ルピナスとは?育て方・栽培方法|植物図鑑
- 植物名
- ルピナス
- 学名
Lupinus
- 英名
- Lupine
- 和名
- 昇り藤、逆さ藤、葉団扇豆(ハウチワマメ)
- 別名・流通名
- ルーピン
- 科名
- マメ科
- 属名
- ルピナス属
- 原産地
- アメリカ、アフリカ、地中海沿岸部
ルピナスの特徴
ルピナスは、長い花穂が立ち上がるように咲く、マメ科の耐寒性多年草。藤(ふじ)に似た花が上向きに咲くことから、「登り藤(ノボリフジ)」「逆さ藤(サカサフジ)」の和名があります。
春から初夏に甘い香りを漂わせ、カラフルな穂状の花が開花します。空に向かって長い花穂を伸ばして咲き誇る群生風景は圧巻です。北海道などでは、ルピナスの群生地が観光名所となっている所もあります。
ルピナスの花色は、赤、ピンク、オレンジ、黄、青、紫、白など、カラーバリエーションが豊富です。草丈1m以上のものをはじめ、小さなお庭向きの矮性品種など、草丈のバリエーションもあります。本来の開花時期は春から初夏ですが、早咲きに改良された品種が冬のうちから苗として流通しています。
花だけでなく、明るい若緑色で手をひろげたような葉もルピナスの魅力のひとつです。うちわに似ていることから「葉団扇豆(ハウチワマメ)」の別名があります
カラフルな穂状の花が咲き誇る姿は、春から初夏の庭や花壇をにぎやかにしてくれます。草丈も豊富なので、矮性種は寄せ植えの材料として使われます。本来は多年草ですが、冷涼で乾燥した気候を好むため、日本ではほとんどが一年草として扱われています。
ルピナスの詳細情報
園芸分類 | 草花 |
---|---|
草丈・樹高 | 30~150cm |
耐寒性 | 強い |
耐暑性 | 弱い |
花色 | 青、白、赤、ピンク、オレンジ、黄、紫、アプリコット、複色 |
開花時期 | 4月~6月 |
ルピナスの種類
ラッセルルピナス
日本で流通量が多いルピナス。苗のほか種の販売も多い種類。
キバナルピナス
黄色い花が咲くルピナス。一般的なラッセルルピナスより草丈が低めで40~60cm程度。
ルピナス・ピクシーデライト
ルピナスの矮性品種(30cm前後)
色は白、ソフトピンク、ブルー。切り花でも流通が多い品種。
ルピナス・スプリングスマイル
既存のルピナスより早咲きの品種。2月ごろから流通し、ピンク、オレンジ、白、黄色、青などカラーバリエーションが豊富。
ルピナスの育て方カレンダー
時期 | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
種まき | ||||||||||||
植え付け | ||||||||||||
開花 |
ルピナスの栽培環境
日当たり・置き場所
ルピナスは、日当たりと風通しが良い場所を好みます。
用土
水はけの良い土を好みます。すでに一般的な草花が問題なく開花しているならそのまま植え付け可能です。庭の土が酸性に傾いている場合は、有機石灰などで調整してから植え付けます。
鉢植えは、草花用の培養土で栽培可能です。
ルピナスの育て方のポイント
水やり
ルピナスは根腐れを起こしやすいので、やや乾燥気味に管理するとよいでしょう。
地植えは、植え付け直後以外は、水やりの必要はありません。
鉢植えは、鉢の表面の土が乾いたタイミングでたっぷりと水やりを行います。
肥料
ルピナスはマメ科の植物なので、過肥は好みません。肥料の与えすぎで、株が弱ることがあります。
すでに一般的な草花が開花している庭は、元肥を入れなくても育つ場合があります。与える場合は、元肥として緩効性肥料を少なめに与える程度で十分です。
病害虫
目立った病害虫の害はありません。
ルピナスの詳しい育て方
選び方
ルピナスの苗は、冬から春に出回ります。株元まできれいな葉がつき、これから咲く花穂がついている苗を選びましょう。品種が多く、それぞれ草丈が違います。庭用、寄せ植え用など、用途に合った品種を選びましょう。
種まき
9月~10月が種まきの時期です。
ルピナスの種は固い皮に包まれているので、一晩水に漬けたほうが発芽率が上がります。ルピナスに限らず、最近はこうした発芽前の処理を施し、発芽しやすくされた種もあります。種袋裏面の説明を念のため確認しましょう。
ルピナスは直根性の植物なので、ポットに直接まき、良い芽を残して育苗すると、移植の手間が省けて手軽です。嫌光性種子のため、必ず種を土で覆い、光から遮るようにします。種まき後、土が乾燥しないように管理すると、数日で発芽します。
植え付け
ルピナスは直根性の植物です。ポットから苗を抜く際は、根をいじらないようにします。
種から育てた苗は、本格的な寒さが来る前に定植します。
苗は冬のうちから流通していますが、冬に地植えにするのは霜の心配がない場所に限ります。植え付け直後に霜に当たると、根がやられてしまうことがあります。
多年草として植え付ける場合は、移植を好まない性質のため、場所をよく考えて植えましょう。
仕立て方
ラッセルルピナスなど大きくなる品種は、花茎が折れないように支柱を立てると保護になります。
植え替え・鉢替え
ルピナスは、移植を嫌う性質なので植え替えを嫌います。
花
ルピナスの花は、4月~6月頃開花します。切り花として楽しむこともでき、流通もしています。
花は、下から上に向かって咲き進みます。頂点の花が終わったら、花茎のつけ根で剪定します。種を採る目的以外は、花穂を切ることで、長く楽しむことができます。
収穫
ルピナスは、枝豆のようなさやをつけます。さやが茶色く乾燥したら種を取り出し、秋まで冷暗所で保管しておきます。
夏越し
ルピナスは、温暖な地域では夏越しが難しいため、一年草扱いされることがほとんどです。花が一通り終わったら抜き取ります。
多年草として管理する場合は、終わった花穂を付け根で切り取り、そのまま管理します。
増やし方(株分け、挿し木、葉挿しなど)
ルピナスは種で増やすことができます。