カルミアとは?育て方・栽培方法|植物図鑑
- 植物名
- カルミア
- 学名
Kalmia
- 英名
- Kalmia
- 別名・流通名
- アメリカシャクナゲ、ハナガサシャクナゲ、アメリカン・ローレル
- 科名
- ツツジ科
- 属名
- カルミア属
- 原産地
- 北米、キューバ
カルミアの特徴
カルミアは、北米やキューバに分布するツツジ科の常緑低木。小さな花が集合し花笠状になり、つぼみは金平糖やお菓子のアポロチョコに似た形で、開くと五角形の椀形になり、つぼみと開花時の印象ががらりと変わります。常緑の低木として、庭木や公園樹などに利用されるほか、切り花としても流通しています。
晩春につぼみが膨らみ、開花期間は初夏から梅雨入りにかけて約1か月ほどと長く、終わった花は散らずに茶色くなって残ります。葉は長さ7~10cmの光沢のある革質の濃い緑色で、通年鑑賞できます。花笠状の形でシャクナゲやローレルの葉に似ていることから、ハナガサシャクナゲ、アメリカン・ローレルなどの別名があります。
なお、葉には毒性があり体内に入ると中毒症状を起こすことがあります。口には入れないよう注意してください。
カルミアの詳細情報
園芸分類 | 庭木、常緑 |
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草丈・樹高 | 1~3m |
耐寒性 | 普通 |
耐暑性 | やや弱い |
花色 | 白、赤、ピンク、複色、2色咲き |
開花時期 | 5月~6月 |
カルミアの育て方カレンダー
時期 | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 |
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植え付け | ||||||||||||
植え替え | ||||||||||||
開花 |
カルミアの栽培環境
日当たり・置き場所
日当たりと風通しの良い場所を好みます。ただし、夏に長時間西日が当たる場所は葉が傷むため避けましょう。
用土
カルミアはツツジ科のため酸性土壌を好みます。水分を好み乾燥を嫌うので、水はけ、保水の両方が良い土に植え付けましょう。
地植えは、植え付け時にピートモスや鹿沼土などを混ぜ込んで植えるとよいでしょう。
鉢植えは、ツツジ・サツキ用の培養土を利用するとよいでしょう。
カルミアの育て方のポイント
水やり
カルミアは根が細く、乾燥と多湿に弱いため、水管理が少し難しい木です。
地植えは、根付いてからは降雨に任せますが、晴天が続き極端に土が乾燥する場合は水を与えましょう。
鉢植えは、鉢の表面の土が乾いたら、たっぷりを水を与えます。
肥料
2月頃に寒肥、初夏の開花が終わった頃にお礼肥え、9月~10月に秋肥として、緩効性肥料もしくは固形の油かすを与えましょう。
病害虫
害虫は、アブラムシ、ハマキムシ、グンバイムシ類が発生します。4月~10月の間はよく観察しましょう。
病気は、褐班病などがあります。褐班病は、葉焼けした部分から菌が侵入して発生する病気です。葉やけを起こさないようにするのが予防となります。
カルミアの詳しい育て方
選び方
葉が濃緑色で枝が太く、葉数が多く、根がしっかりと張った苗木を選びましょう。
園芸用として流通しているのは、ラティフォリア種、アングスティフォリア種(ホソバアメリカシャクナゲ)、ポリフォリア種で、最も普及しているのはラティフォリア種です。それぞれ花にはさほど違いがありませんが、葉の形や大きさに違いがあります。
種まき
秋に果実を収穫して種を取り出し、10月~12月に水ゴケでまいておきます。春になり発芽したら秋頃に鉢上げします。
植え付け
春と秋が植え付け適期です。強い日差しに長時間当たると葉焼けを起こすため、夏の日差しを考慮した場所に植え付けましょう。
根鉢のサイズの倍程度の幅と深さの穴を掘り、元肥として腐葉土やピートモスを土に混ぜ込んで、深植えにならないように植え付けましょう。
植え付けたらたっぷりと水やりを行います。植え付け直後はぐらつきやすいため、しばらくは注意深く様子を見るようにしましょう。支柱を添えるのもよいでしょう。
剪定・切り戻し
剪定は、開花後6月くらいまでに行いましょう。さほど樹形が乱れないので自然樹形を基本とし、混み合った枝、内側に伸びた枝を中心に行います。
植え替え・鉢替え
鉢植えのカルミアは、2~3年に一度、植え替えを行いましょう。
花
つぼみ
初夏に開花します。花がらをつけたままにしておくと、種ができ、新しい枝が伸び始めるのが遅くなります。翌年の花のために花後はすぐに花がらを摘みとりましょう。
収穫
切り花として楽しむことができ、流通もしています。
夏越し
強い日差しや乾燥に弱いので、鉢植えは鉢を移動するなどして夏の置き場所を工夫しましょう。株元をマルチングすることは、乾燥の予防になります。