取りましょう。

品種ごとの収穫適期

ナスは品種によって収穫適期は異なります。ナス、大長ナス、縞ナス、水ナス、米ナスなど、ご自身で育てているナスの収穫適期を必ず確かめましょう。

品種にもよりますがだいたいの目安として

一般的なナス:10~15cm

長ナス:35~40cm

ひもナス:25~30cm、太さ2~2.5cm

ボケなす

皆さんの育てているナスは、ボケなすではありませんか?  外皮の艶がなく、色の褪せている状態のナスをボケなすといいます。  日光不足や水分・肥料が不足した場合、ボケなすができやすくなります。この場合、混みあった枝葉があれば整理し、果実にも日が当たるようにします。同時に、追肥と水分も与えてあげましょう。

外皮の艶がなく、色の褪せている状態のナスをボケなすといいます。

日光不足や水分・肥料が不足した場合、ボケなすができやすくなります。混みあった枝葉があれば整理し、果実にも日が当たるようにして、追肥や水分を与えてあげましょう

石なす

ナスの花の状態が悪い時は、雄しべが雌しべより長くなります。このような状態では、受粉がスムーズにいかなくなり、実にならず花が落ちてしまうか、受粉できても石ナスといって実が硬くなります。  花の状態が悪いときは、追肥と水をしっかり与え、草勢を回復させましょう。

ナスの花の状態が悪い時は、雄しべが雌しべより長くなります。このような状態では、受粉がスムーズにいかなくなり、実にならず花が落ちてしまうか、受粉できても石ナスといって実が硬くなってしまいます。

花の状態が悪いときは、追肥と水をしっかり与え、草勢を回復させましょう。

ナスの草勢が落ちているとき

ナスの苗の草勢が低下している場合は、ナスが小さいうちに摘果してしまいましょう。草勢が戻ったら、通常の大きさまでナスを生長させ、収穫しましょう。

ナスの苗全体の草勢が低下している場合は、ナスの実が小さいうちに摘果し、実を充実させる栄養を苗の草勢の復活にまわします。

ナスの苗の草勢が戻ったら、通常の大きさまでナスを生長させ収穫しましょう。

夏越し

7月下旬頃、一通り収穫した後、苗が疲れて実付きが悪くなります。更新剪定をして、苗の復活をはかりましょう。

  • 監修者:LOVEGREEN編集部
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