バーベナとは?育て方・栽培方法|植物図鑑
- 植物名
- バーベナ
- 学名
Verbena
- 英名
- Verbena
- 科名
- クマツヅラ科
- 属名
- バーベナ属
- 原産地
- 南北アメリカ
バーベナの特徴
バーベナはクマツヅラ科バーベナ属の総称で、和名では美女桜(ビジョザクラ)と呼ばれています。種類が多く、耐寒性がない一年草と耐寒性がある宿根草があります。小さな花が集合して一つの花となり、春から晩秋の長期間開花し、暖色系から寒色系まで花色がとても豊富です。近年、「分枝性」「花の大きさ」などを改良して開発された新品種が多数流通しています。
バーベナは、種類によって「上に伸びる立性」「這うように生長するほふく性」など生長の仕方や草丈が様々です。矮性やほふく性のバーベナは、グランドカバーや花壇の縁、寄せ植え、ハンギングなどに適しています。草丈50cmを超える高性のバーベナは、庭や花壇に植えると、暑い夏も休むことなく長期間開花するため、夏の庭が華やかになります。
なお、ハーブに分類されるレモンバーベナは属が異なり、分類としては別の植物です。
バーベナの詳細情報
園芸分類 | 草花 |
---|---|
草丈・樹高 | 25~150cm |
耐寒性 | 種類による |
耐暑性 | 一年草:普通 宿根草:強い |
花色 | 白、赤、ピンク、紫、オレンジ、黄、アプリコット、複色 |
開花時期 | 4月~11月 |
バーベナの種類
バーベナ・テネラ
Verbena tenera
ほふくして広がるように生長するのでグランドカバーや鉢植えとして利用されるバーベナ。花色は白、ピンク、紫。葉が黄金葉タイプのオーレアもある。別名宿根バーベナ。
バーベナ・リギダ
Verbena rigida
Verbena bonariensisよりは草丈は低いが、30~60cm程度になる地植え向きのバーベナ。別名宿根バーベナ。
タピアン
サントリーフラワーズが開発した品種。ほふく性で花付きが良く長期間開花するため、グランドカバーとして利用されている。
三尺バーベナ
Verbena bonariensis
真夏でも休みなく開花し、手入れいらずで毎年咲く草丈の高いバーベナ。
バーベナ・メテオールシャワー
PWにより開発された三尺バーベナの改良品種。三尺バーベナより分枝性や花の大きさなどが改良され、より華やかな雰囲気。
バーベナの育て方カレンダー
時期 | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
種まき | ||||||||||||
肥料 | ||||||||||||
開花 |
バーベナの栽培環境
日当たり・置き場所
バーベナは、日当たりと風通しが良い場所が適しています。
用土
特に土質は選びませんが、水はけが良い土を好みます。
鉢植えは、市販の草花用の培養土で問題なく育ちます。
バーベナの育て方のポイント
水やり
乾燥気味を好むので水のやりすぎに注意しましょう。
地植えは、根付いてからの水やりの必要はありません。
鉢植えは、鉢の表面の土が乾いたら鉢底から水が流れ出てくるくらいたっぷりと与えます。
肥料
バーベナは花が咲く期間が長いので、肥料切れに注意しましょう。地植えは、自然の循環ができていて周囲の草花が問題なく開花している土なら与えなくても栽培可能です。
一年草:元肥を入れて植え付け、開花期間中、定期的に緩効性肥料もしくは液体肥料を与えます。
宿根草:春と秋に緩効性肥料を与えます。
バーベナの詳しい育て方
選び方
3月頃から開花苗が流通します。葉の色が美しく、つぼみの多い苗を選びましょう。
バーベナは種類が多く、「一年草、宿根草」「立性、ほふく性」など、性質が様々です。草丈も品種によって違うため、植える場所に合った種類を選びましょう。
種まき
春と秋が種まきの時期です。お住まいの地域によって種まきの時期が違うため、種の袋で時期を確認してまきましょう。
ポットに直接まいて、良い芽を残して育苗するのが手軽な方法です。
植え付け
酸性土壌を嫌うので、酸性に傾いている土は、植え付け2週間前に苦土石灰もしくは有機石灰で土の酸度を調整しておきましょう。
種類によって、生長の仕方、横張り、草丈などが様々です。種類に適した場所に植え付けましょう。
仕立て方
一年草やほふく性のバーベナは、寄せ植えの材料に使われています。
摘芯(摘心)・摘果
株が若いうちに、摘芯(ピンチ)をして脇枝を生長させるとボリュームのある株に仕上がります。
剪定・切り戻し
一年草
春早くから咲き続けた花が梅雨ごろに一通り終わったら、全体的に切り戻して風通しを良くすると、株の仕立て直しや病気の予防になり、秋に再びたくさんの花が楽しめます。
大きな切り戻しを行うかは、購入した時期や株の状態を見て判断しましょう。
植え替え・鉢替え
宿根草
1年に一度、春に一回り大きめな鉢に植え替えるか株分けを行います。
花
バーベナは、春から晩秋まで長く開花します。花がらをこまめに摘み取りましょう。
冬越し
宿根草
花がひと通り終わった冬前に、地際で切り詰めておきます。冬の間は地上部分がなくなりますが、春に再び芽吹きます。鉢植えで育てている場合は、根は生きているので水やりは続けましょう。
増やし方(株分け、挿し木、葉挿しなど)
宿根草
春と秋に挿し芽で増やすことができます。3節ほどついた茎を吸水させてから、挿し木用の土に挿しておくと、数週間で発根します。
一年草
種で増やすことができます。(栄養系のバーベナは挿し芽で増やします)