ヤロウとは?育て方・栽培方法|植物図鑑

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  • ヤロウ(セイヨウノコギリソウ)
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植物名
ヤロウ
学名

Achillea millefolium

英名
Yarrow、Common Yarrow
和名
西洋鋸草(セイヨウノコギリソウ)
別名・流通名
アキレア、コモンヤロウ
科名
キク科
属名
ノコギリソウ属
原産地
ヨーロッパ

ヤロウの特徴

ヤロウはキク科のハーブで、ヨーロッパの草原に自生する多年草です。和名でセイヨウノコギリソウと呼ばれるのは、葉がノコギリの刃のようにギザギザした形状をしていることからです。

初夏~秋にかけて白い花がたくさん開花し、1cmにもみたない小花が固まって咲き、遠くから見るとひとつの大きな花のように見えます。丈夫な性質で、日当たりが良ければやせ地や荒れ地でも育ち、地下茎で広がっていきます。

薬草としての歴史は古く、古代ギリシャ時代にさかのぼります。全草に薬効があり、止血、解熱、殺菌をはじめ、たくさんの効能があります。学名のアキレアはギリシャ神話に由来し、古代ギリシャの英雄アキレウス(アキレス)がトロイア戦争で傷をおった戦士たちをヤロウを使って手当したことにちなみます。このことからヤロウは「兵士の傷薬」とも呼ばれています。現在では、切り花、ドライフラワー、ポプリなどの鑑賞用のほか、ハーブティーやサラダなどの食用、精油、軟膏などの薬用、化粧品の材料など、さまざまな用途で利用されています。

アキレアにはたくさんの種類があり、流通上アキレアと呼ばれるものはセイヨウノコギリソウ(A. millefolium)で、ヤロウ(コモンヤロウ)もそのひとつです。園芸種は育種が盛んで、豊富なカラーバリエーションがあります。

ヤロウの詳細情報

園芸分類 ハーブ
草丈・樹高 60~100cm
耐寒性 強い
耐暑性 強い
花色 白(コモンヤロウ)
開花時期 5月~9月

アキレア(セイヨウノコギリソウ)の花言葉

 

コンパニオンプランツとしての利用

ハーブのヤロウはコンパニオンプランツとしても利用されています。根から出る分泌液は、近くに生えている植物を病気や害虫から守り、テントウムシなどの益虫を呼び寄せる効果があると言われています。

ヤロウの育て方カレンダー

時期 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
植え付け
開花

ヤロウの栽培環境

日当たり・置き場所

日当たりと風通しの良い場所を好みます。

最近の日本の夏は猛暑日になることも多いため、温暖地では春~初夏は日当たりが良く、真夏は半日陰程度になるような場所の方がよい場合もあります。

用土

水はけの良い土を好みます。やや乾燥気味の土を好み、やせ地や荒れ地でも栽培可能です。

鉢植えは、草花やハーブ用の培養土で問題なく育ちます。

ヤロウの育て方のポイント

水やり

地植えは、根付いてからは特に水やりの必要はありません。ただし、乾燥が続いた時にはたっぷりと与えるようにしましょう。

鉢植えは、鉢の表面の土が乾いたら、たっぷりと水やりを行います。

肥料

ヤロウは過肥を嫌います。肥料が多すぎると葉ばかり茂り、株が倒れやすくなります。

地植えは、ほぼ不要です。花つきや葉の色、生育が悪いようなら与えます。

鉢植えは、元肥を入れて植え付け、その後は春と秋に少なめに追肥する程度で十分です。

病害虫

目立った病害虫の害はありません。

ヤロウの詳しい育て方

選び方

ヤロウ(セイヨウノコギリソウ)

葉の色があざやかで株元まで葉が密についた苗を選びましょう。

種まき

種まきの時期は春か秋です。箱まきかポットに数粒ずつまいて良い芽を残して育苗しましょう。

箱まきの場合、本葉が3~4枚程度になったらポットに移植して育苗してから植え付けます。

植え付け

種から育てた場合は、ポットの根が回ってきたら定植します。春と秋が適時ですが、真夏や真冬を除けば通年植え付け可能です。

植え替え・鉢替え

植え替えや株分けの適時は春と秋です。

ヤロウは、地下茎で広がりながら生長します。株が混みあったり広がりすぎたら、株分けを行いましょう。

鉢植えは、鉢が根でいっぱいになったら一回り大きな鉢に植え替えます。

5月~9月に開花します。終わった花がらは、こまめに摘み取りましょう。

収穫

花は切り花やドライフラワーとして利用できます。

若葉は、サラダやお浸し、細かく刻んで薬味やディップの素材などに使うことができます。花を咲かせると葉が固くなります。葉を食用として利用する場合は、咲かせずに栽培したほうが柔らかくて食味が良い葉を収穫できます。

乾燥させたドライハーブは、ハーブティーの材料としても利用され、流通もしています。

食用利用する場合は、食用可能の苗かを確認しましょう。

園芸種のアキレアは特別に記載がない限りは鑑賞用にとどめましょう。飲食用と観賞用では、使用薬剤が違うことがあります。

夏越し

過湿には弱いので、株元が蒸れているようならすきこみ剪定をしてすっきりとした株で夏を越すようにします。

冬越し

冬前に株元で剪定しましょう。冬は地上部分がなくなるか、若干確認できる程度で生長は止まりますが、春に新芽が芽吹きます。

鉢植えで栽培している場合は、根は生きているので完全に断水すると枯れます。冬も鉢の表面が乾いたら水やりを行いましょう。

増やし方(株分け、挿し木、葉挿しなど)

株分け、種、挿し木で増やすことができます。環境にあうとこぼれ種でも増えます。

  • 監修者:LOVEGREEN編集部
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