アブラムシの予防・対策・基本情報
LOVEGREEN編集部
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ポピュラーな害虫の一種であるアブラムシの基本情報をご紹介します。
目次
アブラムシの基本
アブラムシは、樹液を餌にしている1mm~3mmほどの小さな昆虫です。日本に分布しているアブラムシだけでも700種を超えるとされており、特定の植物のみに寄生するものや、多くの植物に寄生するものなど様々です。特にモモアカアブラムシやワタアブラムシなどは多食性で寄生する植物が多く、アブラムシの中でも代表的な種といえます。
アブラムシの被害
アブラムシなどの樹液を吸う害虫を吸汁性害虫といい、葉の退色や植物の衰弱、ウイルス病などを引き起こします。特にアブラムシはお尻から甘露と呼ばれる甘い蜜を排泄するため、葉などに付着するとスス病などの原因となります。ホコリなども付着して見た目が悪くなるので水で洗い流すか、甘露が付着した葉は取り除くようにしましょう。
アブラムシの甘露にアリが群がることがあるので、植物にアリを見かける機会が増えたらアブラムシがいないか確認するとよいでしょう。
アブラムシの繁殖
アブラムシは基本的に卵胎生で繁殖し、晩秋になると卵の状態で越冬するために卵生に変化するという面白い生態をしています。中には卵生にならず、常に卵胎生のままのアブラムシもいますが、どちらも繁殖スピードが早く、あっという間に大量のアブラムシに寄生されてしまいます。
アブラムシの駆除・予防
アブラムシは繁殖力が高いので、駆除するときは徹底的に取り除かないとすぐに再発生してしまいます。
薬剤を散布するまえにシャワーなどの水流で生体を洗い流し、葉などに付着した甘露も洗い流すことで効果的に駆除することができます。吸汁されて退色した葉はウイルス病などの発生個所にもなり得るので取り除いてしまいましょう。
アブラムシは風通しが悪く水が当たりにくい場所に発生しやすいので、しっかりと日当たりと風通しを良くし、水やりの際に植物全体に水がかかるようにすると予防になります。また周囲に雑草が生い茂っていると、そこで発生したアブラムシが風で飛ばされてくることがあるため周囲の草刈りも定期的に行いましょう。
アブラムシに有効な薬剤
アブラムシに有効な薬剤をご紹介します。
定番の殺虫剤です。土の表面にまいておくだけで株全体に浸透し、吸汁しているアブラムシを殺虫します。
アブラムシだけでなくカイガラムシやハダニにも効果のあるスプレータイプの薬剤です。殺菌成分も含まれているので、とりあえず1本常備しておくと何かと重宝します。
粒状の水溶剤で、散布する面積が広い場合などに便利です。匂いも無く水にすぐ溶け、薬害も出にくい使い勝手の良い殺虫剤です。
野菜や果樹など薬剤を使用したくない時におすすめなのが「ベニカナチュラル®スプレー」です。化学有効成分を一切使わず、有用菌(B.t.菌)、植物油、水あめと天然由来成分のチカラだけで、植物につく虫や病気をしっかりと退治・予防をしてくれます。
木酢液に殺虫効果はありませんが、定期的に散布することで防虫効果が期待できます。燻製のような強い匂いがあるため、使用場所には注意しましょう。水で薄めて使用します。
木酢液と同じくオーガニックな忌避剤です。こちらも匂いが強烈なため使用場所には注意しましょう。水で薄めて使用します。
薬剤を散布するときのポイント
薬剤を散布するときは薬害を起こさないように気温が高い日を避け、翌日が曇りになる日の夕方~夜間に散布するようにしましょう。晴天が続く場合は、散布後に日陰で風通しの良い場所に植物を移動させましょう。
野菜や果樹など収穫物を食べる植物に散布するときは、薬剤の説明書の使用時期に記載されている収穫何日前まで使用可能かをよく見ましょう。
薬剤を噴霧して散布する場合は、葉の表面だけでなく、葉裏までしっかりと薬剤がかかるように散布しましょう。
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