【虫嫌いは見ないでね】要注意したい害虫「カイガラムシ」がすごいことに!

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小野寺葉月

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最近、家にあるミモザの葉が白いんです。ふわふわした白いものがついてて・・・枝もボコボコしています。それ、もしかしたら害虫かもしれません!

目次

カイガラムシは種類がたくさん

イセリアカイガラムシの生態

カイガラムシが発生しやすい樹種

カイガラムシが発生したらどうすればいい?

 

カイガラムシは種類がたくさん

それ、カイガラムシです!

それ、カイガラムシです!

カイガラムシが木についてしまったら、どうしたらいいんでしょうか?

カイガラムシが木についてしまったら、どうしたらいいんでしょうか?

カイガラは介殻と書きます。カイガラムシには種類がいくつかあり、虫の形態も見た目も実に様々。白い粉をまとっているもの、フワフワした糸状のものをかぶっているもの、硬いロウのような物質でできた殻をかぶっているもの、カイガラと虫体が別のもの、など・・・。

ほとんどのカイガラムシは、体の外側を覆う硬い殻で身を守り、長い口吻(口から出ている針のようなもの)を幹や葉に突き刺して植物の汁液を吸いだすというものです。汁液を吸いだされた植物は枯れてしまったり、美的価値がおちたりします。また、排泄物の甘い汁を体から出すカイガラムシもいるので、すす病を媒介する場合もあります。

カイガラムシには雌ばかり!?

カイガラムシには、雄が見つかっていない種類が多数あります。雌だけしか見つからないのに、生殖されているため、単為生殖が可能だと言われています。このイセリアカイガラムシについても、雄は日本では九州の南端から始まる南西諸島では確認されているのですが、本州では発見されていません。ちなみに雄は全く違う外見で、翅があり、蠅目の子運中のような外観をしているそう。基本的に葉交尾して生殖するそうですが、現状雌だけでも繁殖できていることから、単為生殖が出来るか、もしくは雌雄同体なのでは?とも考えられており、現在も結論は出ていないようです

▼カイガラムシについてはこちらの記事もチェック

イセリアカイガラムシの生態

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今回の写真のなかで目立っている、白い絵の具でおおわれているような虫はイセリアカイガラムシです。

よく見ると、オレンジ色の小さめの虫もいます。これは、イセリアカイガラムシの幼虫です。

ワタフキカイガラムシの仲間で、吸汁性害虫です。一年中発生します。幼虫は6月中・下旬、8月中・下旬ごろに年2~3回発生します。雌成虫と幼虫が植物の汁を吸います。木はどんどん衰弱していき、排せつ物にすす病が発生してしまいます。

雌成虫の体の後半部分にある、白い絵の具のようなふわふわした部分が卵のうで、そこから幼虫を出します。若い枝や葉に移動し、汁を吸い始めます。カイガラムシ類の多くは生長すると脚が退化して動かないのですが、この虫は成虫でも移動することが出来ます。

カイガラムシってどこから来るの?

カイガラムシは脚が退化していて、成虫は移動しないことが殆どです。では、彼らはどこから来るのでしょうか?自分では移動できないので、様々な手段を持っています。

①買って来た苗や植物についている

植物店やホームセンターなどで購入してきた苗にカイガラムシがついている場合があります。購入してくるときはカイガラムシをはじめ、虫がついていない苗や株を選びましょう。

②鳥の足や人間に付着して運ばれる

屋外に置いている植物や庭木の場合、鳥が媒介することがあります。また、私たちの衣服などにカイガラムシが付着して持ち込んでしまうこともあります。

③幼虫が風に乗って飛ばされる

カイガラムシの中には風に乗って飛ばされることで生息範囲を広げていく種類もいます。

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カイガラムシが発生しやすい樹種

樹種によってはカイガラムシが発生しやすい樹木があります。

樹木

カエデ・ギンヨウアカシア・クチナシ・トラ・南天・バラ・モチノキ・ヤツデ・モッコク・ハクチョウゲ

果樹

柿・かんきつ類・ナシなど

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カイガラムシが発生したら・・・

イセリアカイガラムシを発見したら、以下の方法で対処しましょう。

ブラシでこすり落とす

結構簡単に落とすことが出来ます。白い部分はべたつくので気を付けます。カイガラムシの中でも、この虫は歩行するため、必ず袋などに入れて捕殺することがポイントです。その辺に落ちているとまた植物についてしまうことがあります。

歯ブラシでこする。地道だが確実な方法。

薬剤を使用する場合

植物全体に丁寧にまきます。幼虫が現れる夏と冬の間の散布が効果的です。マシン油系の薬剤が良いでしょう

天敵で対処する

イセリアカイガラムシはオーストラリア原産で、アメリカを経由し、かんきつ類と共に日本に入ってきました。イセリアカイガラムシは柑橘類につきやすく、みかん畑などを中心に大変な被害を引き起こしました。この防除として、イセリアカイガラムシの天敵のベダリアンテントウが台湾から導入されました。現在、べダリアンテントウのおかげで、大分発生は少なくなっているようです。

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カイガラムシを駆除する場合、地道に手を使って取る場合は別ですが、薬剤を使う場合は種類によって対処方法を変える必要があります。まず種類を特定してから適切な対応をとるようにしましょう!

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小野寺葉月

中高短で美術を学び、卒業後観葉植物も扱う雑貨店で店長、バイヤーを担当。産後LOVEGREEN編集部で季節や庭木、虫の記事担当しつつ、説明や挿絵などで再び絵を描き始める。Botapiiでもエディブルガーデン他のイラストを担当。縁あって現在はフィリピンのセブ在住。ダイビングリゾートで広報も担当している為、海の中やマクロダイビングの世界に夢中。魚より珊瑚やホヤ、海藻など植物寄りの世界が好き。勘と勢いで生きている。

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