ハハコグサの育て方・栽培方法|植物図鑑
- 植物名
- ハハコグサ
- 学名
Pseudognaphalium affine
- 英名
- Jersey cudweed, Cotton weed
- 和名
- おぎょう、ごぎょう、ほうこぐさ
- 別名・流通名
- おぎょう、ごぎょう
- 科名
- キク科
- 属名
- ハハコグサ属
- 原産地
- 日本、中国、朝鮮半島、東南アジア
ハハコグサの特徴
ハハコグサは、キク科ハハコグサ属の一年草。春になると、野原や花壇、道路脇など、身近な場所で見かける野草です。ハハコグサは、全草に軟毛があり、全体的にくすんだ銀葉という印象の野草です。春に黄色のつぶつぶとした花を咲かせます。ハハコグサには花びらがないので、花らしく見えず、あまり目立たない印象ですが、よく見るとこの花はフランネルのような質感で、軟毛のある葉茎と合わせて、フェルトで作った手芸作品のようなかわいらしさがあります。
ハハコグサは、「ごぎょう」や「おぎょう」と呼ばれ、春の七草の一つに数えられます。漢字で書くと「御行」、細かいことですが、正式には「おぎょう」であって「ごぎょう」は間違った読み方だそうです。ハハコグサという名前の由来については、「ほうこぐさ」という昔からの呼び名が変化したものだという説、古くの記述に「母子草」とあったという説、葉の軟毛が「ほほけだっているから」という説など、諸説あります。
ハハコグサは、昔から私たちの生活の中で有用植物として扱われてきました。七草粥に入れるほか、おひたしや和え物、天ぷら、草餅にして、春の味覚として楽しまれた野草です。このため、地方によっては「餅草」という名前でも呼ばれます。また、乾燥させたものは鼠麹草という生薬にもなります。今でこそ、あまり目立たない野草のように扱われていますが、古くには食用や薬草として利用される有用植物だったようです。
ハハコグサの詳細情報
| 園芸分類 | 草花 |
|---|---|
| 草丈・樹高 | 10~40cm |
| 耐寒性 | 弱い |
| 耐暑性 | やや強い |
| 花色 | 黄 |
| 開花時期 | 3月~6月 |
ハハコグサの種類
チチコグサ
- 学名:Euchiton japonicus
チチコグサは、ハハコグサに似ていることから名付けられた名前です。以前はハハコグサ属でしたが、分類体系の見直しにより、現在はチチコグサ属とされています。花は茶色く、ハハコグサよりも地味な見た目をしています。
ウラジロチチコグサ
- 学名:Gamochaeta coarctata
ウラジロチチコグサは、葉の裏に軟毛がある越年草。以前はハハコグサ属でしたが、分類体系の見直しにより、現在はウラジロチチコグサ属とされています。花が茶色く縦長に咲きます。
チチコグサモドキ
- 学名:Gamochaeta pensylvanica
チチコグサモドキは、葉茎に軟毛がある越年草。以前はハハコグサ属でしたが、分類体系の見直しにより、現在はウラジロチチコグサ属とされています。花が咲く前の様子はハハコグサによく似ています。
ハハコグサの育て方カレンダー
| 時期 | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 開花 |
ハハコグサの栽培環境
日当たり・置き場所
日当たりと水はけの良い場所を好みます。田畑の畔のような日当たりが良く肥沃な土壌で、たくさん花を咲かせます。
用土
肥沃な土壌を好みます。鉢植えは、市販の園芸用培養土で問題なく育てられます。
ハハコグサの育て方のポイント
水やり
地植えは、降雨に任せて問題ありません。鉢植えは、表土が乾いたらたっぷりと水やりします。
病害虫
アブラムシの被害にあうことがあります。
ハハコグサの詳しい育て方
種まき
こぼれ種で自然に増えます。
植え替え・鉢替え
一年草なので、植え替えの必要はありません。
花

ハハコグサは春に、黄色い粒のような花を咲かせます。
収穫
花が咲く前の柔らかい新芽を食用にします。
冬越し
秋には枯れる一年草なので、冬越しの必要はありません。
増やし方(株分け、挿し木、葉挿しなど)
種まきで増やすことができます。
- 監修者:LOVEGREEN編集部
LOVEGREEN(ラブグリーン)の編集部アカウントです。ガーデニング、家庭菜園、インドアグリーンなど、幅広い植物ジャンルに精通したメンバーが在籍し、実際の栽培経験にもとづく花・植物の育て方や楽しみ方記事、お庭の取材記事、植物にまつわる企画などを配信しています。


